9月30日公開の映画「マイ・ブロークン・マリコ」を観賞した。

この映画は学生時代からの唯一の親友が自殺した事に呆然とする女性が親友の遺骨を奪って親友が行きたがっていた最後の地へ遺骨を持っていくストーリーである。

唯一の親友が亡くなった時にどう向き合うべきなのかも考えさせられるし、その親友の人生も考えてしまう事になるだろう。




人生で親友と言える人が少ない人は多いけれど、私自身今現在親友と呼べる人はいないので唯一の親友と言える人物が亡くなってしまうと相当な喪失感に襲われるのだと思います。

しかもお互いに学生時代の家庭の境遇は必ずしも良い境遇でなかった2人には尚更で、社会人になってからブラック会社で仕事をする彼女の元に親友の死の情報が流れてきた事でこれまでの親友との思い出が甦ってその親友の為に最後の地へと向かっていく。

果たして親友と目指す最後の地で観る光景とは?

キャスト&ストーリー




結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとしてシイノトモヨには唯一の親友であるイカガワマリコという親友がいたが、お互いの家庭環境は良くなくマリコは家庭内暴力によって自殺未遂を何度も繰り返すほどの自殺癖がある人だった。

そんな2人学生時代に出会ってから大人になってからも親友であり続けたが、ある日親友のマリコが自殺した事を知りトモヨは大きなショックを受ける。

トモヨは社会人になってからブラック会社で厳しい毎日を送っていたがそれでも親友のマリコが心の支えでもあったが、その支えを失い呆然としていた。しかしそんなマリコを動かしたのはマリコのこれまでの人生を知っているからこそ最後に眠る場所は自分が連れて行こうという気持ちだった。

マリコの人生を知ると確かにトモヨが自分で最期の場所へ連れていきたいという気持ちにさせるのも理解できる。最後まで暴力を振るい続けた父親に遺骨を供養されたくないという気持ちは十分わかるし、親友に最期の供養をされた方がという気持ちも理解できる。

ただそれを奪ってしまう当たり正攻法では無理なのも理解しますけれどトヨモにとってマリコは他人なのですが他人でないほどの関係であった訳でこれがトモヨにとって最後にマリコにしてあげられる事だった。

そして会社を無断で休み、そしてマリコの遺骨を奪ってマリコの遺骨と共にマリコが行きたがっていた灯台が見える海へと向かうのだった。

しかしその道中も色々な事に遭遇し、ヒッタクリで1文無しになるなど災難が続くマリコにある旅人がトモヨを助けた事によってマリコは何とか救われるが、その救いによってトモヨはマリコだけでなくそれ以外の人も救う事になるのだった。

果たしてトモヨはマリコの最期の地へ連れていく事ができるだろうか?

結末は劇場で観てほしいけれど、トモヨがマリコの最期の供養をするだけの資格は十分ある人だと思いますし、これまでトモヨもマリコも生きてくる事ができたのもお互いの存在があったからこそであり、トモヨはマリコが勝手に逝ってしまった事に怒りを覚えながらもトモヨはマリコがいきれなかった分も生きようと考えていくのはマリコの遺骨を供養するための旅に出て出会った旅人との出会いやそこで助けた少女のお礼の手紙だったりする。

そういう出会いがなければトモヨもマリコと共に後を追っていたと思うし、トモヨもマリコの遺骨を最期の地へ連れて行った事で区切りをつける事ができた。人生って色々と辛い事も多いけれど、その中で生きる意味を見つけられれば生き続けられるものだと思います。

総評としてトモヨはマリコの遺骨を最後の地まで送り届けた事でマリコが生きる事ができなかった人生を共に生きると決めた。その先の人生でトモヨにどういう人生があるのかはわからないけれど、少なくてもマリコが見る事ができなかった光景を見る事ができる。

心の中ではトモヨとマリコはずっと一緒にいる。唯一の親友と共にこれからも生きていく。






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