10月7日公開の映画「ナラタージュ」を観賞した。この映画は島本理生原作の小説を映画化した作品で、高校時代に居場所がなかった女性がある教師に居場所を与えられた事で前を進んで生きて行けるようになり、その教師に恋をした時代を回想するストーリーである。
どの時代もあの頃を思い出すものだけれど、教師と生徒の関係ほど難しく切ないものはないと感じるだろう。
どの時代もあの頃を思い出すものだけれど、教師と生徒の関係ほど難しく切ないものはないと感じるだろう。
教師と生徒の関係は卒業後も続く訳だけれど、世の中教師と生徒が結婚してはならないという事はなく、卒業後に何年か経て教え子と結婚する人は少なからずいる。
しかしそれが在学中や学生では事情が異なる訳で、ここに登場する教師も生徒も卒業後数年しか経ておらず、色々な葛藤の中でお互いを求めた時代を回想している。その時代を回想してどんな真実を知る事になるのだろうか?
キャスト
葉山貴司演じる松本潤
工藤泉演じる有村架純
小野玲二演じる坂口健太郎
山田志緒演じる大西礼芳
黒川博文演じる古舘佑太郎
塚本柚子演じる神岡実希
金田伊織演じる駒木根隆介
新堂慶演じる金子大地
葉山美雪演じる市川実日子
宮沢慶太演じる瀬戸康史
他多数のキャストでストーリーが進行する。
ストーリー
大学2年生の春。泉のもとに高校の演劇部の顧問教師・葉山から、後輩の為に卒業公演に参加してくれないかと、誘いの電話がくる。
葉山は、高校時代、学校に馴染めずにいた泉を救ってくれた教師だった。卒業式の日の誰にも言えない葉山との思い出を胸にしまっていた泉だったが、再会により気持ちが募っていく。
二人の想いが重なりかけたとき、泉は葉山から離婚の成立していない妻の存在を告げられる。葉山の告白を聞き、彼を忘れようとする泉だったが、ある事件が起こる…。
結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとして工藤泉は社会人となり映画関連の仕事をしていた。ある残業をしていた時に懐中時計を同僚から指摘された事で泉の高校、大学時代の事を回想し始める。
ある程度社会人になると学生時代を振り返る事は少なくなるんだけれど、まだ20代半ば位だと学生時代からそれほど遠い過去じゃないのであの時代の事を思い出しながら向き合っている事は珍しくない。それが忘れられないような出来事があれば尚更だ。
私のようにもう四半世紀近くなってくるとあの時代の事なんて遠い過去になるんだけれど、少なくてももう高校時代の事を思い出すような事はないですね。
泉の高校時代は3年生になった時に誰も友人がいない中で過ごす不遇の時代を送っていた。丁度親しかった友人が転校した事により身近に話せる人がいなくなったようだ。
私も高校時代って3年間同じクラスの人は誰1人いなかったんだけれど、今はその時代の人たちとは会った事もないし、何をしているのかすら知らない。知ろうとする理由もない。
忘れられないのは就職が決まった時ぐらいかな?それ位思い出す事がないんだけれど、泉にとってはそんな不遇の時代に演劇部の顧問をしていた葉山先生に声を掛けられた事で人生が変わる事になる。演劇部に居場所を得た泉はそこで葉山先生との交流が始まるのだが、この時代は昼休みに色々話す位の関係だったが、卒業式の日に運命は大きく動く事になる。
卒業式の日に葉山先生は泉にキスをした。これは当然ながら泉にとって抱いていた気持ちを抑え切れなくなっていく事になるのだが、それと同時に葉山先生の過去も知る事になる。
葉山先生は東京で結婚生活をしていたが、妻の情緒不安定な行動で家の一部を放火してしまい逮捕され、執行猶予の判決を受けていた事が泉に語られた。そして妻とは離婚せず妻の執行猶予が終わるのを待っている状況だった。
そんな事を知りながらも泉は葉山先生に心を寄せていたが、大学生となりしばらく疎遠となる。そんなある日に葉山先生から連絡が入り演劇部の卒業公演を手伝ってほしいと頼まれた事で手伝う事になるが、そこで大学生の小野玲二と知り合う事にもなる。
玲二は泉に好意を寄せていたが、葉山先生に好意を寄せる泉に嫉妬するのだった。そんな状況で泉は葉山先生とは一緒になれない事を受け入れながらも泉は玲二と同棲する事を決める。しかしそれは嫉妬深い玲二の束縛を受ける日々が続く事になる。
中途半端に他の人と付き合ってしまうと付き合った人がそれを受け入れてくれる人なら良いけれど、そうじゃないと受け入れられない事になる。玲二は泉を束縛したい気持ちが強すぎるあまりに電話で話したりしても嫉妬から暴力を振う事に繋がっていく。
確かに人は誰かと付き合っていく中で色々な人と関係が繋がるんだけれど、1人の女性が他の男性と話さないというのは絶対無理があるんですよね。電話の相手も色々な人がいる訳でそれをいちいち気にしていたらとてもじゃないけれど体がもたないですね。
そんなギクシャクした中である事件が起きてしまう。それがキッカケに玲二との関係は破たんし、葉山先生と最後の対面を果たす事になる。果たして泉は葉山先生とどんなケジメをつけるのだろうか?
