5月17日公開の映画「駆込み女と駆出し男」を鑑賞した。

この作品は江戸時代末期を舞台に当時離婚しようとした

女が駆け込んだ寺で2年間その寺の修行に耐えると

男と離婚できる寺を舞台にした男と女の攻防を描いたストーリーである。

どの時代においても離婚する事は難しい事ではあるが、

江戸時代の離婚は現代以上に難しい事を痛感させられるだろう。
今でこそ紙切れ1枚で他人に慣れる時代ではあるけれど、

昔は家との繋がりが最重視され、

一度嫁ぐとわかれる事はもってのほかとされたものだ。

それに当時女性が離婚したいと言ってもその後の生活ができなかった時代であり、

簡単には離婚できない事情もあったにもかかわらず実際には離婚したい

と思った女性は今よりも多かったようだというのが今作である。

色々な事情で離婚したいという事だが、

当時は2年経ないと離婚調停が成立しなかったルールがあり、

そのルールを適用するために駆け込み寺が存在した。

その駆け込み寺とはどんなものだったのか?

キャスト

中村信次郎演じる大泉洋

じょご演じる戸田恵梨香

お吟演じる満島ひかり

戸賀崎ゆう演じる内山理名

田の中勘助 演じる松岡哲永

法秀尼演じる陽月華

お勝演じるキムラ緑子

利平演じる木場勝己

おゆき演じる神野三鈴

重蔵演じる武田真治

鳥居耀蔵演じる北村有起哉

近江屋三八演じる橋本じゅん

石井与八演じる山崎一

清拙演じる麿赤兒

風の金兵衛演じる中村嘉葎雄

三代目柏屋源兵衛演じる 樹木希林

堀切屋三郎衛門演じる堤真一

曲亭馬琴演じる山崎努

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

鎌倉の東慶寺は離縁を求める女が駆け込んでくる尼寺。

但し、駆け込めばすぐに入れるわけじゃない。

御用宿と呼ばれるところで、聞き取り調査が行われるのだ。

駆け込む女たちの別れの事情は様々。

御用宿の居候にして、医者見習い&駆け出しの戯作者である信次郎が、

主人の源兵衛と共に夫婦の絡んだ糸を解いて女たちの人生の新たな出発を手助けしようと、

あれこれ戦法を練っていく……。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして鎌倉の東慶寺は離縁を求める女が駆け込む尼寺だった。

そんな尼寺だがもちろん無条件で入れる訳じゃない。

一度事情聴取を経てその上で本人の同意を受けた上で入門が許されるのだ。

しかしその入門時にお布施の金額次第で待遇が違ってくるという。

そんな寺に駆け込んだ3人の女性がいた。

鉄鍛冶の女じょご、問屋の女将だったお吟、女侍の戸賀崎ゆうだった。

3人ともそれぞれ夫の暴力、そして不信に耐えかねて尼寺の東慶寺に入門する事を望んだ。

そんな中でそれぞれ事情聴取をするも、当然夫たちは納得する訳がない。

それでも仲介役となる離婚調停人の三代目柏屋源兵衛は

話を纏め2年間東慶寺尼寺の修行に耐え抜いた時離縁が成立するというものだった。

ここでお布施によりお吟は最高の待遇となり、

じょご、戸賀崎ゆうは1番下の待遇で入門したのだった。

ここは女の園であり、男子禁制の寺なので女以外に入る事は許されない。

当然男と接する事ができない女たちは男禁に耐えなければならなかった。

待遇は何時の時代も金次第で決まるのは当然と言えば当然だ。

そんな中でじょごは駆け込んだ時に出会った中村信次郎と親しい関係になっていく。

中村信次郎は調停人の甥に当たり医者の見習いでもあった。

そんな中でお吟の看病でじょごと接するようになり、

さらにはじょごの夫らとの攻防にも中村信次郎は関わった事で

距離を接近したものの尼寺では御法度な事だった。

それでも密かに思いを寄せ合った2人は次第に離縁後の事を語り始めて行くのだった。

果たして3人の離縁は成立するのだろうか?

結末は劇場で観てほしいけれど、

離縁するにはそれだけのパワーがないといけない事を痛感させられるし、

女たちもそれだけの覚悟を持って離縁しようとしている姿が描かれていた。

この時代家と家の繋がりを重視され自由恋愛が許されなかった時代であるけれど、

それでも離縁したいと願った女たちがいたという事実がここにあった。

総評として3者3様という形で描かれたけれど、

待遇は金次第、しかし年月は同じという事を考えると兼があるから成立する訳でもなく、

金がないから成立しない訳ではない。

そんな中で人生をやり直したいという想いはそれぞれ同じだった。

その後の人生においてこの離縁は正解なのかは

生涯を終えた時に結論が出るだろうけれど、人生において失敗もある。

その中で失敗した後にやり直すという事が

どれだけ大変なのかを確り認識しなければならないという事をこの作品から感じ取れた。

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東慶寺花だより (文春文庫)
井上 ひさし
文藝春秋
2013-05-10