10月7日公開の映画「僕が愛したすべての君へ」を観賞した。
この映画は乙野四方字の小説「僕が愛したすべての君へ」をアニメ化した作品で「君を愛したひとりの僕へ」と同じ時間を並行して生きる1人の人物が色々な表情をみせる女性と色々な事がありながら亡くなる直前まで愛されるストーリーである。
劇場では観る順番に結末が変わるとなっているが、確かに観る順番によって感じ方は変わる作品である。
観た順番は僕愛から君愛を観たんだけれど、レビューする上では君愛から書き僕愛を書いている。劇場では1度しか順番を選べないので、レビューする順番はどちらからでもとなるが、2つを1つのストーリーとしてレビューする場合は君愛から書いた方が説明しやすいという事で君愛から書きました。
僕愛では高校時代に出会った女性と紆余曲折がありながらも亡くなる直前まで共に歩んでいくストーリーであるが、亡くなる直前に愛した女性が最後にもう1人愛した女性に導く事になるとはこのストーリーの切なさとして描かれる事になる。
キャスト&ストーリー
結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとして両親の離婚により母親を選んだ世界の高崎暦は比較的裕福な家庭で虚質科学研究所とは無縁の生活を送る。時々父親に会う事があったぐらいで虚質科学研究所に接しない事でここの子供たちとの接点は殆どないまま暮らしていた。
そんなある日父親からプレゼントされたエアガンをおじいちゃんに没収される。その事からおじいちゃんとは全く口を利かない存在になってしまったが、仲直りできずにおじいちゃんが亡くなってしまった。
気晴らしに飼い犬の散歩に出かけた暦だったがそこで暦は突然不思議な現象に遭遇する。意識を取り戻すと暦は見知らぬ少女がいるあるカプセルの中から見えたのだった。その場所は虚質科学研究所だったが、暦は父親に会う事もなく母親を呼び出すも母親はどうして私に電話してきたの?と暦はどうして母親はそんなことを言うのかわからなかったが、家に着くと亡くなっていたのはおじいちゃんではなく飼い犬だった。
こちらの世界では暦のおじいちゃんはもう少し長生きするのだったが、この時暦はこの現象が良くわからないままおじいちゃんと寝て意識を取り戻すと母親と寝ていた。
それからおじいちゃんがエアガンに遺言を残しており暦はそれからあまり人と付き合わない生活を続けるのだった。
中学校時代には友達が全く作らず、高校になっても首席で入学するも首席総代を辞退して2番目だった女子生徒に譲ったのだった。
入学後に友達を作ろうとしたもののそこでも友達ができずに7月を迎えようとしていたある日に暦は突然後ろから暦と下の名前で声をかけられた。気にしなかった暦だったが腕を掴まれた事で振りむくとそこには滝川和音が不機嫌そうな顔をしていた。
どうして無視するの暦?と暦は状況を理解できず滝川さん?と返すと何その言い方?と全く会話にならない。その後カラオケボックスにいく事になりそこで和音は初めて種明かしをしたのだった。
和音は暦の父親と同じ虚質科学研究所の研究員の娘だったのだ。それを知った事で和音は暦に興味を持ったとは思うけれど、和音はこの時代の暦の10歳以下の時にどこかで邂逅していたのだろうか?と振り返っても高校時代以前では暦と和音があった形跡は全くない。
そんな中で和音はIP端末を出してこれが何かわかる?と問うと暦はこれである程度理解した。和音は別の世界の和音だった事が明かされてその世界では和音は暦と恋人同士である事も明かされたのだった。
そこから2人は色々な虚質科学について話しているうちにそれぞれの世界ではそれぞれの2人がいる事を理解するも果たしてこちらの世界の和音と向こうの世界の和音はどう違うのか?というのが暦はわからなくなっていた。
そんな中でこの世界の和音と恋人同士になれるかも?と和音に言われた事で暦は和音との距離を縮める事になっていくが、そこで暦は入れ替わった和音に告白する事になる。
