1日J1リーグ23第19節が行われ、アルビレックス新潟はホームデンカビックスワンでサンフレッチェ広島と対戦し、2対0でアルビレックス新潟がMF三戸舜介、DF新井直人のゴールで広島に競り勝ち、5勝6分8敗勝ち点21得失点差-7で13位に浮上した。

伊藤涼太郎のベルギー移籍で戦力ダウンしている中で新潟は誰が出場しても新潟のサッカーができる強みを発揮して6試合ぶりの勝利を手にした。




伊藤涼太郎が移籍してからリーグ戦2試合目となったけれどこれまでの17試合は伊藤涼太郎中心のチームとして戦ってきたが、これからのリーグ戦残り17試合は全員戦力で戦い続けていく事を証明する試合となった。

確かに伊藤涼太郎というブレイクした選手が移籍する事は大きなマイナスになる事は否定しない。しかし新潟は昨年から誰が出場しても新潟のサッカーができるように同じ選手で戦った試合をしてこなかった。昨年は高木善朗が大怪我で離脱するまで伊藤涼太郎は絶対的な選手ではなかった。絶対的な選手という位置づけになると確かにチームとして心強い反面依存してしまったり、相手のマークが厳しくなってしまいチームとして機能できなくなるケースも少なくない。

今の新潟は1人をマークして潰せばという状況ではなくなった事で特定の選手をマークすればよいというチームではなくなった。それがこの試合ではプラスに働いたと言える。

試合を振り返りたい。

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アルビレックス新潟のフォーメーションは4−4−2

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前節からDMFに島田讓が入りスタートした。


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試合は前半から前線からプレスをかけてくる広島相手に勇気をもってGKからボールを持ってビルドアップを仕掛ける。広島の場合3−4−2−1と4−1−4−1を併用してくる。前者はビルドアップする時、後者は守備をする時に用いて前線でボールを奪いに行くのだが、最初の4−1を上手く潜り抜ける事ができれば中盤でボールを回せるスペースを作り出せる。

実際にパスが通った時には中盤からゴールまでボールを運べていた。新潟の場合5月6月と下位のクラブに対しては3分4敗と全く勝つ事ができなかったがその殆どのクラブがゴール前を最初から堅めてスペースを消して挑む為にDFでは回せても中盤以降でなかなか回す事ができず苦戦し、ボールロストからカウンターを食らうシーンが目立った。

しかし上位クラブになると前線から素早くゴールを奪って最短でゴールを目指すサッカーが主体にしているクラブが目立つためにスペースが下位クラブよりも実はあるんですよね。

この試合では新潟のパスが面白いように中盤で通りチャンスを作り続ける事ができたのは広島が最初から守りを堅めた守備をしていないという事が大きい。

そしてゴールシーンはこれまでは伊藤涼太郎をマークすれば大怪我をしないというスカウティングされていた新潟が伊藤涼太郎がいなくなった事で特定の選手をマークするという選手がいなくなったことが新潟にとってはプラスに働いた。この試合でスターティングメンバーの最多得点者は鈴木孝司、三戸舜介、新井直人の1得点とベンチに3ゴールの谷口海斗が控えるという状況だったから誰が危険人物なのかわからないという状況だった。

三戸舜介もU−22に選ばれているけれどここまで1ゴールと大ブレイクしていないし、小見洋太に至ってはまだノーゴールと広島から見れば危険人物ではないという認識になる。そこがこの試合では大きなプラス要素となった。三戸舜介が自由自在に動き回る事で神出鬼没に色々なポジションで顔を出す、前線4枚は状況に応じてポジションチェンジを行う事で常に同じポジションに選手がいない事で広島もポジショニングするしかない。

その結果スペースに走り出す事を可能とした。最初のゴールも三戸舜介が後ろから抜け出したところを広島が捕まえきれずにゴールを決める事ができたし、2点目はDF新井直人がオーバーラップして広島DFの裏へ抜け出した。今季ここまで崩す事ができた試合は2節の広島戦以来になる。あの時の広島は新潟がどんなサッカーをしてくるのか懐疑的だった中で戦っているが、この試合でも伊藤涼太郎がいなくなった事で誰をマークすれば良いのか懐疑的だった。前線での戦力に差が大きくなくなった事で90分通して戦力が落ちない戦いを繰り広げられる強みがここで活かされた。





後半も何度もチャンスがあったけれど決め切れないところがJ1のレベルの高さでもあるし、さすがGK大迫敬介だった。新潟は6試合ぶりの勝利を手にし、対広島シーズンダブルを初めて達成した。

次節はホームで神戸と対戦する。前回の対戦ではスコアレスドローに持ち込んだが、今回もリーグ最少の守備陣をどうやって崩すか?そして強力な前線の3人をどうやって防ぐか?ここで勝利を手にしてチームに自信を持てるようにしていきたい。

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