8月27日公開の映画「後妻業の女」を鑑賞した。

この映画は結婚相談所の所長と組む女が死に際の男を騙して

財産を奪う後妻業の女が数々の男を騙すストーリーである。

死に際の再婚は時としてすべての財産を持っていかれる事を

学ぶ機会には良い作品なのかもしれない。
晩婚化が進んで久しいけれど、還暦を過ぎた再婚については

色々と考えなければならないところではある。

特に子供がいる世帯についてはその後の財産贈与の事を

よくよく考えておかないと自身が亡くなった後色々面倒な事が

起きるという事を警告する作品ではある。

私の場合は跡がいないので両親の死後どうなっているかわからないものの、

子供がいる世帯はよくよく考えて再婚しないといけない。

果たして後妻業の手口はどのようなものなのだろうか?

キャスト

武内 小夜子演じる大竹しのぶ

柏木 亨演じる豊川悦司

中瀬 朋美演じる尾野真千子

西木 尚子演じる長谷川京子

三好 繭美演じる水川あさみ

岸上 博司演じる風間俊介

瀬川 英子演じる余貴美子

武内 香代演じるミムラ

守屋 達朗演じる松尾諭

山田 孫六演じる笑福亭鶴光

杉村 理紗演じる樋井明日香

奥本幸之助演じる梶原善

元木日出夫演じる六平直政

津村泰治演じる森本レオ

武内宗治郎演じる伊武雅刀

樫本長次郎演じる泉谷しげる

桜田順演じる柄本明

舟山 喜春演じる笑福亭鶴瓶

中瀬 耕造演じる津川雅彦

本多 芳則演じる永瀬正敏

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

「武内小夜子、63歳、好きなことは読書と夜空を見上げること…

わたし、尽くすタイプやと思います」

結婚相談所主催のパーティで可愛らしく自己紹介する

小夜子の魅力に男たちはイチコロである。

耕造もその一人。

二人は惹かれ合い、結婚。幸せな夫婦生活を送っていた、はずだった。

2年後耕造は亡くなり、葬式の場で耕造の娘・朋美と尚子は、

小夜子から遺言公正証書を突き付けられ、

小夜子が全財産を相続する事実を言い渡される。

納得のいかない朋美が調査をすると、衝撃の事実が発覚。

小夜子は、後妻に入り財産を奪う“後妻業の女”だったのだ!

そして、その背後には、結婚相談所・所長の柏木がいた…。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして武内小夜子は還暦を過ぎた63歳で既に8度も死別した後妻である。

普通に8度も死別している時点でもう事件ものという感じだけれど、

それでも再婚相手に事欠かないというのは

結婚相談所所長の柏木とつるんでいるからである。

犯行はとにかく財産が有り、寿命が短い相手という事で狙いは明確だ。

そもそもこの年齢で婚活しようという時点で

色々考えていないという事になる訳だけれど、

誰も最期は1人で迎えたくないという気持ちは確かにわからないではないんだけれど、

この事件を見てしまうといくら亡くなった後は知らないとはいえ

家族がいる場合はよくよく考えなければならないところではある。

そんな中で小夜子は9番目も夫である中瀬耕造と死別した。

これは意図的な死のやり方だったが、

まあこれ以上苦しんで死ぬよりもというのはある。

そしてここで残された遺族の娘朋美、尚子の2人に

突きつけられたのが遺言公正証書だった。

遺言書がない場合は大きな有効性ある遺言書であり、

これより娘2人は後妻の小夜子に財産全てを持っていかれる事となった。

納得がいかない娘の朋美、尚子2人は小夜子の過去を調べてもらうと、

小夜子が後妻業である事を突き止める。

その決定的な証拠を得るために朋美は探偵の本多芳則に依頼して

後妻業の女小夜子を訴えようと動き出す。

そして動き出した先に待っていたのは小夜子の数々の手口だった。

その手口は小夜子に手を貸した結婚相談所・所長の柏木が絡んでおり、

柏木もまた後妻業に手を貸して儲けていた共犯者だった。

その証拠を掴もうと調査していく本多と朋美は小夜子を追い込む事ができるのだろうか?

結末は劇場で観てほしいけれど、

これだけ死別の多い女は明らかに運が悪い以上に

絶対何かがあると感じなければならない。

経歴を知らずに結婚してしまった男たちは騙されてしまったという訳だけれど、

誰かがおかしいと感づけばここまで野ばらしにする事はなかったであろう事件である。

これまで多く泣き寝入りしてきた人たちが一致団結すれば

この事件は解決できたであろう事件ではあるが、

逆にこれだけ公にならなかったのは騙された事を恥じてしまったからに他ならないし、

これに対抗する術を知らなかったからに他ならないだろう。

総評として晩婚化が進んでいる現代だからこそ

こういう手口に騙される事が珍しくなくなったと言える。

しかしよく考えれば晩婚化が進む事で財産問題が

それだけ深刻になっているという事にもなるだけに

還暦を過ぎた結婚はよくよく考えてから行わないといけないという警告だった。

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後妻業 (文春文庫)
黒川 博行
文藝春秋
2016-06-10










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