1月29日発売の「渡邊渚フォトエッセイ 透明を満たす」を購入した。

この書籍は元フジテレビアナウンサーだった渡邊渚さんがPTSDになる衝撃的な出来事から治療が終わって新たなる人生を歩むまでの事を綴ったフォトブックである。

今社会問題となっている人権そして人の尊厳を踏みにじった者がいるという事を確り現実として受け止めなければ人権の意識の低さをそのまま露呈する事になるだろう。

どうしてこの書籍を購入したのか?という事については多くは語りません。既にX上のポストで語りつくしているし今も追及していますからまだまだ収拾がつきません。だからこそ真実を知る必要がある。

この書籍についてその先の真実が語られているという事は発売日前から感じておりましたがこの書籍が日本人の意識の低さを露呈する人権問題を突きつけられているという事だけは確かだ。

冒頭はこれ位にして渡邊渚さんが経験したPTSDに関する事を理解しそしてその苦しみを受け止めたい。

まえがき

ここではフォトブックを見てもらうと良いのですがこの1年半に渡る彼女の空模様が書かれており彼女がどれだけ苦しみ死の淵から這い上がってきたのかを簡潔に綴られている。

第1章これまで

渡邊渚さんは元々新潟県阿賀野市出身の方で中越地震を契機に新潟を離れて名古屋や横浜、東京と移り住んで高校から慶応義塾に入学してから大学まで7年間慶応義塾で学ばれている。大学時代はタレント活動もしていたそうでそこからフジテレビアナウンサーとしてキャリアがスタートした。

この部分についてはそれほどすらすら読んでいて良いと思いますがあの出来事が起きる前もかなり無理をして仕事をしていたというのはあったようです。アナウンサーという職業はそれだけ過酷な職業でもあるだけにそれはキー局のアナウンサーは何処も変わらないと思います。

本題は心が殺された日から1年半に及ぶ始まりでもあった。仕事の延長線上で起きた出来事だった。ここから渡邊渚にとって生死を彷徨うほどの日々が始まった。具体的には何があったのかは当然書かれておりませんが、書かれている表現から私の頭の中で想像すると壮絶な事だったのは想像に難くない。

仕事の延長線上という言葉から仕事の為に行かざる得なかった事は確かであり、何もなければこのような事はない訳で動けなくなるような事が何なのかを踏まえれば何も抵抗ができなくされたとみなしていいと思う。この時の彼女は本当に神様に助けを求めたが誰も助けてくれる人はいなかった。

この部分だけでも人の尊厳を踏みにじっり欲望のまま彼女を物のように扱った事が想像できるだけに憤りを禁じえない部分だった。

その悪夢の1日から死にたいと追い詰めてしまうまで追い込まれていく。

その事については友人や親友などに語っており彼女に寄り添う人たちがいた事がこの時の彼女を救った。

そこからPTSDの症状が酷くなり悪夢を見続ける苦しい日々が続いていく事になり入院する事になる。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)は命の安全が脅かされるような出来事(戦争、天災、事故、犯罪、虐待など)によって強い精神的衝撃を受けることが原因で、著しい苦痛や、生活機能の障害をもたらしているストレス障害である。という症状の病気であり、この病気は生涯消える事はないと言われる。

この病気について世間では思った以上に理解度が低く周りから観ると普通の人と変わらないのだが、かつては戦争で戦場にいった兵士が戦後この症状に苦しみ続けたという人も多くそれだけ生きるか死ぬかというほどの経験をした人がこの症状になるという事は明らかだ。

私がこの症状を公表で知った時はまだあの事件について知らなかっただけにどういう事があってこのような症状になったのかわからなかった。いくら過労になるほど働いてもこのような症状になる事はまずないが、私たちが思う以上の出来事があったという事だけは確かだとは感じていた。

この症状の怖いのは通常できていた事がどんどんできなくなり様々な症状が出てくる事だ。ここで語られている彼女の叫びは生きる力すら奪っていくほど死の淵に彼女はいた。

ここで衝撃的な言葉はあの日、殺されていた方が良かったとすら思った。と回想している。このくだりの文面を読むにつれて彼女の苦しさそして人権尊重もない理不尽な現実も書かれておりあの日に殺されていた方が良かったと思ってしまうほど彼女の人権はあの日に奪われた。

ここから治療を続けていくもののその間に入院患者や看護師とのやり取りが綴られているが、彼女の苦しみはさらに深まっていく。

衝動という部分ではここで彼女が自殺しようとするほど追い込まれている事が綴られている。ここは具体的には書きませんが、ここの部分は死にたいほど辛すぎる経験が彼女から生きる希望を失わせて死のうとしていたという事は本当に辛いでは表せない壮絶な事だった事は想像に難くない。

ここで初めてPTSDと診断される事になるのだが、死にたいという気持ちが勝っている状況ではその状況から脱する事は容易ではなく時間を要していく事になる。

ここで出てくるキーワードは雨の日、食材とその時経験した事がそのままトラウマになるという事はその事を克服しなければ乗り越える事ができない事を意味する。

でもここで精神科医の主治医からPTSDと診断された事で彼女は治療と向き合えるようになる。

ここで重要なのは無理をしないという事が大切で怪我でもそうですが無理してしまうと悪化してしまう事は珍しい事ではない。だからこそ時間を要して治療していく事が必要だった。

