4月6日公開の映画「クソ野郎と美しき世界」を観賞した。

この映画は元SMAPの稲垣吾郎、草剛、香取慎吾の3人がそれぞれオムニバスストーリーに主演しくそ野郎を演じる作品である。3つのストーリーが1つになった時美しき世界はどのように映るのだろうか?


ジャニーズ事務所に全てを置いてきて新しい地図を描く事を選んだ3人が前事務所退社後初の劇場作品という事でそもそもがこの3人が映画に出演するというのが過去を振り返っても本当に多くなく、直近でも稲垣吾郎さんが2016年に少女以来、草なぎ剛さんは2015年進撃の巨人以来、香取慎吾さんは2015年ギャラクシー街道以来なので本当に久しぶりの映画出演となった。どうしても主軸がテレビだった事もありドラマ出演も1年に1度あるかないかなど限られた状況で出演していたほど忙しかったと言える。


これまで出演した作品については権利の関係上地上波で公開されるのか難しい部分もあり事実上すべての出演作品をジャニーズ事務所に置いてきて経験値以外は0からのスタートという中で退社後約半年でネットを中心に話題を集めていたが、この作品ほぼ地上波で紹介される事はなくSNSや口コミを通じて告知されている。


色々なしがらみがありこの作品に出演できる人たちは本当に限られるところではあったと思うけれど、その中で集った監督では鬼才園子温監督、爆笑問題の太田光監督、山内ケンジ監督、児玉裕一監督により4エピソードによるオムニバス構成の作品となり、出演者も浅野忠信、満島真之介、馬場ふみかに園組の方々が出演し、尾野真千子、新井浩文、新人の中島セナというしがらみにとらわれない人たちが出演してくれた。


園子温監督が参加した事で多くの俳優陣を集める事に成功したとも言えるし、園子温監督が今後も3人の作品に携わってくれることになるなら事務所の枠を超えて色々な俳優が集ってくれる可能性も十分ある。全てはこの作品の成功次第になるけれど私は鑑賞した上で十分成功すると確信している。という事でエピソードを振り返りたい。

キャスト

浅野忠信
満島真之介
馬場ふみか
でんでん
神楽坂恵
野崎萌香
冨手麻妙
スプツニ子!
稲垣吾郎

中島セナ
古舘寛治
香取慎吾

尾野真千子
新井浩文
健太郎
草なぎ剛

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

エピソード1ピアニストを撃つな!

エピソード2慎吾ちゃんと歌喰いの巻

エピソード3光へ、航る

エピソード4新しい詩(うた)



結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとしてストーリーの詳細はあえて書かない方が良いと思うのでタイトルのみにしました。


エピソード1 ピアニストを撃つな!


この作品は稲垣吾郎がピアニストを演じて園子温監督が奇想天外なストーリーとして描かれた作品です。園子温監督作品らしく本当に展開がスリリングであり、この作品の多くは園組と呼ばれる出演者たちによって構成される中で浅野忠信、満島真之介、馬場ふみかを加えて展開していくのですけれど、この作品のポイントは馬場ふみかを巡る攻防と言った方が解りやすいと思います。


馬場ふみかについては昨年のコードブルーでドラマでの認知度は大きく上がったけれど、映画では仮面ライダードライブを中心に劇場版 お前はまだグンマを知らないなどがあるものの、この作品により園子温監督に見出されるかもしれない。元々モデル、グラビアでも大活躍していただけに女優として飛躍するチャンスがあると感じさせてくれた。


エピソード2 慎吾ちゃんと歌喰いの巻


これは完全に昔の歌はもう歌えないという意思表示を現した作品と言ってしまった方が単純明快で解りやすい作品となっております。これはいわゆる飯島さんの前事務所に対する意思表示的な部分もあると思いますし、慎吾も過去と決別して新たなる1ページを歌っていく意思表示だと感じました。


中島セナさんはまだ中学生になったばかりですけれど、撮影時は小学生とは思えないほど大人びた少女であり、香取慎吾さんの娘さんだったとしても何の不思議もない年齢なのです。これが映画初出演という事もありますが、今後の活躍が楽しみな1人だと感じました。


エピソード3 光へ、航る


草なぎ剛さんと尾野真千子さんによる亡くなった息子の右腕を探す旅が描かれるのですが、この作品は爆笑問題の太田光監督が監督するという事でかなりギャグの多い作品なのかと思いましたが、意外と真面目に取り組んだ作品となっており、映画監督として意外な一面を観る事ができる作品となっております。


1度失った光を探して繋がる想いを描かれていますが、ストーリーの中には色々な世の中の情勢がちりばめられていたする部分はさすがだと思いました。


エピソード4 新しい詩(うた)


3つのエピソードの種明かしでもあり、3つのエピソードが1つになる作品なのですが、これはこれで3人のエンターテイナーぶりを思い存分表現された作品であり、全てを捨てて新たなる道を歩み出す3人の決意を表現した作品になっています。


この最後を観ないとこの作品の全ての伏線がわからないし、何よりやはり3人がこれまで経験した事は例え全てを捨てたとしても経験は残る訳で改めて30年を超える芸能活動の実績の凄さを感じさせてくれました。


結末は劇場で観てほしいですが、3人の映画出演作品を劇場で観るのも久しぶりでしたし、やはり3人をスクリーンで観れるのはテレビで観るのと一味違う訳であり、お金を払って観る人たちは3人への想いが人一倍強い人たちが多いという事を作品を通じて感じさせてくれます。


今の時代テレビで広告を出さなくても彼らが映画出演するというのはネットやSNSを通じて知る事は全然できますし、首都圏や大都市圏以外の地方では出演に制約なんてあまりないので逆に地方では相当活動しやすいと思うんですよね。首都圏や大都市圏では芸能人が多すぎて仕事がないほどなので逆に地方で劇場作品を公開しても十分成り立つと思いますし。何よりもその地方でしか見られないとなれば首都圏のファンは地方へも行く事になると思うんですよね。


まだまだ未開の地が日本には多くあるだけに新しい地図は空白地を埋める地図を作るために歩み出したと言えると思います。


総評としてそれぞれのエピソードは本当に見応えある作品でしたし、それぞれの作品に出演した俳優、女優の皆様には本当にしがらみなく出演して頂いた事を感謝します。色々業界の制約も少なくありませんが、その殻を破るのはあくまで彼らを応援するファンの皆さんの行動力とサポートなので新たなる作品が再び制作される事を期待しております。