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生まれ変わりというテーマで展開していくストーリーだけれど、誰もが生まれてから死ぬまでしか生きられない中で魂だけ誰かの下に定着して再び違う人生を歩めるのならその人生はどんなじんせいになるのか？と興味深い。

このストーリーでは前世で結ばれる事がなかった女性が生まれ変わって再びその男性に会いに行くというストーリーだが、前世の家族と今の世の家族は当然違う訳で、その男性にとってはそんな話を信じるほど簡単な事ではない訳で様々な話を通じて信じられるまでにどんな葛藤があったのだろうか？

キャスト＆ストーリー



結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとして小山内堅は事故で妻梢と娘瑠璃を失い今は故郷に戻って母の看病をしている。

そんな小山内の下にある男性三角哲彦が訪ねてきて自分の娘が以前付き合っていた女性の生まれ変わりではないか？と訪ねてきた事から話は進んでいく。

小山内も最初はそんな話を信じられる訳がなかったが、瑠璃の高校時代の親友だった緑坂ゆいが娘のるりと現れた事から話は進展していく。

小山内にとって信じられる話ではないが、そこに至るまでの娘の話とある男性があったという瑠璃という女性の話が進展していく。

瑠璃という女性は正木瑠璃と言って当時は人妻だったが、夫の正木竜之介とは折り合いが悪く居場所がない状況で三角哲彦と出会い禁断の恋に落ちてしまう。

一方小山内は同郷の梢と結婚し、幸せの中で娘が生まれる事になり、どういう訳か妻の梢が娘の名前を瑠璃にしようと言い出した事により瑠璃が誕生したが、その頃に正木瑠璃は不慮の事故で亡くなった直後だった。

小山内の娘として生まれた瑠璃は７歳の時に高熱で寝込んだという以外は順調に育ったが、その頃から不思議とこれまで行った事のないところへ行ったり、誰かわからない自画像を書いたりと不思議な事をするようになる。最初は不思議に思わなかったのだが、同級生だったゆいには会いたい人がいると何度も告げていたという事を聞かされた。

しかしそんな瑠璃が１８歳になった直後に前世で夫だった正木竜之介という男性が現れて瑠璃の表情が一変する。外見だけなら全然わからないはずだが、瑠璃がかつて歌っていた歌を歌っていたところを観られた事により前世の瑠璃である事を見破られたのだった。

この頃の瑠璃は三角哲彦に会いたいという気持ちを抑えられなくなっており母の梢に頼んで会いに行くところを正木竜之介に追われて逃げているところで事故に巻き込まれたのだった。

そんな失意を信じられる訳がない小山内だったが、瑠璃の生まれ変わりのゆいの娘るりの言葉でこの話が真実である事を知るのだった。

結末は劇場で観てほしいけれど、生まれ変わりという信じ難い話を聞いていく内にこれまで共に過ごした小山田と瑠璃の18年間が凝縮されて描かれていた。小山田にとっては失った瑠璃への悲しみが大きい訳でどうして亡くならなければならなかったのかを知る事は必要だったと思う。人はどうして？というところから始まっている訳だけれどそのどうしてがわかった時に先へ進める。

瑠璃も最初に出会わなければ違った人生を歩めたのではないか？と思えるほど前世の瑠璃は辛く悲しいものだった。人はその人生の出会いによって左右されるものだけれど、前世では悲しみの人生だった瑠璃も現世では小山田と梢の子供に生まれてきた事で大きく人生が変わった。１８年間の人生で瑠璃は幸せに生きた事を再び生まれ変わったるりから聞かされた時には小山田の涙は止まらなかった。

そして瑠璃自身も約束の場所であの人と会う為に走っていった。

総評として瑠璃の人生は何度も生まれ変わっていくけれど、その人生には様々なドラマがあった。その中で小山田と過ごした１８年間は瑠璃にとって幸せなものだった事を伝えたかった。実際にはあり得ない話ではあるけれどもし誰かの生まれ変わりだと感じるなら前世や来世ではまた違った幸せな人生があってほしいと誰もが思う。