8月18日公開の映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」を観賞した。

この映画は1993年にフジテレビで放送されたオムニバステレビドラマ『If もしも』の一篇として放送された作品をアニメ化した作品で、2つの分かれ道がある場合にもしもこちらを選んだならどうなるか?というアナザーストーリーが描かれる作品である。

今の若い世代にはもう知らない作品となってしまったけれど、果たして今の世代にこの作品はどう映る事になるのだろうか?

今から24年前にフジテレビで半年間放送されたオムニバステレビドラマ『If もしも』というドラマがあった。毎回2つの選択肢がありどちらを選ぶとどうなるのかが描かれたけれど、人生の選択肢があるとすればどちらを選ぶとどうなるかは正直誰にもわからないものである。

当時はそういう選んだ事でどう変わったのか?というシーンが描かれた訳だけれど、それがハッピーエンドなのか?それともバットエンドなのか?という部分がある。私は当時それらのドラマは注目していたものの結局1作品も観る事もなく終わった。

その中でも岩井俊二監督が手掛けた「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」はこう評価を得た作品だった。このドラマや作品を知る世代は30代後半以上になるけれど、今の世代にこの作品は阿果たしてどう映ったのか?そしてこの作品の結末はどうなったのか?

キャスト

及川なずな演じる広瀬すず

島田典道演じる菅田将暉

安曇祐介演じる宮野真守

なずなの母演じる松たか子

純一演じる浅沼晋太郎

三浦先生演じる花澤香菜

和弘演じる豊永利行

稔演じる梶裕貴

なずなの母の再婚相手演じる三木眞一郎

光石先生演じる櫻井孝宏

典道の母演じる根谷美智子

典道の父演じる飛田展男

祐介の父演じる宮本充

花火師演じる立木文彦

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

夏休み、とある海辺の町。花火大会を前に、「打ち上げ花火は横から見たら丸いのか?平べったいのか?」で盛り上がるクラスメイト。そんな中、典道が想いを寄せるなずなは母親の再婚が決まり転校することになった。

「かけおち、しよ」なずなは典道を誘い、町から逃げ出そうとするのだが、母親に連れ戻されてしまう。それを見ているだけで助けられなかった典道。「もしも、あのとき俺が…」なずなを救えなかった典道は、もどかしさからなずなが海で拾った不思議な玉を投げつける。すると、いつのまにか、連れ戻される前まで時間が巻き戻されていた…。

結末は劇場で観てほしいけれど、今回のレビューとしてこのifという方式に観る人が慣れるのかどうかだと思うんですよね。2つの選択肢がありますと事前に知らないで観るとこの作品はおそらく理解するのが普通に難しい作品になってしまうと思うんですよね。

私は3年前の2014年にバイロケーションというホラー作品の結末が2つある作品を観賞したのですけれど、結末だけが最終的に違う作品だったのですが映画としては2作品として描いた作品がありました。

ほぼ同作品ですが結末が違う事でどうなったのか?というのが知りたくて観に行ったんですけれど、1度鑑賞しているので最初の結末を知った上で観るからこそこういう結末もあるのかとそれまで1度鑑賞した事でそれまでの流れを確り理解して鑑賞した事で最初ではわからなかった部分も理解してみる事ができた経験があります。

私の場合まず映画作品を劇場でリピートする事が99%ありません。ほぼ1回だけ観た上で評価していくのですが、何度も観る人って色々理解度が上がると思うんですけれど、そういう人ってある意味筋金入りのファンレベルとなってしまうのであくまで1度観た印象を重視してレビューする事が必要なのだと私は思っているのであくまで1度観た上で理解するよう心がけています。

普通は劇場では1度しか観ない人が殆どですから1度でこの作品が理解できるものなのか否なのかがポイントになると思うんですよね。その点を考慮するとこの作品のわかりやすさという点では正直わかりやすいとは言い難いと思います。

私は過去岩井作品を何作品も鑑賞してきています。岩井ワールドというほどのその作品の描き方が魅せられたものですけれど、その作品の多くは解りやすいか?と問われるとそれは何とも言えないと答えるでしょうね。

私も別に文学的な理解度がそれほど高い訳じゃないのですが、作品の好みという部分では昔はある意味で極端でしたが映画を観るようになってからジャンル問わず観るようになって色々な作品と出会った訳です。その中でも岩井作品と言われた作品の多くは個性的な作品として今でも公開されると観れる作品は観ます。

そんな岩井俊二氏が駆け出しの頃に出世作として世に送り出されたのがこの「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」なのですが、当時はドラマとして奥菜恵主演で放送されたけれど、当時の奥菜さんはまだ13歳という年齢だった事もあり中学生で演じていた作品でもあった。

私もドラマや実写は観ていないのである意味語れませんが、当時としてはかなり斬新な作品でありその作品からこういう見せ方があるのだというのを描いた作品として岩井監督は日本映画監督協会新人賞を受賞しています。

あれから24年という事でこのストーリーとしては中学校の夏休みの1日に中学1年生の少女なずなが母親との再婚で転校する事になり、その同級生典道と駆け落ちするストーリーである。中学1年生で駆け落ち!というのは今の時代だと少し考えづらいんだけれど、そもそも駆け落ちというシュチエーションを中学1年生で描けるか?という部分が強いんですよね。

当時はだからこそ衝撃的だったけれど、当時は携帯もない時代で連絡手段も限られたけれど、今の時代はスマートフォンでGPS付だから居場所はわかってしまう時代なのでどこかに行ったとしても居場所がわかってしまうものだから少し今の10代や20代にこのイメージを描くのは多少なりとも難しいのではないかとも感じる。

その1日の出来事でいくつかの選択肢がある訳だけれど、それをAを選ぶか?Bを選ぶか?でその後の展開が違ってくる訳でどちらを描けばよいのかをこの選択肢ならどうなった?という部分で描かれていく。この作品を観る前提として2つの選択肢があるという点でもう1つの選択肢を選んだらどうなったのか?という事を興味を持って観れるかどうかなんですよね。

ここではストーリーに登場するIfは掲載しませんけれど1回だけの鑑賞で2つの選択肢を観て判断するという事が90分の作品として飲み込めるかどうかでこの作品を良いと感じるのか?それともわからず終わるのか?なのかもしれません。

総評として24年ぶりに再び描かれる事になった打ち上げ花火は下から見るのか?横から見るのか?と問われている訳ですけれど普通にしたから見るより離れて見た方が観やすいと思います。それでも
少年少女時代には花火はどう見えるか?と自分で知ろうとする好奇心があるからこその少年少女時代なのだと思います。もし2つの選択肢があったならどちらに進むべきなのか?選ぶときに想像をめぐらして選んでほしいものですね。
























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