10月28日公開の映画「天間荘の三姉妹」を観賞した。

この映画は漫画家・盒競張肇犖矯遒痢屮好イハイ」のスピンオフ作品「天間荘の三姉妹 ースカイハイー」を実写化した作品で、生死を彷徨う女性が亡き家族とあの世とこの世の間で再会し、家族との時間と生きる意味を知っていくストーリーである。

東日本大震災から11年を経るけれど、生きる私たちはその思いを受け継いで生きている事を忘れてはいけない。




かつてスカイハイは釈由美子主演でドラマ化、映画化されたけれど、それもかれこれ18年以上前の話なのでスカイハイの主役であるイズコのイメージがなくても全然入り込める作品となっている。

私自身実はスカイハイをよく見た事がなくドラマで人気だったという印象しかないのでイズコが柴咲コウが演じた事に対しても全く違和感なく観る事ができた。なのでスカイハイのストーリーを知らなくても全く問題ない。

この世界はあの世とこの世の間で時間が止まった世界で生きる天間荘が舞台となっているけれど、その時は2011年3月11日14時46分で止まった世界でもある。その世界に導かれた女性がその時に亡くなった家族たちと再会した事によりこの世界で再会した家族から何を得て、そして何を感じてこれから生きていこうという決意になったのかレビューしたい。

キャスト



ストーリー



結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとして小川たまえは家族を失い臨死状態であの世とこの世を彷徨っていたところにイズコに導かれてあの世とこの世間にある天間荘に辿り着いた。

ここには女将天間恵子、若女将天間のぞみ、そしてその妹天間かなえで運営する天間荘という旅館があった。ここで出会う若女将天間のぞみ、そしてその妹天間かなえは血の繋がった姉妹だった。

たまえが臨死状態でここに連れてこられた事を知るのに時間はかからなかったが、天間荘ではこの世とあの世の間でどちらを選ぶかを選ぶためにここに泊まって決断をする為の旅館だった。

そこでたまえは姉妹と共に働く事になるのだが、そこで出会う人たちがたまえの運命を変えていく事になる。

1人目は財前玲子という高齢の女性でこれまで生きてきた中で様々な経験をしてきた人でもあった。たまえは玲子と向き合う事で人生の長さを知り、その人生の長さには様々な出来事がある事も知る事で長く生きる事で色々な経験があるのだと知っていく。そして玲子と接するうちに厳しくも人と向き合う事を玲子を通じて知る。

2人目は芹崎優那はなかなか周りとなじむ事ができずに好きな絵に絶望して自殺未遂をしてこの天間荘にきた。たまえは最初優那に手を焼くけれど、玲子が優那に厳しく諭したり、たまえが優那に正面化から向き合った事で生きる意味を見つける事ができて優那は玲子と共にたまえとこの世で再び再開する事を約束して共にこの世に戻る事を選択した。

2人の決断にたまえは家族と向き合う時間で自ら生き続ける意味を探し続けるのだが、そこで行方不明となっていた父もあの日この場所にいた事がわかり天間のぞみ、天間かなえは天間恵子の子供であるが、たまえは別の母親の子供でもあった。

しかし5人が揃って再会した事でわずかな時間の中でたまえは生きる事のできなかった4人の思いを受け継いで生きていく意味を見つける事ができるのだった。果たしてたまえはどう生きる意味を見つける事ができたのだろうか?

結末は劇場で観てほしいけれど、あれから11年以上の月日が流れた訳だけれど、あの日から生きる事ができなかった人たちがあの世とこの世の間である天間荘で生き続けていた訳だけれど、あの世へ行く意味も見いだせずに残っていた人たちでもあった。

色々な訪問者が訪れていたのだろうけれど、それを変えるだけのキッカケになる人は現れなかったのだろう。そしてそこにのぞみ、かなえの血の繋がる妹たまえがやってきた事でここに住む人たちの気持ちを変えるキッカケになる。

たまえも父が亡くなり、母もなくなって天涯孤独のまま生きてきた中で自分に家族がいた事を臨死の状態で知る事になるが、それもイズコがあなたは天涯孤独ではないという事を教える為にこの天間荘に連れてきた。

天涯孤独ではなかった事を知ったたまえはここから色々と考えを変えていく訳だけれど、ここで出会った玲子と優那がたまえにとってこの世に戻る時の道しるべになる。

1人で戻るにはできる事は限られるけれど2人ならできる事は増えるという事でもある。

そしてたまえはのぞみ、かなえができなかった事を残された人生でその思いを受け継いでそして伝えていく事が自分の使命だと理解してあの時生き残った人たちに天間荘で出会った人たちの遺言を伝えたのだった。

総評として私たちは生きられなかった人の分まで今生きている。生きたくても生きられなかった人たちがいる中で残された私たちができるのはその人たちがこの世界で生きていた事を伝えていく事だ。たまえも家族と過ごした天間荘でのわずかな時間で自分が生かされた理由を知り、そして生きていく意味とその思いを伝えていく事がこれからたまえが生きる意味だという事をイズコは伝えたのだった。






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