10日(日本時間11日)サッカーW杯2026アジア最終予選サウジアラビア対日本戦がキング・アブドゥラー・スポーツシティ・スタジアムで行われ、2対0で日本がMF鎌田大地FW小川航基のゴールで鬼門サウジアラビアのアウェイで強かに勝利し3戦全勝でグループCを頭1つ抜け出した。

試合は開始早々からサウジアラビアの縦への速攻に苦しむも確り対応すると前半14分にMF鎌田大地のゴールで先制し、その後はサウジアラビアに押される展開になるもGK鈴木彩艶のファインセーブでゴールを許さず前半を1点リードで折り返した。

後半日本はメンバーを入れ替えながらサウジアラビアに対応し、後半36分にCKからFW小川航基のヘッドで追加点を上げた日本がその後危なげなく守り切り最終予選3連勝とした。

これで日本代表は圧倒的な強さをアウェイサウジアラビアで見せつけて次節はホームでオーストラリアと対戦する。




この最終予選1番厳しい試合になると予想された試合で日本は圧倒的な強さを示す結果となった。今のサウジアラビアが国内リーグに所属する選手の出番がなく試合勘の少ない選手が多いという状況はあるにせよ完全アウェイという状況に変わりなくこの中でどれだけプレーできるのか?というのがポイントだった。

名将マンチーニが率いるサウジアラビアは今の戦術的にはイタリアサッカーを基本としておりカウンターと縦への速攻を主体にしている。守備をベースにするならこの戦術はサウジアラビアには合っていると思うが如何せん今の日本代表の選手層と熟練した戦術の前には名将マンチーニでもできる事が限られたと言える。

この最終予選から一貫して3バックを採用しウイングバックには本来4−2−3−1の時のサイドハーフの選手が入る事で攻撃力を格段に向上させた事で選手層の厚い攻撃陣を様々なオプションで使える強みが今の日本代表にある。

出場したメンバーでは試合出場機会の少ない遠藤航はフル出場しても良いと思うがそれ以外の選手は殆どチームの主力として出場している中でターンオーバーや出場時間を考慮してやりくりしないとパフォーマンスを落とす事になるだけに今の日本代表はそれだけ攻撃陣の選手層が厚い。

アジア予選の中では守備は3バックで十分過ぎるほどなのでこれまで難題だった攻撃陣の共存を解決する上で森保監督はサイドバックを無くして3バックにした。これによって攻撃陣の共存が可能になっただけでなく様々なオプションが増えた。

これも広島時代にミシャシステムを継承した経験がここで活かされている訳だけれど、その分サイドバックの選手の出番は確かになくなるが今のサッカーの欧州のトレンドを見るとサイドバックもセンターバックができる選手じゃないとなかなか務まらないとも言える訳でサイドバック不足(特に左)に悩んでいた日本にとっては3バックシステム採用は色々な問題を解決させている。

現時点で本来主力の富安健洋、伊藤洋輝が故障で出れていない事を踏まえるとこのメンバーで出場する事で選手層を上げる事に繋がっている。

攻撃時は3−2−5守備時は5−2−3もしくは5−4−1と攻守に渡ってアジアの戦いではこのシステムで戦い抜く事になる。これが欧州や南米相手になると違った課題が出ると思うので今は選手層を厚くする事も踏まえて戦っていく感じだ。

前半の得点シーンも右ウイングバックの堂安律→三笘薫→守田英正→最後は鎌田大地と見事な連携によるゴールだった。



後半の得点シーンも連携で崩せないならCKからのセットプレーで小川航基が強引に押し込める力が今の日本代表にはある。特に上田綺世が今やCFのファーストチョイスになった中で高さあるCFとして小川航基が台頭して来ればCFの選手層も上がるし、両ウイングバックも本来サイドハーフの三笘薫、堂安律だけでなく伊東純也、中村敬斗、攻守なら何処でもできる前田大然が入る事で使い分けもできている。



シャドーには鎌田大地、久保建英、南野拓実がいる事で攻撃陣の厚みがさらに増した。ここに割って入る事が難しいほどだ。それでも誰かが故障した時の事は考えていくと更に選手層を厚くする事が必要だし、DMFは遠藤航、守田英正、田中碧に続く選手として藤田譲瑠チマが続いてほしいところだ。

GK鈴木彩艶が久しぶりに日本代表ではGKに仕事が回ってきた感じだったのでここまでW杯予選無失点を継続している。次のオーストラリア戦でも無失点を継続していくとこの予選そのものが無失点でW杯予選突破も現実的になってくるほどだ。



殆どが欧州の厳しいアウェイのリーグでプレーする選手たちにとってサウジアラビアのアウェイでは動じないほどの堂々としたプレーだった。

次節はホームでオーストラリアと対戦する。監督が交代して新たなる選手が起用されているだけに日本代表がどういう戦いを見せるのか?注目している。






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