そこで和音はまさかの種明かしをする事になるのだが、ここで難しいのは果たして和音はパラレルシフトができる人物だったのかというところだ。ストーリーを辿っていくと君愛で栞をかすかに見えているし、自身もパラレルシフトを理解して認識している。
このストーリー上では和音はこの時点ではパラレルシフトをしていない事になっているが、いくら高校時代に首席を取れなかった悔しさからという理由を含めても暦をどの世界でも追いかけてくるという事は踏まえても何処かで和音は暦を見ていたからこそ追いかけてきたのだと感じる。
その後2人は大学、そして虚質科学研究所の研究員として共に歩んでいく訳だけれど、その先に2人は君愛では結婚する事のなかった世界がこの世界では結婚する事になる。
結婚してから2人には子供が生まれて、その頃にはパラレルシフトをする事ができる技術が確立されて和音もパラレルシフトをする事ができるようになるが、その技術には様々な法令が掛けられる。
その1つはその世界において起きた事例が比例する事とその事件によって回避できることがあるという事だ。暦と和音が結婚した世界では2人はある事件に巻き込まれる。
しかし幸い暦が怪我した程度で終わったが、別の世界ではそうはいかなかった。他の世界では全く異なる展開を見せているけれど、やはりその世界の人物はその世界の人でなければならないという事はある訳でそこがパラレルシフトの難しさなのだという事だ。
その2人は70歳を過ぎて暦の寿命が尽きようとしたところで思わぬサプライズが待っている事になる。
結末は劇場で観てほしいけれど、2つの作品を別の世界からの視点で見る作品としてそれが並行世界として描かれていくのだが、この両作品に登場する和音がどこで暦と邂逅しているのか?と考えた時に考えられる分岐点は2つある。1つは研究所の中になるのだが、和音の両親が虚質科学研究所の研究員だった事を踏まえれば何処からで会っていたからこそと考えたのだが、それなら栞とも邂逅している訳で栞と邂逅していない事を踏まえれば和音が暦と初めて出会ったのはそこじゃないという事だ。
しかし色々振り返ると1つだけ共通する場面がある。それが犬の散歩するシーンだ。あの時突然犬が走り出したけれど、その時に暦はタイムシフトを起こしており、そのタイムシフトによってその時点で栞のいた世界の暦になっているから僕愛の世界の暦とはこの時点では全く接点がないのはわからないでもない。
あの時犬が走り出した先にもう1匹犬がいたのだけれど、その時の人が和音だったというならその時にそこで初めて出会った事になる。それは僕愛の世界の暦には全く知らない話になる訳であり、僕愛の暦の世界に戻った時には接点がない。このわずかな入れ替わった時間が和音との出会いの時間だったと考えるのが普通かもしれない。
それがのちに和音が暦が虚質科学研究所の研究員の日高の息子と知り和音は再び出会った暦に恋心を抱いていた故にわざと嘘の演技をして暦に接してきたというのが真相なのかもしれない。
これは考察なので実際は別かもしれないが、僕愛の世界では暦は栞と出会う事は1度もない。もちろん和音も栞と出会う事がないから3人は亡くなるまで出会う事はない。
ただこのストーリーを2つを1つにするとどちらの世界でも暦と和音が出会っている訳で、それは2人はどの世界でも運命の糸で繋がっていたという事も言える。しかし世界が違えが運命も違う。その違う並行世界を知った時に和音は愛した暦の為に最後の望みを叶えるのだった。
総評として映画では僕愛から君愛の順番で観たけれど、ストーリーの順では君愛から僕愛を見た方が語りやすい作品だ。僕愛の暦は和音を最後まで愛し続ける訳だけれど、それは君愛の暦が栞を愛している事を知りながらも暦を愛した和音がいたからこそ僕愛では誰よりも和音は暦を愛したという結論を出せる。
暦自身栞とあのまま幸せに成長していたら和音はどう絡んできたのかは正直わからないんだけれど、それでも和音は暦を思っていたのは間違いない。
どの世界でも必ず暦と和音は出会っていた。それを引き寄せたのは栞の存在があったからという解釈なら暦と和音は栞によって導かれたのだと感じるのだった。