ここでは2023年7月29日に記載したスマホの日記が掲載されているがこの時は本当に自分はこのまま社会に戻る事ができるのだろうかと感じながらの日々だったと思う。

しばらくして外泊の日を迎えて妹さんとのやり取りが綴られているけれど、妹さんも世界でたった1人の姉だから亡くなったら悲しむのは当然でそこまで考えられるまで回復してきた事が伺える。

ここから退院までの日々が綴られるが、退院後の日々が本当の意味での社会生活復帰への長い道のりになる。

退院後から社会生活に戻ってもこれまでのような事がいきなりできる訳じゃなく病院じゃない分助けてくれる人はいなくなる。そこからの生活は過去と向き合う生活でもあった。それはあの日の経験がトラウマになっている為に似たようにシーンではその事をフラッシュバックとして蘇ってくる。

そしてその影響は食事の量が取れない事により体重が減ってしまい痩せ過ぎ以上に命の危険のところまで行く事になる。ここまでになると髪の毛も抜け落ちやすくなると綴られておりこれを契機にショートにした経緯がこのような事だったという事だ。

生活のリハビリを続けていく上でやはり死の恐怖との闘いでもあり、その恐怖を乗り越えなければ社会生活に戻れないというほど乗り越えなければならなかったし、乗り越える中で友人や親友の励ましもあったりと周りの人が彼女を支え続けていた。

ここで出てくる持続エクスポージャー治療という治療法でPTSDを克服していく為に過去の記憶と向き合いそれを繰り返す事で不安と恐怖を克服していくというもので、精神治療でもあえてトラウマになった恐怖と不安から逃げずに向き合う事で克服していく。

過去は振り返りたくないのは誰もあるけれど過去から逃げていたら未来に進めない事も事実であり彼女はその治療を懸命に続けていく。

この治療は数か月続く事になるがそれだけ受けた体験が衝撃過ぎる事だったという事でもあり、それだけの時間を要さなければ乗り越えられないという事でもあった。

そして7月になり入院してから1年が経とうとしていたところにパリ五輪開幕が迫っていた。

この部分では既に春には退職の意志を示していたと記載されているがどういう訳か春に退職の意志を示しながら難航しているとある。仮に5月に意思を示せば7月中に辞める事ができる。それがどういう訳か8月末までになっていた。やはりここにフジテレビは辞められたら困る事があるという事を解っていたという事は間違いない。

しかしその後彼女がテレビに映った事でパリ五輪を観戦している事が世間に明らかになった事でフジテレビも流石に引き留め続ける事はできないと渋々退職させたと捉えればよいのかもしれない。

人生に1度行けるか行けないという時は必ずあるもので私も東京五輪をコロナ渦で1年以上待って無観客になった時には人生これ以上の経験ができる機会はないと悔しがっただけに行けるチャンスがあるなら行くというのは後で振り返ると本当に後悔する事はない。

それでもこれだけの病気をした中で海外旅行するのは容易じゃないという事も明かされている。

フジテレビを退職してここから彼女の完治のない新たなる人生がスタートするのであった。

第2章今とこれから

この部分はフジテレビを退職後の今とこれからについて語られている。

ここではPTSDになったからこそ気づけた事を綴っているけれど、1つ触れるとしたらSNSと私の距離感にします。

今の時代SNSは切っても切れないものになっているし、誰もが始められるからこそ今まで語れなかった事が語れるツールだ。

私も長年自ら発信するツールとしてはブログから始まり今ではX(旧Twitter)、Instagram、TikTok、Threads、Blueskyとオープンにやっているのはこの6つになる。1番長いのがブログになりますけれど長く続けていると本当に色々な事があり色々な人と出会いそして別れていった。Xではかなりオールラウンダーに様々な話題に対して語っていますがそれ以外は趣味活で今は至って平和に過ごしています。

長くやると訳わからないような主張をする人も珍しくないし、そういう考え方もあると割り切る事が続けるコツでもある。全ては自分の考えを確り持つ事が重要だ。

私もSNSがなかったら見れない光景や体験経験も多かったし、SNSがあるからこそ今でも身近な生活では絶対に会う事ができない相手と接する事ができる。彼女は様々な意見が来るけれどあの日の体験を経験するとコメント欄はそれほど辛くないというのは理解する。言葉は受け止めても精神的に受け止められる強さがあれば身体的な恐怖はない。人間は身体的な恐怖が1番恐怖という事だ。

私の言論は止められないという言葉は今の時代自分の意見を述べられる場があるという事はとても重要な場所という事だ。そこで述べる事は切り取られる事もないし消される事もない。

自分が正しいと思った事を続ければ必ずその言葉を受けて人が集まってくる。

あとがき

この1冊はこれからの社会を変える1冊になるだけの事が綴られている。多くの人に読んでもらう事でこれまで明かされていなかった事も明かされた。濁った世界を生きてきた分見えない部分も多くあったが、今はそういう部分を透明にしていく事で見えなかった真実を見えるようになっていく。

総評

まずこの書籍を読んで良かったし、彼女が抱えていた事を感じる事ができて辛かった経験を知りそして彼女の辛さに寄り添う事こそがより重要な事だと感じます。今回の社会問題がなければ多分彼女の事を知る機会は私にはなかったかもしれません。でもフジテレビの問題はこの1件だけの問題ではないというのは既に掴んでいるだけにこの問題の闇の深さを痛感する。

過去は変えられないが未来は変えられるという言葉をよく使うけれど過去があるから未来へ進める。未来を変える為には濁った部分を透明にする事で見えるようになる。

人生を諦める事は一切ない!未来は自分で切り開いていくことができるのだから!






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