7月11日公開の映画「バケモノの子」を鑑賞した。

この映画は細田守監督最新作でひとりぼっちになった9歳の少年が

バケモノに拾われて弟子となり、17歳と成長した先で自らの生き方を探し、

そして自ら生きる道を見つけて行くストーリーである。

バケモノと人間の世界を行き来した事で成長した主人公は生きて行くために

必要な事を学びそして成長する姿には

何が大切で何が大事なのかを知っていく事になるだろう。
細田監督作品としては3年ぶりとなる訳だけれど、

今回は現代社会で人間とバケモノの世界が描かれる。

ひとりぼっちになった少年がバケモノに拾われて

師匠と弟子としてそれぞれが成長して行く姿を描かれる。

実はこれはある意味いじめられていた少年が空白の期間に

全く知らない人と暮らして色々な事を知りながら

そしてこれからどう生きて行くのか?

という描かれ方をしているのである意味人生道は1つじゃないという事も描いている。

その過程の中で少年はどう青年に成長し、

バケモノとどう接して行く事になったのか?レビューしたい。

キャスト

熊徹声演じる役所広司

九太声演じる宮崎あおい(幼少期)、染谷将太(青年期)

楓声演じる広瀬すず

多々良声演じる大泉洋

百秋坊声演じるリリー・フランキー

宗師声演じる津川雅彦

一郎彦声演じる黒木華(幼少期)、宮野真守(青年期)

二郎守声演じる大野百花(幼少期)、山口勝平(青年期)

チコ声演じる諸星すみれ

九太の父声演じる長塚圭史

九太の母声演じる麻生久美子

他多数のキャストでストーリーが進行した。

ストーリー

突然、母を亡くし、ひとりぼっちになった9歳の少年。

行き場を無くして【渋谷】の街をさ迷い、バケモノ・熊徹と出くわす。

バケモノたちの棲む異世界「渋天街」で、次の宗師の座を巡り、

強さと品格を兼ね備えたライバル・猪王山と争う荒くれ者の熊徹も又、

親も師も無く腕っ節の強さだけで生きてきたのだった。

人間を弟子にする事は御法度だったが、

熊徹は少年を引き取り九太と名づけ、前代未聞の修行の日々が始まる。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして母を交通事故で亡くして

ひとりぼっちになった蓮は渋谷の街を彷徨っていた。

そんな中でバケモノの熊徹が現れ、

熊徹に導かれてバケモノの世界に入り込んだ蓮は

そこで熊徹の弟子となり名を九太として弟子入りした。

最初は熊徹の教え方が悪かった事と、

熊徹が師匠なしで成長した事で教え方がわからず当初は九太とぶつかってしまう。

しかし九太が熊徹のマネをし始めた事によって

次第に九太は成長し始めて宗師の紹介もあって強い者たちと会う事で

熊徹も九太も成長して行った。

教え方がわからないというのはどの世界でもある事であり、

その教え方が良いとは限らない。

これはどの世界でも悩みの種である。

そんな中で切磋琢磨して何時の間にか九太は

熊徹より上回る部分も出るようになり人間としても成長して行った。

17歳になっていた九太は再び人間世界に戻る事ができた。

しかしそこでは空白の8年間があり、字が読めず知識もない事を痛感させられる。

そこで出会ったのが楓という高校生だった。

学校へ行かないとどうしても知識不足になるのは否めないし、

何より基礎知識が無い故にできない事も多くなる。

人間世界の蓮にとっては8年間の空白は非常に大きいものである。

最近無戸籍の子供が学校へも通えず学力を取り戻すのに

相当苦労している人もいる事を踏まえると

蓮の学びたいという気持ちは非常に大事な事である。

蓮は何かを知りたい。

強くなりたいという向上心が非常に強い少年だ。

それが難しい事でも挑もうとする姿はこの作品を描く上で実に好感を持たせてくれる。

誰もが何ものにもなれるという姿に繋がる描かれ方をしている。

そしてそんな蓮がここまで成長できたのは熊徹であり、

そして熊徹を支えてくれる人たちであり、

そしてこれまで出逢った人たちであるという事だ。

ひとりじゃないという部分を描かれており、次第に蓮はこれから歩む道を考え始めていた。

そんな中で熊徹は次の宗師を目指すべくライバルの猪王山と戦う。

当初は苦戦を強いられたが、

九太が駆けつけた事でこれまでやってきた事を思い出しながら

熊徹は猪王山に勝利して次の宗師に選ばれたが、

その直後熊徹はある人物に殺されそうになる。

それは蓮と同じ闇を持ったもう1人のバケモノに育てられた少年だった。

果たして蓮はその少年の闇を解き放ち自らの闇を解き放つ事ができるのだろうか?

結末は劇場で観てほしいけれど、

ひとりぼっちになった人は何処かで心の闇を抱えている事は少なくない。

その闇がどれだけ深いのかで違ってくる部分もあるけれど、

その闇が深ければ深いほど悪い方向に進んでいく事があるという事だ。

その闇をどう乗り越えるのか?

というのが最後のテーマだった訳だけれど、

その闇は1人じゃない誰かがいる事で乗り越えられるんだ

という事を最後に描かれていた事は非常に良かったと思える最後だった。

総評としてバケモノと人間との違いはあったけれど、

共通していえる事はみんな1人じゃないという事だ。

どんな形で接する事になっても誰かによって私たちは生かされている。

それが直接の親でなくても育ての親だったとしても

その人にとって人生の大きな比重を占めて行く事になる。

そしてそれを支えてくれている事を熊徹は蓮に教えられてそして自らその柱になった。

誰もが何ものにもなれるし、何ものでもない。

その中で自分が何になりたく何をやりたいのか?

それを見つける上ではやはり色々な人と出会う事で人は変わって行けるのだ描かれていた。

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