7月14日公開の映画「君たちはどう生きるか」を鑑賞した。

この映画は宮崎駿監督が引退を撤回して10年ぶりに制作した作品で公開まで詳しい情報と出演者は一切公開されずポスターだけが掲載されるという異例の形で公開された作品となった。

何も情報なく鑑賞した事でこの作品をどう捉える事になったか?




全くストーリーもわからずキャラクターもわからず出演者もわからずに公開日当日を迎えた訳ですけれど、私自身長年ジブリ作品を欠かさず観てきたのでこれまで宮崎駿作品を踏まえてそれ以外は全く情報を入れずに鑑賞した。

長年映画ファンとして多くの作品を観てきたけれど、こういう何も情報がない作品ほど映画ファンの真骨頂が試される訳で早速レビューしたい。

キャスト&ストーリー




結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとしてまずこの作品はこれまでの宮崎駿作品が描いてきた内容を踏まえていくと10年前の風立ちぬの時代に千と千尋の神隠しをミックスした作品と言った方が解り易いかなと思う。現実と非現実が入り組んでいるのでその中で時代背景と主人公の人がどうして君たちはどう生きるか?と問われていくのかというのがストーリーのメインとなる。

風立ちぬの時代背景と言えば戦前になるけれどその時代に生きる主人公が大切な人を失って新たなる生活をする事になり新たなる家族になる訳だが、そういう中で居場所を見つけられずに孤独を抱えていく事になる。

それに反抗してわざと怪我をしたりもする訳だが、そんなある日にある鳥が主人公の下にやってくる。それを追っていくと非現実の世界に迷い込んでいく訳だけれど、迷い込んだ世界で主人公をこの世界をどうやって生きていくのかを問いかけられていくというのがストーリーの流れになる。

当然そこには色々な試練がある訳だけれど、その試練を助けてくれる人がいて1つ1つ試練を乗り越えていく。そして主人公は問われるこの世界を君はどうしたいのか?はたして主人公が出した答えは?

結末は劇場で観てほしいけれど、人生には色々な悲しい別れや厳しい試練が待っている。その試練にあなたはどういう決断を下すのか?というのがこの作品の趣旨である。観る人によって感じ方は間違いなく変わるけれど、最後に決断を下すのは自分自身という事だ。どんな局面になっても自分で最終決断を下す事でその後の人生が変わってくる。

変わる事を恐れずに決断する事で新たなる可能性と新たなる世界へ行く事ができる。時には背負うものが大きいかもしれないけれど大きく背負い過ぎない事も必要だったりする。

託される世界をそのまま引き継ぐべきなのか?変えるべきなのか?それとも第3の世界へ行くのか?君たちはどう生きるか?

総評として宮崎駿監督が最後に残した言葉はどんな決断をしてもそれは決断した君が選んだ人生だという事だ。その世界でどう生きるか?はその人それぞれになるけれど自分が思った世界になるのかそうでないのかはわからない。それでも自分が選んだ世界でそれぞれ生きていくという事をこれから生きる人たちへ残した宮崎駿監督の遺言書だったと受け止める。





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