結末は劇場で観てほしいけれど、居場所を見つけてくれた葉山先生に好意を抱くのはわかるし、泉もそういう居場所とこれから進む道を示してくれた人が葉山先生だった訳だからそう思うのも当然だと思う。
でも葉山先生が独身者であるならそのまま思いを受け止めてくれたのかもしれないが、葉山先生には妻がいてその妻が待つ場所へ戻ろうとしていた事で叶わぬ思いになっていった。葉山先生にとっても妻があのような事になってしまった事で誰かに縋りたい気持ちもあったと思うけれど、それが必ずしも年上の人じゃなく生徒だった泉だった。
泉に道を示した事で泉に色々な話をする事で気持ちを受け止めてくれる人が泉になったが故に泉に気持ちを許してしまったけれど、人は弱いもので弱い時にはそれが生徒の泉だったとしても受け止めてほしいと思える人ならこういう気持ちになってしまったとしても不思議はない。
年下だったからそうじゃないというのはこの世界ではない訳であり、その相手が泉だったという事だ。葉山先生が泉を救い、泉が葉山先生を救った事でそれぞれ思いを振り切る事ができたと言えるのではないだろうか?
総評としてどの時代にも切ない恋はある。その恋が成就しなかったとしてもその恋の経験は無駄にならない。道を示してくれた運命の人だったから今の自分があると泉は懐中時計に刻まれた言葉の意味を知って涙したシーンは泉にとって生涯忘れられない恩人であり、泉自身が葉山先生を救ったと言えるだろう。


しかしそれが在学中や学生では事情が異なる訳で、ここに登場する教師も生徒も卒業後数年しか経ておらず、色々な葛藤の中でお互いを求めた時代を回想している。その時代を回想してどんな真実を知る事になるのだろうか?
キャスト
葉山貴司演じる松本潤
工藤泉演じる有村架純
小野玲二演じる坂口健太郎
山田志緒演じる大西礼芳
黒川博文演じる古舘佑太郎
塚本柚子演じる神岡実希
金田伊織演じる駒木根隆介
新堂慶演じる金子大地
葉山美雪演じる市川実日子
宮沢慶太演じる瀬戸康史
他多数のキャストでストーリーが進行する。
ストーリー
大学2年生の春。泉のもとに高校の演劇部の顧問教師・葉山から、後輩の為に卒業公演に参加してくれないかと、誘いの電話がくる。
葉山は、高校時代、学校に馴染めずにいた泉を救ってくれた教師だった。卒業式の日の誰にも言えない葉山との思い出を胸にしまっていた泉だったが、再会により気持ちが募っていく。
二人の想いが重なりかけたとき、泉は葉山から離婚の成立していない妻の存在を告げられる。葉山の告白を聞き、彼を忘れようとする泉だったが、ある事件が起こる…。
結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとして工藤泉は社会人となり映画関連の仕事をしていた。ある残業をしていた時に懐中時計を同僚から指摘された事で泉の高校、大学時代の事を回想し始める。
ある程度社会人になると学生時代を振り返る事は少なくなるんだけれど、まだ20代半ば位だと学生時代からそれほど遠い過去じゃないのであの時代の事を思い出しながら向き合っている事は珍しくない。それが忘れられないような出来事があれば尚更だ。
私のようにもう四半世紀近くなってくるとあの時代の事なんて遠い過去になるんだけれど、少なくてももう高校時代の事を思い出すような事はないですね。
泉の高校時代は3年生になった時に誰も友人がいない中で過ごす不遇の時代を送っていた。丁度親しかった友人が転校した事により身近に話せる人がいなくなったようだ。
私も高校時代って3年間同じクラスの人は誰1人いなかったんだけれど、今はその時代の人たちとは会った事もないし、何をしているのかすら知らない。知ろうとする理由もない。
