14日ドラマ「日本沈没ー希望のひとー」第5話を視聴した。

今回は関東に大地震が発生しいくつかの箇所が沈没してしまった事により田所博士の説は証明され、日本は大パニックとなった。

そんな中天海と椎名は何とか助かりそこからトンネル事故に巻き込まれたかもしれない娘を探しに現場まで向かうががけ崩れや通行止めなどで向かう事ができないが山を歩いて現地まで向かった。

その頃政府ではこの事態に大混乱となり情報を収集する事と避難させる事で手一杯だったが、常盤は天海の行動は正しかったと改めて痛感していた。

そんな中で役場の避難所に辿り着いた天海と椎名はそこで娘と元妻と再会し、椎名の母親とも再会した。そして天海は救援物資が足りない事を知り、日本未来推進会議のメンバー石塚に救援を依頼する。

そして数日後自衛隊から救援物資が届きそこに東山総理も視察に訪れて常盤が天海にメンバー復帰を要請し天海はメンバーに復帰する事になったが、その頃田所博士は新たなる沈没の症状を掴み出していたシーンがメインだった。
ストーリー



今回はついに始まってしまった日本沈没の序曲だけれど、まず最初に沈んだのが関東の一部という事になるのだが、この地域は元々海抜0メートル以下の場所であり元々は海だった場所でもある。関東は元々富士山の火山灰が降り積もってできた関東ロームという地層なので元々は海であったところが平地になった。最も江戸時代には江戸城周辺は沼地だったのを開拓して現在の東京にした訳だが、改めてそういう場所に東京があるという事を良く考える必要がある。

そして第1弾となった沈没だけれど既にスカイツリー辺りは完全に沈んでしまっている訳でこの時点で電気供給などにかなりの支障が出ているし電波についてもかなりの影響があるはずだ。

今回描かれた中で1番気になったのは通信網が全く役に立っていない事だ。2年後も公衆電話で身元確認をしなければならない状況だとしたら日本は2年後も全く進歩すらしていない事になる。

今のスマホには防災アプリや電子書籍で無料の東京防災などを予めダウンロードできるし、仮に一時的に通信が混雑しても今はSNSなどのデータ通信は通話と違い通じやすい。電源の確保は重要だがそういう時の電源車を多数用意しておくことが必要なのに全く用意すらできていない。

この場合は臨時の基地には自衛隊の空母などの護衛艦などを用意するなどの対策が必要なのだがそういう臨時の施設を全く準備できずにいるあたりに日本の脆弱性しか映されていない。

そして天海も椎名も2年後の人間なのだから情報を入手してから動くべきであり、避難しなければならないならわかるがそうでない場合は危険な場所へあえて向かう事はより命の危険を招く事になる。

私自身かつて中越沖地震の1週間後に現地へ行った経験があるのだけれど、道は凸凹で民家は倒壊したままであり、1つ間違えば車すら立往生しかねないほどやばい状況を自ら経験している。東日本大震災ではそれ以上の被害だった事を踏まえると地震直後はどんなに辛くても安全が確保されるまで救助隊や自衛隊を除き一般人がむやみやたらに向かうものではない。

ドラマだからという理由よりも家族だからという理由で動く事は明らかに冷静さを欠いた行動だ。それに2年後でなくても今でも既にドローンがある訳である程度先ならドローンを飛ばして先の状況を調べる事も可能でありそういう機器を使わない時点で日本は進歩がないと感じる描かれ方だ。

どんなに救助を急いでも物資が届くまでにそれなりの日数は必要な訳であり、即届く状況ではない事は理解は必要だ。しかし第1派で東京があれだけ沈むのだから復興するにもまず数十年単位になるのだけは確実だ。復興を考えるのは落ち着いてからになるが、この国の政治家はそういう事ばかりしか考えていない描かれ方だ。

落ち着いたところで総理が各地を視察する事は必ずしも悪い事ではない。自分の目で見る事も大切だが、危険な状況で行く事ではないだけに少し落ち着いてから行動された事はこの総理の行動は適切と言える。

問題はここから日本が沈没するとなった時にどうやって国民を救うかが最大のミッションとなる。

次回はついに日本沈没のカウントダウンが始まった。果たして国民をどうやって避難させるのか?そして止める術はないのだろうか?苦渋の決断をしなければならない。





日本沈没
島田正吾
2013-06-01



日本沈没(上) (角川文庫)
小松 左京
KADOKAWA
2020-04-24



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