この映画は乙野四方字の小説「僕が愛したすべての君へ」をアニメ化した作品で「君を愛したひとりの僕へ」と同じ時間を並行して生きる1人の人物が色々な表情をみせる女性と色々な事がありながら亡くなる直前まで愛されるストーリーである。
劇場では観る順番に結末が変わるとなっているが、確かに観る順番によって感じ方は変わる作品である。
観た順番は僕愛から君愛を観たんだけれど、レビューする上では君愛から書き僕愛を書いている。劇場では1度しか順番を選べないので、レビューする順番はどちらからでもとなるが、2つを1つのストーリーとしてレビューする場合は君愛から書いた方が説明しやすいという事で君愛から書きました。
僕愛では高校時代に出会った女性と紆余曲折がありながらも亡くなる直前まで共に歩んでいくストーリーであるが、亡くなる直前に愛した女性が最後にもう1人愛した女性に導く事になるとはこのストーリーの切なさとして描かれる事になる。
キャスト&ストーリー
結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとして両親の離婚により母親を選んだ世界の高崎暦は比較的裕福な家庭で虚質科学研究所とは無縁の生活を送る。時々父親に会う事があったぐらいで虚質科学研究所に接しない事でここの子供たちとの接点は殆どないまま暮らしていた。
そんなある日父親からプレゼントされたエアガンをおじいちゃんに没収される。その事からおじいちゃんとは全く口を利かない存在になってしまったが、仲直りできずにおじいちゃんが亡くなってしまった。
気晴らしに飼い犬の散歩に出かけた暦だったがそこで暦は突然不思議な現象に遭遇する。意識を取り戻すと暦は見知らぬ少女がいるあるカプセルの中から見えたのだった。その場所は虚質科学研究所だったが、暦は父親に会う事もなく母親を呼び出すも母親はどうして私に電話してきたの?と暦はどうして母親はそんなことを言うのかわからなかったが、家に着くと亡くなっていたのはおじいちゃんではなく飼い犬だった。
こちらの世界では暦のおじいちゃんはもう少し長生きするのだったが、この時暦はこの現象が良くわからないままおじいちゃんと寝て意識を取り戻すと母親と寝ていた。
それからおじいちゃんがエアガンに遺言を残しており暦はそれからあまり人と付き合わない生活を続けるのだった。
中学校時代には友達が全く作らず、高校になっても首席で入学するも首席総代を辞退して2番目だった女子生徒に譲ったのだった。
入学後に友達を作ろうとしたもののそこでも友達ができずに7月を迎えようとしていたある日に暦は突然後ろから暦と下の名前で声をかけられた。気にしなかった暦だったが腕を掴まれた事で振りむくとそこには滝川和音が不機嫌そうな顔をしていた。
どうして無視するの暦?と暦は状況を理解できず滝川さん?と返すと何その言い方?と全く会話にならない。その後カラオケボックスにいく事になりそこで和音は初めて種明かしをしたのだった。
和音は暦の父親と同じ虚質科学研究所の研究員の娘だったのだ。それを知った事で和音は暦に興味を持ったとは思うけれど、和音はこの時代の暦の10歳以下の時にどこかで邂逅していたのだろうか?と振り返っても高校時代以前では暦と和音があった形跡は全くない。
そんな中で和音はIP端末を出してこれが何かわかる?と問うと暦はこれである程度理解した。和音は別の世界の和音だった事が明かされてその世界では和音は暦と恋人同士である事も明かされたのだった。
そこから2人は色々な虚質科学について話しているうちにそれぞれの世界ではそれぞれの2人がいる事を理解するも果たしてこちらの世界の和音と向こうの世界の和音はどう違うのか?というのが暦はわからなくなっていた。
そんな中でこの世界の和音と恋人同士になれるかも?と和音に言われた事で暦は和音との距離を縮める事になっていくが、そこで暦は入れ替わった和音に告白する事になる。
そこで和音はまさかの種明かしをする事になるのだが、ここで難しいのは果たして和音はパラレルシフトができる人物だったのかというところだ。ストーリーを辿っていくと君愛で栞をかすかに見えているし、自身もパラレルシフトを理解して認識している。
