11月22日公開の映画「劇場霊」を鑑賞した。

この映画は若手女優が舞台稽古で不気味な人形と遭遇し、

その人形により次々と死人が出るが、

そのいきさつを知った時誰も逃れられないホラーストーリーである。

この事件の経緯を知る事でどうして

このような事件に発展したのかを考えていきたいところである。
ホラー作品も最近は事件を追うような見方をするようになったものだけれど、

ホラー作品の多くは事件の元となる出来事がある訳で、

その出来事を知る事でどうしてこの事件が起きてしまったのか?

という疑問解決に辿り着くものだ。

そんな中で今回は劇場の舞台で起きる事件に若手女優達が巻き込まれていく。

その中の1人である若手女優がこの事件の真相に気づき追っていくのだが、

そこで知るこの事件の真実とは何だったのか?

キャスト

水樹沙羅演じる島崎遥香

野村香織演じる足立梨花

篠原葵演じる高田里穂

和泉浩司演じる町田啓太

児島敬一演じる中村育二

錦野豪太演じる小市慢太郎

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

若手女優・水樹沙羅は、舞台「鮮血の呼び声」で端役を掴む。

沙羅らが懸命に稽古に励む中、

美術スタッフの女性が劇場内で変死体で発見される。

さらに、主演女優の篠原葵も劇場のテラスから転落して意識不明に。

主役のエリザベート役に抜擢された沙羅は、

稽古中に舞台に置かれた球体関節人形が動き出すのを目撃し、

恐怖のあまり人形を壊してしまう。

人形について調べ始めた沙羅と美術スタッフの和泉は、

その人形を作った作家の家を訪ねるが…。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして若手女優の水樹沙羅は

ここまで作品に恵まれず一皮剥けたいという気持ちで

舞台「鮮血の呼び声」で端役を掴んだ。

当然主役でないので脇役ながらもそこでどれだけ存在感が出せるのか?

というところはあるものの、どうしても舞台となると

主演女優が中心となってしまうためになかなか目立つ事ができない。

そんな最中で主演女優である篠原葵が転落事故により主演女優不在となってしまった。

この事件はその前に美術スタッフが変死体で発見される

というショッキングな事件の最中で舞台が続けられた末の連続事件である。

目の前に落ちてきたところに出くわした沙羅はショックを隠し切れない。

しかしその直後沙羅にとって大きなチャンスとなる主役に抜擢されて

沙羅は稽古に励む事になる。

その中で沙羅は演劇で使われる人形から不気味な感覚を覚える。

その人形からは只ならぬ殺気を感じた沙羅は誤って

人形を傷つけてしまうミスを犯してしまい主役を外されてしまった。

その異変にもう1人の美術スタッフの男性も気づき始めて

沙羅はその男性と共に人形の足跡を調べるとある出来事を知る。

そしてその出来事を知るためにある場所へと向かった2人は

そこでかつて人形職人だった人が娘を失った過去を語り出して

その人形には亡くなった娘の魂が乗り移ってしまったと語り出した。

その人形こそ舞台で使われる人形の頭部だったのだ。

それを知った沙羅は舞台を止めるべく劇場へと向かう。

果たして沙羅は悲劇を止める事ができるのだろうか?

結末は劇場で観てほしいけれど、

まず事件の経緯として人形によって美術スタッフが殺され、

主演女優は転落死するという事件が続いた。

その人形によって悲劇が続く訳だけれど、

この人形の経緯は人形職人だった男性が不慮の事故で

失った娘そっくりに作り上げた人形だった。

それだけなら何も問題ないが、その人形に不幸にも亡くなった娘の魂が乗り移り、

生き残った妹2人を殺害してしまう。

それを知った男性は人形を葬り去ろうとしたが直前で警察に止められてしまい

人形は首を切断されてしまったまま世間に出てしまったのだった。

そしてその人形がどうしてちょうだい!ちょうだい!と言うのか?

は正直疑問なんだけれど、失った体を求めていた事は間違いない。

しかし求めた体に辿り着けず次々と殺人事件を起こしていくのだった。

自ら葬り去れなかったばかりに悲劇が拡大した事は未練を残してしまうような

送り方をしてはならないという教訓だろう。

総評として事件の経緯を知っていくにつれて正直なところ

この人形が何を求め続けたのか?

というのは事件の経緯からして失った体だったのだろう。

しかし2人の妹を殺してしまった事を踏まえると

実の姉とは別の霊も乗り移った故に凶暴化してしまった

という仮説を立てる事も可能だ。ただ事件の真相という点では

どうして実の妹を殺してしまったのか?という点が謎のままではあった。

悲劇を繰り返さないためには悲劇と向き合えなければ悲劇は止められない

という事を描かれた作品だったのかもしれない。

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劇場霊 (角川ホラー文庫)
KADOKAWA/角川書店
2015-10-24



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