ストーリー



今回は明墨が逮捕され赤峰と紫ノ宮に後を託されたが、白木に裏切られた事によりこの状況で起死回生の逆転する事は難しいと思われた。

しかしこの逮捕は最初から明墨が自ら仕掛けたものだったとしたらそれは伊達原を法廷に引きずり出す為の手段に過ぎなかった。

明墨としては伊達原が法廷に出てこない限りこの志水さんの冤罪事件を解決する事はできないと最初から考えており、そのチャンスを待っていた。伊達原が決定的な証拠を隠滅する事を確信してその時を待っていた。

そして法廷で伊達原が決定的な証拠を隠滅する映像が流されるとこの映像を仕掛けたのが助手の緑川だった事が判明し、白木が裏切ったのはフェイクで実は伊達原を法廷に引きずり出すためだった事が明らかになった。

確かに白木が裏切る理由がないし、これまで明墨の手の内を見ていると味方ですら利用しようとする姿を見ていたので白木が裏切ったように見せて実は裏切っていなかった。そして検察内部には緑川が伊達原に察しされないようにこれまで伊達原側の人間として行動しているように見せかけたが実は12年以上前から桃瀬と共に事件の冤罪を追いかけていた。明墨が検察を辞めたのは内部だけでは潰されるという事で内部、外部から事件を追いかけていた。

これにより次々と伊達原によって隠ぺいした事を証言する人物が現れて伊達原が冤罪に導いた事が立証された。

これによって志水の再審が決まり釈放が決まり娘の沙耶と再会を果たす事ができた。

そして明墨はその後を赤峰と紫ノ宮に託して自身は刑期を服する事になったのだった。

志水の冤罪を立証する為に10年以上の歳月を要した訳だけれど、警察、検察が起訴する時にはほぼ有罪確実という状況になるのが今の日本の司法の現実である。冤罪でありながら有罪となり刑に服した人物もいるだろうし、死刑判決を受けて死刑になった人物もいるだろう。

日本にはいくつもの未解決事件が存在し、その犯人が捕まらないまま月日だけ過ぎている事件は少なくない。警察も検察も未解決事件のままにしておけずに犯人でない人物を犯人として仕立ててしまった事がこの事件の顛末だ。

問題は志水が再審で無罪となると当然真犯人は誰なのか？という事になり「糸井一家殺人事件」は振出しに戻ってしまう訳だが、警察が捕まえられない犯人をそう簡単に特定できるほどこれだけ捕まらない犯人を特定する事は容易ではない。

犯人がわかって指名手配しても死の間際に名乗られて逃げ切られるというケースも今年現実にあった訳で12年も経てしまった事件の再捜査は容易じゃない。これは明墨らの仕事ではなく警察、検察の仕事になる以上明墨らが関われるのは裁判までとなる。

このドラマ自体が冤罪になった人を再審を経て無罪を証明する事が目的であり、事件の真犯人を見つけることが目的ではない。確かに真犯人を特定して逮捕できれば当然冤罪になった人物は自動的に再審となり無罪が言い渡されるがどちらも難易度が高いので司法ではやはり無罪の証明する事が全てになる。

総評として明墨は自ら自白させてしまった志水を自身の人生を掛けて無罪にする為に奔走してきた。その結果明墨は法廷で罪に問われる事になった訳だけれど、明墨にとっては志水を無罪にする事が全てだった。その意思は今後赤峰と紫ノ宮に受け継がれる事になるが明墨が再びこの「糸井一家殺人事件」の未解決事件に向き合う事になるのかはわからない。その続きが描かれる時が来たら見届けたいと思います。

次のクールはブラックペアン2です。事務所を独立した二宮和也主演という事で個人では問題ないので次回作も視聴及びポスト、ブログレビューを行います。果たして新たなる外科医はどんな人物なのだろうか？それでは7月クールもよろしくお願いします！