3月24日公開の映画「ロストケア」を鑑賞した。
この作品は介護士による42人を殺害した犯人と検事との攻防を描くストーリーである。
42人を殺した理由などを知っていく内に現代社会の過酷な現実と誰もが直面する問題を考えさせられることになる。
誰にも訪れる老後とそして両親の介護問題はどうしても避けて通る事ができない。この時代平均寿命が80代となり老後に介護する事の難しさに直面している人が多く存在する。
そんな中で起きた介護士による42人を殺した事件と向き合っていく弁護士との攻防が繰り広げられるが検事も最後はこの問題に触れようとしなかった事に気づいていく。果たしてこの事件の果てに見た光景とは?
キャスト&ストーリー
結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとして介護士の斯波宗典は介護家族に慕われる献身的な介護士だったが、ある事件をきっかけに逮捕されその後の取り調べで42人の介護者を殺害した事が明らかとなり逮捕された。
その中で検事の大友秀美はこの事件の正当性を問うが、斯波は大友に42人を救ったと語り大友を驚愕させる。当初は大友は斯波の救った言葉を承諾できるわけがなく正義を振りかざし続けるも、被害者家族との聴取をしていくと救ったという意味が次第に大友の正義を苦しめていく事になる。
通常42人を殺した時点で死刑判決以外にないのでその刑事事件の刑罰について問う事はここではしない。死刑以上!ではレビューになりませんからね。
この問題は介護問題の果てに起きた事件と言える訳だけれど、今の社会では介護は家族が面倒を見る事が当たり前という状況になっており、その中には病気や身体の衰え、認知症などで長きに渡り介護している家族は少なくない。
介護施設こそあるもののそこに入る事を拒む人も多いのが現実だ。それが最初に1年位ならまだよいものの、これが3年5年も続いていくと家族の疲労も限界に達してくるだけでなく様々な生活への影響が出てしまう。
ヤングケアラー問題もしかりだけれどそれが家族を苦しめているという現実とこれまで避けてきた部分がある。これが80代後半以上になると寝たきりの人も珍しくない訳でありそうなると家族の負担は想像以上の状況になる。
介護に疲れて解放されたいという気持ちになりながらも自らはそれができないという姿を斯波自身も経験し、そして斯波自身が父をそうやって殺してしまったからこそ辿り着いた経験がこの事件の引き金になっているのだが、これは非常に難しく斯波の状況を知ればそういう方向へ行ってしまう可能性は誰にでもあると思う。
私も動けなくなったり記憶を失ってまで生きていたいとは思わない方なのでそこまでして生きたいのか?と問われている事でもある。但し亡くなれば年金はその時点で支給されなくなったり、人によっては財産が負債になるなど様々な問題が生じているのも事実であり、生活する為に介護するしかないという負のループに陥ってしまう人が本当に多いと思う。
日本では安楽死制度は認められていないので時として安楽死について問われるケースもあるが、寝たきりでもう動けなくなっている人をそのまま生かす事が果たして正しいのか?と問われるとこれがこれから高齢化社会になる中で本当に議論しなければ斯波のような事件が起きても不思議はないと思う。
斯波によって遺族が救われたという事実は社会への問いかけとして非常に重い言葉だ。
総評として誰にも人生の最期はやってくる。その最期まで人間らしく生きれる人がどれ位いるだろうか?そこまでして生きたいのか?それぞれが存命の内に残された人生が見えてきた時に真剣に考えなければならない事を痛感させられる事件だった。


この作品は介護士による42人を殺害した犯人と検事との攻防を描くストーリーである。
42人を殺した理由などを知っていく内に現代社会の過酷な現実と誰もが直面する問題を考えさせられることになる。
誰にも訪れる老後とそして両親の介護問題はどうしても避けて通る事ができない。この時代平均寿命が80代となり老後に介護する事の難しさに直面している人が多く存在する。
そんな中で起きた介護士による42人を殺した事件と向き合っていく弁護士との攻防が繰り広げられるが検事も最後はこの問題に触れようとしなかった事に気づいていく。果たしてこの事件の果てに見た光景とは?
キャスト&ストーリー
結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとして介護士の斯波宗典は介護家族に慕われる献身的な介護士だったが、ある事件をきっかけに逮捕されその後の取り調べで42人の介護者を殺害した事が明らかとなり逮捕された。
その中で検事の大友秀美はこの事件の正当性を問うが、斯波は大友に42人を救ったと語り大友を驚愕させる。当初は大友は斯波の救った言葉を承諾できるわけがなく正義を振りかざし続けるも、被害者家族との聴取をしていくと救ったという意味が次第に大友の正義を苦しめていく事になる。
通常42人を殺した時点で死刑判決以外にないのでその刑事事件の刑罰について問う事はここではしない。死刑以上!ではレビューになりませんからね。
この問題は介護問題の果てに起きた事件と言える訳だけれど、今の社会では介護は家族が面倒を見る事が当たり前という状況になっており、その中には病気や身体の衰え、認知症などで長きに渡り介護している家族は少なくない。
介護施設こそあるもののそこに入る事を拒む人も多いのが現実だ。それが最初に1年位ならまだよいものの、これが3年5年も続いていくと家族の疲労も限界に達してくるだけでなく様々な生活への影響が出てしまう。
ヤングケアラー問題もしかりだけれどそれが家族を苦しめているという現実とこれまで避けてきた部分がある。これが80代後半以上になると寝たきりの人も珍しくない訳でありそうなると家族の負担は想像以上の状況になる。
介護に疲れて解放されたいという気持ちになりながらも自らはそれができないという姿を斯波自身も経験し、そして斯波自身が父をそうやって殺してしまったからこそ辿り着いた経験がこの事件の引き金になっているのだが、これは非常に難しく斯波の状況を知ればそういう方向へ行ってしまう可能性は誰にでもあると思う。
私も動けなくなったり記憶を失ってまで生きていたいとは思わない方なのでそこまでして生きたいのか?と問われている事でもある。但し亡くなれば年金はその時点で支給されなくなったり、人によっては財産が負債になるなど様々な問題が生じているのも事実であり、生活する為に介護するしかないという負のループに陥ってしまう人が本当に多いと思う。
日本では安楽死制度は認められていないので時として安楽死について問われるケースもあるが、寝たきりでもう動けなくなっている人をそのまま生かす事が果たして正しいのか?と問われるとこれがこれから高齢化社会になる中で本当に議論しなければ斯波のような事件が起きても不思議はないと思う。
斯波によって遺族が救われたという事実は社会への問いかけとして非常に重い言葉だ。
総評として誰にも人生の最期はやってくる。その最期まで人間らしく生きれる人がどれ位いるだろうか?そこまでして生きたいのか?それぞれが存命の内に残された人生が見えてきた時に真剣に考えなければならない事を痛感させられる事件だった。

