7月17日公開の映画「劇場」を配信視聴した。

この映画は又吉直樹原作の「劇場」を映画化した作品で売れない演出家と偶然知り合った女優の卵との7年間に渡る関係を描いた作品である。

本来なら新型コロナウイルスの影響がなければ劇場で鑑賞していた作品だったが公開する為に映画のジャンルを外れる形で史上初となる映画館とAmazonプライム独占配信という形公開された作品として注目されている。

本来でしたら映画館で鑑賞しているはずだった作品でしたが、新型コロナウイルスの影響で映画館での上映が数多く延期となり、更には公開できても映画館の半分しか入れないという悪条件の中で多くの作品が延期を余儀なくされてしましました。

この劇場も例外ではなく、当初は4月公開予定も延期となりさらには今の体系では公開は来年できるかわからないというほど逼迫した中で映画というジャンルから外れるが、それでも作品を多くの人に届ける為に史上初となる映画館20数か所とAmazonプライムでの独占配信という形で公開となった作品でした。

私も7月から4か月ぶりに映画館に復帰しましたが、復帰しても以前とは全く違った映画館がそこにありました。今の映画館は検温をパスしなければ鑑賞できないという条件の中で鑑賞しなければならず、観賞中もマスク着用というルールとなり以前とは全く異なるだけでなく、公開延期になった為に本来の劇場スクリーン数では採算が取れないという悪循環があります。

ただこれまで5月から映画館の上映が再開されてからこれまで映画館の観客から感染者が出ていないだけにようやく公開に踏み切る作品があるものの、それでも観客数が見込める作品が軸となりそれ以外の作品は公開の目途が付かないのが実情です。

問題は今回の映画館20数か所とAmazonプライム独占配信が映画のジャンルから外れるという映倫の規定を初めて知った訳ですが、私は長年映画を観賞してきましたし、同時に映画館で公開するなら私は映画のジャンルで扱う事を決断しました。これまで劇場公開数の少ない作品が数多く、大都市圏に住んでいない人にとっては観たくても観れない人は多数いたのも事実です。

事実私も今回の劇場については当初は地元映画館でも公開予定でしたが20数か所になった事で近くで見る事ができなくなりました。現在他県への移動は感染リスクがあり難しいというのは誰でも理解できる事ですので観る為には他県へ行かなければなりませんが、感染リスクを追ってまで今の時代に観に行くリスクを取るような事はしなくても良いのではないか?と思いますし、何より60歳以上の方々は近くで公開が無ければ観れない訳です。

そういう観点から考えても小さな作品でも配信独占などの形で公開される事で今回この劇場を見る事ができた事は個人的には嬉しい限りですし、今後新しい生活様式を踏まえて映画館の上映館数が少ない作品については映画館の当時上映公開日を前提に映画のジャンルとして認めてよいと思います。

という事で今後私は映画館との同時公開日を前提にした作品については映画のジャンルで扱う事と致します。

今回の作品については7年間の売れない演出家と女優の卵との関係を描いた作品です。果たして2人の7年間とはどんなものだったのか?

キャスト




ストーリー




結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとして売れない演出家の永田は作品を公演するものの、難題な為か評判は芳しくなく事実上解散状態になった。

そんな中で出会ったのが女優を目指していた沙希だった。先とはひょんな事から出会い、そして同棲生活を始める訳だけれど、火との出会いはある日突然という事は珍しくない。そんな2人の生活は永田の作品を演出できない苦悩の時間だったが、それを沙希がずっと支え続けるという事で永田が新たなる作品と出会うまで絵かがれていく。

そもそも劇団というのは相当な人気劇団でない限り儲かるものではなく、劇団だけで生活できる人はほぼいない。そんな中で夢を追い続けようとする永田だったが、最初に出会った数年は沙希によって支えられていた部分が非常に強いが、その数年がなかったら逆に永田は再び演出家として脚光を浴びる事はなかっただろうという事も言える。

あれだけ荒れた生活を数年もしていたら本来なら飢え死にしても不思議はない訳であり、沙希の支えなしにはあり得ないほどの生活だった。そんな永田に振り回されながらも沙希は永田の才能を常に信じ続けていった訳だが、そんな先も4年が過ぎた頃から精神的にも永田の荒れた生活に疲弊していた。

そして1度は実家に帰る事になった沙希に永田はそこから演出家としての復活へのキッカケを次第に掴んでいく訳だけれど、果たして永田は再び演出家として脚光を浴びるチャンスは訪れるのだろうか?

結末は劇場で観てほしいけれど、どんなに売れない演出家でもチャンスは巡ってくる可能性はあるという事をこの作品では描いている。問題はそのチャンスを活かせるかどうかだけれど、こればかりはやはりやって見なければわからない側面が強い。しかしそこに辿り着くまでもプレッシャーは相当なもので、それを最後まで支えたのは沙希だった。沙希がいなければ永田の復活はなかった。

総評としてどんなに辛い時でも沙希のように支えてくれる人がいると人は復活できるという事をこの作品では描いていた。そういう人がいたから今があると永田が思えているかはこの作品では描いていないけれど、やはりチャンスを掴む為には誰かの支えがなければ成し遂げる事が難しいという事だ。永田が再び演出家として歩んだその後があるなら観てみたいものだ。