このストーリー上では和音はこの時点ではパラレルシフトをしていない事になっているが、いくら高校時代に首席を取れなかった悔しさからという理由を含めても暦をどの世界でも追いかけてくるという事は踏まえても何処かで和音は暦を見ていたからこそ追いかけてきたのだと感じる。
その後2人は大学、そして虚質科学研究所の研究員として共に歩んでいく訳だけれど、その先に2人は君愛では結婚する事のなかった世界がこの世界では結婚する事になる。
結婚してから2人には子供が生まれて、その頃にはパラレルシフトをする事ができる技術が確立されて和音もパラレルシフトをする事ができるようになるが、その技術には様々な法令が掛けられる。
その1つはその世界において起きた事例が比例する事とその事件によって回避できることがあるという事だ。暦と和音が結婚した世界では2人はある事件に巻き込まれる。
しかし幸い暦が怪我した程度で終わったが、別の世界ではそうはいかなかった。他の世界では全く異なる展開を見せているけれど、やはりその世界の人物はその世界の人でなければならないという事はある訳でそこがパラレルシフトの難しさなのだという事だ。
その2人は70歳を過ぎて暦の寿命が尽きようとしたところで思わぬサプライズが待っている事になる。
結末は劇場で観てほしいけれど、2つの作品を別の世界からの視点で見る作品としてそれが並行世界として描かれていくのだが、この両作品に登場する和音がどこで暦と邂逅しているのか?と考えた時に考えられる分岐点は2つある。1つは研究所の中になるのだが、和音の両親が虚質科学研究所の研究員だった事を踏まえれば何処からで会っていたからこそと考えたのだが、それなら栞とも邂逅している訳で栞と邂逅していない事を踏まえれば和音が暦と初めて出会ったのはそこじゃないという事だ。
しかし色々振り返ると1つだけ共通する場面がある。それが犬の散歩するシーンだ。あの時突然犬が走り出したけれど、その時に暦はタイムシフトを起こしており、そのタイムシフトによってその時点で栞のいた世界の暦になっているから僕愛の世界の暦とはこの時点では全く接点がないのはわからないでもない。
あの時犬が走り出した先にもう1匹犬がいたのだけれど、その時の人が和音だったというならその時にそこで初めて出会った事になる。それは僕愛の世界の暦には全く知らない話になる訳であり、僕愛の暦の世界に戻った時には接点がない。このわずかな入れ替わった時間が和音との出会いの時間だったと考えるのが普通かもしれない。
それがのちに和音が暦が虚質科学研究所の研究員の日高の息子と知り和音は再び出会った暦に恋心を抱いていた故にわざと嘘の演技をして暦に接してきたというのが真相なのかもしれない。
これは考察なので実際は別かもしれないが、僕愛の世界では暦は栞と出会う事は1度もない。もちろん和音も栞と出会う事がないから3人は亡くなるまで出会う事はない。
ただこのストーリーを2つを1つにするとどちらの世界でも暦と和音が出会っている訳で、それは2人はどの世界でも運命の糸で繋がっていたという事も言える。しかし世界が違えが運命も違う。その違う並行世界を知った時に和音は愛した暦の為に最後の望みを叶えるのだった。
総評として映画では僕愛から君愛の順番で観たけれど、ストーリーの順では君愛から僕愛を見た方が語りやすい作品だ。僕愛の暦は和音を最後まで愛し続ける訳だけれど、それは君愛の暦が栞を愛している事を知りながらも暦を愛した和音がいたからこそ僕愛では誰よりも和音は暦を愛したという結論を出せる。
暦自身栞とあのまま幸せに成長していたら和音はどう絡んできたのかは正直わからないんだけれど、それでも和音は暦を思っていたのは間違いない。
どの世界でも必ず暦と和音は出会っていた。それを引き寄せたのは栞の存在があったからという解釈なら暦と和音は栞によって導かれたのだと感じるのだった。


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