11月16日公開の映画「人魚の眠る家」を観賞した。

この映画は脳死状態の娘を延命させようと機械の力を使って娘を延命させようとするがそれが生きるという意味を問われていくストーリーである。

命の是非を描く先に見るのは一体何なのかを観終わった後に考えさせられる事になるだろう。

命の是非と言う点では人は何処を基準にすべきなのか?というのがこのストーリーのテーマになっていくけれど、脳死状態の娘の死を受け入れられずに延命処置をしていく中で娘が動かせるようにしていくという所に辿り着いていくが、果たしてそれが生きていると言えるのか?と問われていく。果たしてその先に出す結論とは?

キャスト

播磨薫子演じる篠原涼子

播磨和昌演じる西島秀俊

星野祐也演じる坂口健太郎

川嶋真緒演じる川栄李奈

美晴演じる山口紗弥加

進藤演じる田中哲司

播磨瑞穂演じる稲垣来泉

播磨生人演じる斎藤汰鷹

若葉演じる荒川梨杏

宗吾演じる荒木飛羽

播磨多津朗演じる田中泯

千鶴子演じる松坂慶子

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

娘の小学校受験が終わったら離婚する。そう約束した仮面夫婦の元に、ある日突然、悲報が届く。「娘がプールで溺れた…」愛する我が子は意識不明のまま、医師から回復の見込みはないと言われる。深く眠り続ける娘を前に、究極の選択を迫られた夫婦が下した決断、そのことが残酷な運命の歯車を動かしていく…。

結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとして離婚寸前の夫婦だった薫子と和昌は娘のプールでの事故により人生が大きく変わっていく。

娘の瑞穂がプールで溺れて植物人間状態のまま脳死判定を受けるか否かを問われていた。この状況になると脳死判定を受けるとそれは死を意味するが、脳死判定を受けないと植物状態のまま生きた状態として生命維持装置により延命される。

前者は判定すれば死亡となり臓器提供する事もあるが、後者の場合はただ寝たきりのまま生き続けるだけの状況になる。後者の場合生命を維持する為に高くのお金が掛かり続ける事になる。

ただ娘の死を受け入れられないと後者を選ぶ人も少なくなく、いつ心臓が止まるのかを待ち続けるだけになる。

そんな中で薫子と和昌は和昌が経営する会社が機械の力により生命の補助をする機械開発を行っている会社だった事が、瑞穂を動かそうとし始める。当初を受け入れられなかった薫子だったが、次第に瑞穂が動いていく姿に娘は生きているという気持ちになり次第に前向きになっていく。

それが薫子を周りの目が行き届かないほどに周りが見えなくなっていく事になる訳だが、状況が状況だけに家族や親戚も本当の事を言えないままに薫子はある決断を下す日が来る事になってしまう。

果たして薫子は瑞穂の現実を受け入れられるのだろうか?

結末は劇場で観てほしいけれど、死を受け入れられないまま進んでしまうと決断できる事もできないという事を描いている訳だけれど、それが生きているように動いたら尚更決断できなくなってしまうところまで来てしまうという事でもある。

瑞穂もこのまま生き続けられる訳じゃなかった訳でそれが現実として受け入れるには1度実現してしまった以上簡単に受け入れられないものなのだという事だ。

総評として瑞穂の命はいずれ尽きてしまった訳だけれど、それを受け入れるまでの薫子の心境は一度実現した技術で割り切れなくなるところまで至ってしまった。何事にも有限がある以上は永遠の命は存在しないという事を理解しないといけない作品だったと思います。





人魚の眠る家 (幻冬舎文庫)
東野 圭吾
幻冬舎
2018-05-30







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