忘れられないのは就職が決まった時ぐらいかな?それ位思い出す事がないんだけれど、泉にとってはそんな不遇の時代に演劇部の顧問をしていた葉山先生に声を掛けられた事で人生が変わる事になる。演劇部に居場所を得た泉はそこで葉山先生との交流が始まるのだが、この時代は昼休みに色々話す位の関係だったが、卒業式の日に運命は大きく動く事になる。
卒業式の日に葉山先生は泉にキスをした。これは当然ながら泉にとって抱いていた気持ちを抑え切れなくなっていく事になるのだが、それと同時に葉山先生の過去も知る事になる。
葉山先生は東京で結婚生活をしていたが、妻の情緒不安定な行動で家の一部を放火してしまい逮捕され、執行猶予の判決を受けていた事が泉に語られた。そして妻とは離婚せず妻の執行猶予が終わるのを待っている状況だった。
そんな事を知りながらも泉は葉山先生に心を寄せていたが、大学生となりしばらく疎遠となる。そんなある日に葉山先生から連絡が入り演劇部の卒業公演を手伝ってほしいと頼まれた事で手伝う事になるが、そこで大学生の小野玲二と知り合う事にもなる。
玲二は泉に好意を寄せていたが、葉山先生に好意を寄せる泉に嫉妬するのだった。そんな状況で泉は葉山先生とは一緒になれない事を受け入れながらも泉は玲二と同棲する事を決める。しかしそれは嫉妬深い玲二の束縛を受ける日々が続く事になる。
中途半端に他の人と付き合ってしまうと付き合った人がそれを受け入れてくれる人なら良いけれど、そうじゃないと受け入れられない事になる。玲二は泉を束縛したい気持ちが強すぎるあまりに電話で話したりしても嫉妬から暴力を振う事に繋がっていく。
確かに人は誰かと付き合っていく中で色々な人と関係が繋がるんだけれど、1人の女性が他の男性と話さないというのは絶対無理があるんですよね。電話の相手も色々な人がいる訳でそれをいちいち気にしていたらとてもじゃないけれど体がもたないですね。
そんなギクシャクした中である事件が起きてしまう。それがキッカケに玲二との関係は破たんし、葉山先生と最後の対面を果たす事になる。果たして泉は葉山先生とどんなケジメをつけるのだろうか?
結末は劇場で観てほしいけれど、居場所を見つけてくれた葉山先生に好意を抱くのはわかるし、泉もそういう居場所とこれから進む道を示してくれた人が葉山先生だった訳だからそう思うのも当然だと思う。
でも葉山先生が独身者であるならそのまま思いを受け止めてくれたのかもしれないが、葉山先生には妻がいてその妻が待つ場所へ戻ろうとしていた事で叶わぬ思いになっていった。葉山先生にとっても妻があのような事になってしまった事で誰かに縋りたい気持ちもあったと思うけれど、それが必ずしも年上の人じゃなく生徒だった泉だった。
泉に道を示した事で泉に色々な話をする事で気持ちを受け止めてくれる人が泉になったが故に泉に気持ちを許してしまったけれど、人は弱いもので弱い時にはそれが生徒の泉だったとしても受け止めてほしいと思える人ならこういう気持ちになってしまったとしても不思議はない。
年下だったからそうじゃないというのはこの世界ではない訳であり、その相手が泉だったという事だ。葉山先生が泉を救い、泉が葉山先生を救った事でそれぞれ思いを振り切る事ができたと言えるのではないだろうか?
総評としてどの時代にも切ない恋はある。その恋が成就しなかったとしてもその恋の経験は無駄にならない。道を示してくれた運命の人だったから今の自分があると泉は懐中時計に刻まれた言葉の意味を知って涙したシーンは泉にとって生涯忘れられない恩人であり、泉自身が葉山先生を救ったと言えるだろう。

