11月3日公開の映画「ラストレシピ 〜麒麟の舌の記憶〜」を観賞した。この映画は一度覚えた味は忘れない料理人が戦前の満州で作られるはずだった伝説の料理を作る為にそのルーツを辿っていくストーリーである。

戦前伝説の料理と言われた料理はどうして幻になり、どうして現代の今になって探す事になったのだろうか?

満州国の1930年代と2000年代を結ぶ壮大なストーリーだけれど、伝説の料理を依頼された料理人が世界で屈指の料理を作ってほしいと依頼されてから伝説の料理の事を調べ始めるのだが、その先に待っていたのは料理人のルーツである事を知っていく。果たして伝説の料理に何があったのだろうか?


キャスト

佐々木充演じる二宮和也

柳澤健演じる綾野剛

楊晴明演じる笈田ヨシ

山形直太朗演じる西島秀俊

山形千鶴演じる宮崎あおい

鎌田正太郎演じる西畑大吾

三宅太蔵演じる竹野内豊

他多数のキャストでストーリーが進行する。


ストーリー

料理人・佐々木充は、依頼主が人生の最後に食べたいと言う思い出の味を再現する“最期の料理請負人”として高額な報酬を稼いでいる。天才とも言われる佐々木は麒麟の舌とも言われる絶対味覚を持ちながら、料理への情熱を失いかけていた。そんな時、佐々木に仕事の依頼が入る。1930年代の満州で、天皇の料理番が考案した幻のフルコースのレシピを再現するというものだった。佐々木は戦争で失われたレシピの謎を追う。


結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとして佐々木充はフリーの料理人として人生最後の料理を作るという依頼を受けて高額な報酬を得て仕事をしていた。それはかつての事業の失敗から多額の借金を抱えていた為だけれど、それ以上孤独になった事により人を信じられなくなったという事も大きかった。そんな充を最後まで心配した孤児院の園長がこの世を去った。


充は葬式にも参加せずに心配した同じ施設で育った柳澤健は充を事ある事に心配しお参りに来るように話すも来るつもりはないらしい。


そんな中で充にある以来が舞い込む。その依頼は天皇の料理番と言われた山形直太朗が作ったとされる幻のフルコースを作ってほしいと依頼されたのだった。そのレシピは行方はわからずそのレシピ探しから充は探し始める。


その中で山形直太朗の足跡を辿る事になるのだが、山形直太朗は当時建国した満州国で世界に誇れる料理を作るように依頼されて派遣された天皇の料理番だった。満州には家族である妻千鶴も同行し現地に着いた時には直太朗と鎌田正太郎、中国人の楊晴明と共にフルコースを作るべく日々奔走していた。そのルーツを探るために充は当時を知る鎌田正太郎と対面する事ができた。しかし正太郎はこの件についてあまり多くを語らず当時作ったとされるイワシ料理を振舞って昔話をしたのだった。


そして充は次なる手掛かりを探しにハルビンに旅立つ。そのハルビンで待っていたのは当時の満州の実態と直太朗のその後だった。その事実を知った時自らのルーツを知る事になったのだった。


果たして充は自らのルーツとどう向き合う事になるのか?


結末は劇場で観てほしいけれど、充の依頼を受けた案件は実は自らのルーツを辿る旅でもあった。人にはそれぞれルーツが存在するけれど、そのルーツを知る事なく過ごす人は少なくない。その中で充は自分のルーツを知らずに歩む事になったのだが、その理由はそのルーツを知らなければ幻の料理に辿り着けないという依頼者の想いもあったし、何よりも自分の生い立ちと向き合う事ができないという想いもあったという事だ。自分のルーツに辿り着いた先にみたのは祖父の両親の想いだった。


総評として誰もが自分のルーツがある。それを知る事ができるかでできないかは人それぞれだが知る事ができたならその人生の宿命を知る事になるだろうし、祖父や両親がいたから今の自分がいるという事を知るだろう。幻の料理に込められた思いは受け継がれたのだった。