11日J1リーグ23第17節が行われ、アルビレックス新潟はホームデンカビックスワンで京都サンガFCと対戦し、1対3でアルビレックス新潟は前半28分に先制を許すも後半27分にDF新井直人のゴール同点に追いついたがその3分後にパスミスから勝ち越しゴールを奪われて更にPKを献上して失点を重ねて敗れ、4勝5分8敗勝ち点17得失点差-9で13位のまま前半戦を折り返した。

伊藤涼太郎最後の新潟でのプレーは勝利で飾れず新潟は後半戦残り17試合でJ1残留をかけた戦いに挑むことになった。









これが現実という試合でもあったし、J1の厳しさを改めて痛感させられた1か月半だった。7試合で1勝2分4敗と首位横浜FMに勝利しながら新潟より下の順位のクラブに尽く敗れて勝ち点差を縮められた事は自ら厳しい状況に陥ってしまった。少なくてもここであと2勝していたなら下を向かずに試合をやっていけたがそうはいかなくなった。

でも振り返れば新潟の妥当な順位は何位なのか?と正確に答える事ができれば18位と私なら答える。理由は営業収入、人件費とも18位だからだ。人件費18位のクラブが新潟より10億も人件費を投じているクラブに勝つ事がどれだけ厳しいのか頭を冷やして考えなければならない。

というよりも殆どのクラブが最低でも16億以上の人件費を投じている中で新潟は8億程度しか投じていない。これで17億のクラブに敗れて8億程度のクラブがブーイングするという発想そのものが間違っている。

ブーイングできるのはトップクラスの人件費を投じながら下位に沈んでいるガンバ大阪ならそれもわかりますけれど新潟がブーイングする資格は現時点でない。それだけの事ができるチームになるにはかなりの営業努力とお金を払って来場する人が増えない限り実現は夢のまた夢というのが現実だという事だ。

それでもJ2で磨いてきた戦術で18位妥当なクラブが13位で折り返せたというのはかなり健闘したと言える。昨年のトップ3に勝ったという事で証明しているがこの磨いてきた戦術がなければ間違いなく戦えない。後半戦は完全に研究された中で戦う事になる中で何が必要なのか振り返りたい。

アルビレックス新潟のフォーメーションは4−2−3−1

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前節から4人入れ替えてスタートした。

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試合は前半から新潟がボールの主導権を握りながらゴールに迫るもなかなかゴールを割れずに迎えた前半28分に京都はCKからゴールを決めて先制を許す。VARの結果オフサイドなしだった。2試合続いてVARに泣く事になったが現実問題としてこれは受け入れるしかないし、VARで救われる事もある。

前半はリードを許したまま折り返した。

後半新潟は6連敗中の京都が守りに入る時間が長くなり徹底的にゴールを目指していく中で迎えた後半27分にMFダニーロゴメスのクロスにDF新井直人が決めて新潟は同点に追いついた。

問題はここから更にゴールを奪おうとした中で京都が2人メンバーチェンジしてきた。ここでフレッシュな選手が前線からプレッシャーをかけた事で新潟が主導権を握っていたシーンがボールへのプレッシャーに押されて3分後にパスミスから勝ち越しゴールを許してしまった。

あれだけ追い込まれたならセーフティにクリアする事も必要だったしドローに持ち込めば勝ち点差を縮められる事もなかっただけにこれから残留争いを戦う中では拘り過ぎない事も必要だ。

その後流れを悪くした新潟はさらにPKを献上して追加点を許し新潟はリーグ戦17試合で勝ち点17の13位で折り返す事になった。

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通用した部分と通用しなかった部分を十分理解しなければならない。通用した部分としてはJ2で磨き上げたパス精度がJ1でも十分通用するという事だ。これだけ多くの試合でボールポゼッション率が相手より上であった事はまず評価できるしこのサッカーはJ1に残るために絶対に必要なのでこのサッカーは間違いだという考えには絶対になってはならない。

戦術を失えば再び長きに渡る低迷を迎えるだけに今季が降格枠1という状況を幸運と思って戦わなければならない。

通用しなかった部分として決定力の部分では多くを伊藤涼太郎に得点の部分を担った事は否定できない。私自身は伊藤涼太郎がここまで大ブレイクするとは思っていなかっただけに年間で2桁ゴール2桁アシスト間違いなしでベストイレブンにも選ばれたであろう伊藤涼太郎がいないという事は確かに痛手だ。しかしその分1人の選手に頼らないサッカーを昨年からやってきた事を前半戦通用しなかった決定力の部分で改善できれば全く可能性がない訳ではない。

この時点で全てのフィールドプレーヤーを起用している事で誰が出場しても戦力的に落ちない事はプラスと捉える事ができる。殆どの選手がJ1経験ない中で前半戦を戦ってきた事を踏まえれば成長する土台は十分ある。特にJ1経験がなかった三戸舜介、小見洋太、秋山裕紀、渡邊泰基は日々成長している。守備では渡邊泰基がCBとしてさらに成長すれば新潟にとっても来季以降CBの主軸になれるし、秋山裕紀も中盤の展開力はJ1でも通用する事を証明している。

三戸舜介、小見洋太は一皮むければ間違いなく脅威の存在になれる。ここにJ1経験がある選手たちが埋めていければというところだ。トミーがこの試合で久しぶりにリーグ戦90分出場できた事も大きくトミーが常時試合出場する事も必要不可欠だ。後半戦はトミーと渡邊泰基がCBとして中心になれば今後の新潟にとっても大きいだけに今いる選手たちの成長を中心に7月21日以降にオープンする移籍ウインドーで攻撃的選手の補強を目指していく事になる。

最後に伊藤涼太郎の1年半の活躍は新潟のヒストリーの中で濃厚な時間だったし、2度目のJ1昇格を決めた試合は今後も語り継がれる事になる。伊藤涼太郎が日本代表としてプレーする日が来たらその時にプレーした事は一生忘れる事はない。

伊藤涼太郎を見て改めて選手は試合に出場して自分のプレーにあったクラブでプレーする事で大きく成長できるという事を感じた。新潟のように資金力がないクラブは他のクラブでくすぶっている選手や磨けばブレイクする原石を獲得し続けて戦っていくしかない。改めてお金のないクラブが生き残るという事はそれだけ難しいという事を感じながら戦い続ける。

次節はアウェイで柏と対戦する。2試合連続アディショナルタイムで逆転負けを屈しているが決定力は取り戻しているだけに柏も新潟なら勝てると挑んでくる。新潟もここで勝利しなければ完全に残留争いに巻き込まれるだけに最低限ドローに持ち込む事を踏まえて勝利を目指して戦う必要がある。

そしてルヴァン杯6節はアウェイで鹿島と対戦する。勝てば湘南とガンバ大阪がドロー以下であればグループリーグ突破の可能性があるだけに最後までゴールを目指して戦ってほしい。

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