5月12日公開の映画「孤狼の血」(R15+指定)を観賞した。この映画は昭和の終わりに起きた広島のやくざ紛争にやくざ対策専門の刑事があらゆる手を使って紛争を抑え込む姿を描いた作品である。暴力団対策法成立直前の昭和最後の時代に起きた紛争は今の時代では考えられないほど仁義なき世界だった事を知る。

昭和の最後の時代に起きたやくざ紛争を描いた作品だけれどこの時代は本当に色々な事で混沌した時代の最後で平成になってからはやくざ紛争は減った事でもいかに昭和という時代が激動だったのかを知る。その中で暴力団対策法成立前にやくざに対応していた刑事についた新人刑事がその仁義なき世界のやり口に戸惑いながらもやくざ撲滅に挑んでいく。果たして仁義なき戦いの果てに見るものとは?

キャスト

大上章吾演じる役所広司

日岡秀一演じる松坂桃李

高木里佳子演じる真木よう子

嵯峨大輔演じる滝藤賢一

永川恭二演じる中村倫也

岡田桃子演じる阿部純子

野崎康介演じる竹野内豊

高坂隆文演じる中村獅童

上早稲潤子演じるMEGUMI

岩本恒夫演じる井上肇

加古村猛演じる嶋田久作

瀧井洋子演じる町田マリー

柳田孝演じる田中偉登

備前芳樹演じる野中隆光

賽本友保演じるウダタカキ

吉田滋演じる音尾琢真

上早稲二郎演じる駿河太郎

友竹啓二演じる矢島健一

瀧井銀次演じるピエール瀧

土井秀雄演じる田口トモロヲ

五十子正平演じる石橋蓮司…

尾谷憲次演じる伊吹吾郎

一之瀬守孝演じる江口洋介

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

昭和63年、暴力団対策法成立直前の広島。所轄署に配属となった日岡秀一は、暴力団との癒着を噂される刑事・大上章吾とともに、金融会社社員失踪事件の捜査を担当する。常軌を逸した大上の捜査に戸惑う日岡。失踪事件を発端に、対立する暴力団組同士の抗争が激化し…。


結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとして舞台は昭和最後の年広島で所轄の所属となった日岡は暴力団の癒着が差酒屋れていた大上とコンビを組む事になる。事件は金融会社社員失踪事件の捜査だったが、その事件は暴力団組同士の抗争が絡んでいた。当時は暴力団対策法成立前だったので色々な事で紛争が絶えなかったが、その中で対応する刑事もまた暴力団と密接な関係がなければ防げることも防げない現実がそこにあった。


大上はそれを知っていた故に様々なやりくちで暴力団抗争を抑えていたのだが、当然そういう事を知らない日岡はこのやり方に当初は納得はできなかった。しかし事件が次第に暴力団抗争寸前となってくると一刻の猶予もならない状況になっていく。暴力団との付き合いのあるスナックのママを利用して色々な情報を仕入れる訳だが、その情報を手にする事はそれだけ危険がはらんでいるという事でもあった。


そしてその捜査を可能にしていたのが警察幹部の弱みを握っていた事を日岡は後ほど知っていく訳だけれど、事件がついに大きく動き出す事になり暴力団抗争が激化した中で大上は突然姿を消す事になる。果たしてこの暴力団抗争の行方はいかに?


結末は劇場で観てほしいけれど、警察も仁義なき世界の落とし前をする上ではそれ以上に仁義なき世界の掟を知らなければならないという事でもあった。それを大上はよく知っており大上がいたからこそ抗争を防げていた部分も大きかった。日岡は最初はそれを知らずに戸惑い続けるも次第に大上がこれまでやってきた事を知る事で仁義なき世界がいかに難しい世界なのかを知る。そして大上が残して行った資料を見て大上がこれまでやってきた事がそれだけ警察の常識を超えたものでなければ抗争を防げなかった事を知っていくのだった。


総評としてやられたらやり返すというのは仁義なき世界の掟ではあるけれど、その落とし前も最終的にはやくざ同士で決着を付けなければ終わらないという事でもあった。故に終盤で日岡はこの落とし前をやくざにやらせている訳で仁義なき世界の抗争はそうしなければ集結しないという事を昭和という時代を通じて描かれていた。





孤狼の血 (角川文庫)
柚月裕子
KADOKAWA
2017-08-25