9月25日公開の映画「ミッドナイトスワン」を観賞した。

この作品はトランスジェンダーの男性が親戚の娘を預かった事により母性本能に目覚めて母に成ろうとして行くストーリーである。

LGBTの人をどう理解していくのかという点を含めて見ていくと性別のくぐりで捉えない事が重要だ。

トランスジェンダー、LGBTの人の事を近年認知されるようになってきたけれど、性同一性障害とも言われるけれど、実際に男性女性の中で心だけが別になってしまう事を言うが、近年は性同一性障害というよりもトランスジェンダー、LGBTという言葉として表現される事が多くなってきた。

その人にとって男性的な性格なのか?それとも女性的な性格なのか?という違い以外は体だけが男性か?女性か?だけなので難しく解釈するのではなくあくまで組み合わせは4種類もしくは6種類と捉えていく事が重要なのだと思う。

今回登場するトランスジェンダーの男性もまた心が女性という中で生きてきた訳だけれど、それが親戚の娘を預かった事により母性本能に目覚めていく。果たしてその先に待っている結末とは?

キャスト&ストーリー



結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとしてトランスジェンダーの凪沙は心は女性の異性愛者である。トラストジェンダーというくぐりは色々あるけれど、心は逆でも同性愛者、異性愛者というくぐりがあり、凪沙はトラストジェンダーの異性愛者に該当する。

そんな凪沙の前に親戚の娘である一果を預かる事になった凪沙は当初一果を預かる事を快く思わなかった。言うまでもないけれど凪沙にとっては娘を持つという事はこれまで考えた事がなかったからである。

しかし一果が色々な問題を起こしていく事で凪沙は次第に一果と向き合っていく事になる。向き合っていくキッカケが一果が興味を持ったバレエのレッスンを受けた事によるものだった。

一果を観たレッスン教室の先生が一果の才能に惚れ込み熱心に指導し始めた事が凪沙の気持ちを変えていく事になる。そしてそこから母性本能に芽生えていく訳だけれど、こういう事って何かのキッカケがあるとこれまでなかった気持ちが生まれていく事がある。

しかしバレエを一果がやり始めた事で大きな問題が生じてくる。それが金銭面だ。凪沙は元々性転換手術とその後のメンテナンスの為にお金を貯めていたが、一果が現れた事によりそれが難しくなった。最も凪沙のような人がそれなりに働ける場所というのは限られている事もあるけれど、それでもさらに稼ぐには体で売るしかないというのがこの世界の現実だった。

しかしそこまでできない凪沙は誘われたもののやはり無理だという事を痛感してしまう。そしてそんな中でも凪沙は一果に対する母性本能が日に日に強くなり自らが母になろうという決心を固めていく。

果たして凪沙は一果にとって母になれるのだろうか?

結末は劇場で観てほしいけれど、一果と出会ってしまった為に寿命を縮める事になってしまうのだけれど、それでも一果と出会ったから母性本能に目覚めて一果を自分の娘のように愛する気持ちに芽生えた事が悪いとは思わない。

誰かを愛する気持ちに芽生えた凪沙に対して否定する事はできないと、一果も凪沙の自分に対しての愛は実の母親に対する愛よりも大きく受け入れていた。

一度は道を外そうとした一果を夢の道に導いたのもまた凪沙だった訳であり、凪沙にとって本当は訪れる事のなかった娘に対する母性本能を一果が現れた事で感じる事ができた事は凪沙にとっては女性として幸せの瞬間だったと思います。

総評としてトランスジェンダーをどう理解するか以上に人をどう愛するかというのが重要なテーマだったと感じます。トランスジェンダーだから娘を思う気持ちが異なるという事はなく、人は誰しもが愛する気持ちを持っているという事は性別は心は関係ない。

しかし心は女性があるが故に体が男性の凪沙にとっては人と違ったというだけであり凪沙は最後まで女性として一果を思い愛した事は一果にとって今後の人生に凪沙がずっとそばにいるという事でもあった。