5月25日公開の映画「友罪」を観賞した。この作品は少年時代に犯した犯罪を背負う青年を追ったジャーナリストがその青年と接する事で青年の今を知ろうとするストーリーである。
少年法により更生された後の少年のその後を生きる事がどれだけ大変なのかを知る事になるだろう。
少年法により更生された後の少年のその後を生きる事がどれだけ大変なのかを知る事になるだろう。
未成年犯罪については相当な凶悪な犯行でない限りは基本少年院に送られて、更生プログラムを受けたのちに社会に出される事になっている。出された後のその後については殆ど知る事ができないのが実情だ。
実際に少年Aとなった酒鬼薔薇聖斗が3年前に一躍脚光を浴びた訳だけれど、こうやって元少年が社会の表舞台に登場する事は本当に稀である。
マスコミやジャーナリストはその存在を追っている事がある訳だけれど、今回はジャーナリストとしてその少年を追いかけている元記者が少年Aと出会った事で感じた事とは果たして何だったのだろうか?
キャスト
益田純一演じる生田斗真
鈴木秀人演じる瑛太
藤沢美代子演じる夏帆
杉本清美演じる山本美月
白石弥生演じる富田靖子
山内修司演じる佐藤浩市
他多数のキャストでストーリーが進行する。
ストーリー
ジャーナリストを目指していたが職場で諍いを起こして挫折し、生活のため町工場で働くことになった益田は、同じタイミングで働き始めた鈴木という男と出会い、工場の寮に入居する。鈴木は誰ともと交流せず、過去を語ろうとしなかったが、同い年のふたりは次第に打ち解け友情を育んでいく。
しかし、週刊誌で働く元カノからの依頼で十数年前に起きた児童殺傷事件について調べるうち、益田は鈴木が事件の犯人ではないかと考えるようになる。
結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとしてジャーナリストを目指していた益田は生活のために町工場で働く事になったが、同時に働く事になった鈴木という青年はどこか陰のある人物だった。
この町工場は色々な曰く付きの人たちが集まる工場らしく、殆どは行き場のない人たちという感じでもある。その中で共に働き、共に暮らす事で益田は鈴木という男の事を知り始める。
無口な鈴木から色々な話を聞き出す事は難しかったが、次第に鈴木がどんな男であるのかを益田は知っていく。そんな中で鈴木の前にストーカーを受けていた美代子という女性と出会う。襲われていたところを助けた事で始まった交際だったが、この交際は周りに自分の存在を知られるキッカケになるとは鈴木も最初は思わなかった。
人との付き合いはそんな感じで始まる事が殆どで普通に交際する事になれば色々な事を知る事になる訳で、最初は偶然知り合った相手でも仕事仲間を通じて色々な事を知っていく。
美代子もまた誰にも言えない秘密を抱えていた。その秘密を知る事になるのはストーカーに襲われてからの事だったが、それを知っても鈴木の過去から比べれば動じるような事はない。
一方益田は鈴木について色々な事を知っていくうちにあの少年Aではないか?という事を感じていく。しかし接していくうちにこの事を伝える事が本当に良い事なのかと葛藤するようになる。
この世の中何でも報道すればよいという訳じゃないだけに、そういう情報を教える事そのものが世の中に対して本当に良い事なのか?と問われてしまうと非常に考えさせられる部分がありますね。
人は色々な罪を背負って生きている訳ですけれど、その罪を全て伝える必要は正直ないと思うんですよね。だからこそこの情報を伝える事が良い事なのかどうなのかを考えさせられる訳です。
そして美代子の事についてもまた過去を背負って生きていなければなりません。実家を追われていく場所がない中で生きるという事がどれだけ大変な事なのかという事を感じないといけない。
もう1つの犯罪を犯してしまった家族についても描かれる訳ですけれど、これを含める事で元少年Aの存在そのものをどう踏まえるという事で含めたと思います。
加害者家族という立場を考えるとその後に家族を作る事はどうなのか?という事もありますし、生まれてくる子供がその家族の過去を背負って生きる事になっていく事が果たしてどうなのだろうか?というのはあります。
その視点を含めて元少年Aの存在そのものを考えさせられるのだとは思います。
本来の大人がこのような犯罪をすれば死刑判決を受けてもしかるべきでありますし、死刑判決を受けるような人が世の中に出ている事は正直恐怖の存在であるという事を忘れてはならないでしょう。
総評として結局のところ鈴木はこの町工場から追われる事になってしまいまた世の中の何処かに消えていく事になります。一度そういう事を起こしてしまうとそうやって生きるしかないのだというのがこの世界なのだと思います。それを生かす事が本当に良い事なのだろうか?という事を問わないといけないのでしょう。
人と付き合う事が悪いという事はありませんが、その付き合いについて公表する事が果たして良い事なのか?と問われると非常に難しいと思います。公表せず接する事の方が自分にも相手にも不利益を生まないし、本当の人物像を知る事ができるのだと思います。
実際に少年Aとなった酒鬼薔薇聖斗が3年前に一躍脚光を浴びた訳だけれど、こうやって元少年が社会の表舞台に登場する事は本当に稀である。
マスコミやジャーナリストはその存在を追っている事がある訳だけれど、今回はジャーナリストとしてその少年を追いかけている元記者が少年Aと出会った事で感じた事とは果たして何だったのだろうか?
