28日新潟県内の野球団体などでつくる県野球協議会と、企業経営者らでつくる県ベースボールサポートクラブは28日、中原八一新潟市長にプロ野球の球団招致とドーム球場建設への協力を要望した。

プロ野球の球団招致は政府からも何度か構想案が出ておりその有力候補地として新潟が最有力である事は広く知られているが、今回はそれに並行して新潟は新築のドーム球場の建設を要望するという内容だった。

新潟には2009年に完成した3万人収容のハードオフエコスタジアム新潟が完成しており、2010年にはオールスターゲームも開催され、今年度も2度公式戦が開催される事になっている。3万人収容のスタジアムがありながら新築のドーム球場の要望には改めて再考してもらわなければならない。

このブログでも何度かプロ野球球団を新潟にという記事をアップしているけれど、エコスタが完成してから今年で丁度10年という事もありますが、今のエコスタは毎年1,2試合プロ野球の公式戦が開催されており開催実績はビックスワンの4万人の経験がある新潟としては全く開催能力に問題はない。

ただし決定的に12球団の本拠地と比べて不利なのは交通事情だ。ご存知の通り新潟は車社会であり多くの移動は車によって成立している。新潟バイパスの1日の交通量は全国ベスト3に入る程車量は多い。それ故に新潟では鉄道による移動には不向きな場所が少なくないというのが実情でもある。

私も新潟に長年住んでいるけれど、電車に乗って県内を移動したという経験はわずか数回しかない。勿論東京へ移動する時は新幹線で移動するからそれは別としてもそれだけ新潟で電車を利用する人は駅が近い人以外は利用しないという事でもある。それに行きたくてもそこからバス移動が殆どになるだけに公共交通機関の移動は不利な状況だ。

現状エコスタ及びビックスワンへの移動は県外からの来場される方の殆どは車以外では新潟駅からシャトルバスで15分から20分の移動を要する。まあ最も県外へ移動する場合大半の場合は到着駅から乗換などで30分以上掛かるからあまり時間を要する訳ではない。確かに新潟駅から歩けば50分は歩くけれど私も何度か県外へ遠征に行きましたが、埼スタは浦和美園駅から徒歩20分、BMWが平塚駅徒歩30分、等々力が武蔵小杉駅から徒歩20分、日産が新横浜から徒歩15分、NACK5が大宮駅から徒歩20分と意外と駅から距離がある。

新潟県の人って車での移動があるからそこに駐車場があって当たり前みたいな習慣づいた部分がある為に駐車場に執着してしまっている側面がある。最も都会へ行ったら車移動は足かせなんですけれどね。

ただ埼スタについては現在浦和が埼玉高速鉄道の地下鉄7号線(埼玉高速鉄道)延伸」及び「埼玉スタジアム駅等の設置の署名活動をしているように徒歩20分は想像以上に集客のネックになっている状況であり、それは車社会の新潟にとって渋滞が最大の足かせである事は言うまでもない。

新潟も色々BRTやモノレール構想はあるもののやはり最大のネックは普段の利用状況などもある。私も今年浦和戦の前日に浦和美園へ行ったけれど試合のない時の浦和美園は本当に静かな街だという印象を受けた位だ。最も周辺は住宅地という訳でもない事も大きいけれどそれ位試合の時とそうでない時の差が大きいと言える。

それらの事を考慮しながら新潟にとって何がベストなのか?という事を私なりに考えたりしているんだけれど、まずドーム球場の新築についてはこれは完全に反対を表明する。

もちろん理由はある訳で、まずエコスタがある中でわざわざ新たなるドーム球場を建設する必要がないという事だ。そして何よりエコスタは既に大きなイベントを多数成功させている実績があるという事だ。ここ数年エコスタ開催となった音楽と髭達は毎年盛況だし、3年前にはAKB総選挙も大成功を収めている。そして何よりビックスワンとエコスタの住み分けができているという事も大きい。

エコスタが完成するまではビックスワンで大規模コンサートが開催されていたが、その弊害として天然芝が痛むというネックで何度も問題になった。それを解消する存在になったのがハイブリット天然芝のエコスタだ。新潟の場合どうしても雪による冬季使用が難しいという問題こそあるが大規模イベント開催の際にはエコスタ以上の場所はないという事だ。

冬季使用に問題があるというのならエコスタそのものを西武ドームのようにドーム化工事を行う事で雨は解消される。実はエコスタはドーム化が可能な設計計画をされていた。あとは費用面だけクリアすれば建設可能だが当然その為にはプロ野球球団の誘致が前提となる為に今屋根を付けてしまうと税金が年間1億以上掛かるだけに屋根を付けられないのが実情だ。ただ誘致になれば当然そういう事も選択肢に入る。

新築や用地買収に400億必要という話だがエコスタに屋根だけ(空調設備は更に増額)取り付けるなら400億の必要はない。現設計では架設ドーム化できる状況ではないものの建設方法次第では十分可能という状況でもあり増築の余地は十分ある。ただドーム化が必ずしも良いとは限らないだけにドーム化せずに使用する事も十分できる。

プロ野球球団誘致として最も私が考えるのは鉄道の乗り入れだ。現在新潟では新幹線を空港に乗り入れようという構想がある。しかし翌々考えると新潟空港のように新潟駅までバスで直通20分で行ける状況と利用客の数を踏まえたら果たして空港乗り入れは採算に見合うものなのだろうか?と感じている。何故なら空港利用以外にメリットがないからだ。普段の平日を考慮すれば赤字路線化する可能性が高い。

その構想をする位なら私は越後石山駅から高速道路沿いを高架で走らせてアークプラザ新潟→ハードオフエコスタジアム前→市民病院前まで繋ぐ鉄道を建設した方が利用価値もあるし、何より利用者が必ずいるという事だ。

アークプラザ新潟周辺は南側にイオン新潟南がありアークプラザ新潟と共に考慮すれば車を持たない利用者にとってはここに駅ができれば普段からの利用者が見込める。エコスタ前については試合開催時には増便して場合によっては折り返し運転も視野に入れる事もありだ。駐車場を駅として利用する事で試合開催時には多くの人が利用できる。そして市民病院前は周辺に産業センター、新潟テレサ、いくとぴあ、アイスアリーナがあり朝と夕方には高校の通学利用者もいるという事で必ず利用者がいる。そして新潟は昨年より新潟駅の高架化となり新幹線ホームから直接在来線ホームへ移動できる事もより来場する事の負担を減らす事ができるという事だ。

以上の事から私が提案したいのは

1.エコスタの継続的な活用(ドーム増築案含む)

2. エコスタ経由市民病院前までの鉄道の乗り入れ

3. 以上の条件を満たした上でプロ野球球団のフランチャイズとしエコスタに隣接する農地にホテルなどの施設の建設

これで1番予算が掛かるのはエコスタ経由市民病院までの鉄道乗り入れになる。でも実現すれば利用客は確実に見込めるだけに空港の新幹線乗り入れよりも実用性が高いと思う。

勿論他にも色々な重点はあるものの今回はあくまで今の問題点を踏まえてプロ野球球団を誘致する場合を想定したものだ。勿論それ以外のイベントなどの誘致も踏まえたら鉄道は必要不可欠になってしかるべきだと思う。交通渋滞による市民生活の影響を減らす上でも必要だと感じている。

私自身はプロ野球球団を誘致に賛成なので実現する為に必要な事を今後も触れていきたいと思います。



mixiチェック