キャスト
益田純一演じる生田斗真
鈴木秀人演じる瑛太
藤沢美代子演じる夏帆
杉本清美演じる山本美月
白石弥生演じる富田靖子
山内修司演じる佐藤浩市
他多数のキャストでストーリーが進行する。
ストーリー
ジャーナリストを目指していたが職場で諍いを起こして挫折し、生活のため町工場で働くことになった益田は、同じタイミングで働き始めた鈴木という男と出会い、工場の寮に入居する。鈴木は誰ともと交流せず、過去を語ろうとしなかったが、同い年のふたりは次第に打ち解け友情を育んでいく。
しかし、週刊誌で働く元カノからの依頼で十数年前に起きた児童殺傷事件について調べるうち、益田は鈴木が事件の犯人ではないかと考えるようになる。
結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとしてジャーナリストを目指していた益田は生活のために町工場で働く事になったが、同時に働く事になった鈴木という青年はどこか陰のある人物だった。
この町工場は色々な曰く付きの人たちが集まる工場らしく、殆どは行き場のない人たちという感じでもある。その中で共に働き、共に暮らす事で益田は鈴木という男の事を知り始める。
無口な鈴木から色々な話を聞き出す事は難しかったが、次第に鈴木がどんな男であるのかを益田は知っていく。そんな中で鈴木の前にストーカーを受けていた美代子という女性と出会う。襲われていたところを助けた事で始まった交際だったが、この交際は周りに自分の存在を知られるキッカケになるとは鈴木も最初は思わなかった。
人との付き合いはそんな感じで始まる事が殆どで普通に交際する事になれば色々な事を知る事になる訳で、最初は偶然知り合った相手でも仕事仲間を通じて色々な事を知っていく。
美代子もまた誰にも言えない秘密を抱えていた。その秘密を知る事になるのはストーカーに襲われてからの事だったが、それを知っても鈴木の過去から比べれば動じるような事はない。
一方益田は鈴木について色々な事を知っていくうちにあの少年Aではないか?という事を感じていく。しかし接していくうちにこの事を伝える事が本当に良い事なのかと葛藤するようになる。
この世の中何でも報道すればよいという訳じゃないだけに、そういう情報を教える事そのものが世の中に対して本当に良い事なのか?と問われてしまうと非常に考えさせられる部分がありますね。
人は色々な罪を背負って生きている訳ですけれど、その罪を全て伝える必要は正直ないと思うんですよね。だからこそこの情報を伝える事が良い事なのかどうなのかを考えさせられる訳です。
そして美代子の事についてもまた過去を背負って生きていなければなりません。実家を追われていく場所がない中で生きるという事がどれだけ大変な事なのかという事を感じないといけない。
もう1つの犯罪を犯してしまった家族についても描かれる訳ですけれど、これを含める事で元少年Aの存在そのものをどう踏まえるという事で含めたと思います。
加害者家族という立場を考えるとその後に家族を作る事はどうなのか?という事もありますし、生まれてくる子供がその家族の過去を背負って生きる事になっていく事が果たしてどうなのだろうか?というのはあります。
その視点を含めて元少年Aの存在そのものを考えさせられるのだとは思います。
本来の大人がこのような犯罪をすれば死刑判決を受けてもしかるべきでありますし、死刑判決を受けるような人が世の中に出ている事は正直恐怖の存在であるという事を忘れてはならないでしょう。
総評として結局のところ鈴木はこの町工場から追われる事になってしまいまた世の中の何処かに消えていく事になります。一度そういう事を起こしてしまうとそうやって生きるしかないのだというのがこの世界なのだと思います。それを生かす事が本当に良い事なのだろうか?という事を問わないといけないのでしょう。
人と付き合う事が悪いという事はありませんが、その付き合いについて公表する事が果たして良い事なのか?と問われると非常に難しいと思います。公表せず接する事の方が自分にも相手にも不利益を生まないし、本当の人物像を知る事ができるのだと思います。