これまでのファビオ、ペドロマンジーの解雇及び是永前社長の減俸100％2か月半、玉乃GMけん責(100%自主返納)に加え、是永大輔社長辞任という事と引き替えにJリーグからは最悪予想された勝ち点剥奪、多額の罰金は回避され、300万の罰金とけん責処分に収まった。

ファビオを6試合出場させた事と今季降格がない事を考慮すると勝ち点剥奪止む無しと考えていたが村井チェアマンの大温情により300万の罰金とけん責処分というこれを大温情と言わずしてどう表現するという処分内容だ。

これだけ処分を出した上での処分なので何もしなければ当然勝ち点剥奪まで言及されていたのは間違いないが、Jリーグは他にも仙台及びガンバ大阪も処分しなければならずこれだけやってこれで済むという基準を見せた格好だ。

次に仙台及びガンバ大阪への処分がどうなるのか今後注目されるが、新潟にとってはわかった当日に発表していれば社長は何も責任を問われる事はなかっただけに不祥事が起きたら即発表する事が今後の教訓になる。

問題は是永前社長がこの一件以前は色々な改革を行いクラブをより向上させてきていた事が全て止まってしまうという事だ。社長が変わればこれまでの方針は変わってしまう訳だけれど、社長以外のスタッフがそのままやってきた事を継続して続けられるかにもよる。

私はこれまでの2年間是永前社長とは数多くスワンで話をしてきた。だからこの事件までは本当にクラブを良くしようと全力でやっていたし、クラブの現状も色々と聞かせて頂いた。もちろんチーム状況やJリーグの事情なども聞いていた訳だけれど、これまで21年アルビに在籍している私はここまで話をする方は後にも先にも是永前社長しかいない。

私は普段から会社関連以外では一切サポーターと親密に話す事はないほどサポーターと距離を置いている。時々軽く話す事こそあれど私が21年貫く周りとは関わらないスタンスだ。スタジアムに行けば気の合う仲間と一緒にという人は多いけれど、私は常に選手をサポートする事に徹している。

是永前社長との最初の出会いがクラブ辞めますから始まっているだけにそこから2年間話を続けるような関係になった事はかなり奇妙なのだと思うし、そこから残って是永前社長についていこうという気持ちにさせてくれたのもまた人徳なのだと思う。

普通初対面で辞めますなんて言いに行く方も方ですが、その時は然るべき人に伝えたい事があったのでアルビを託すために伝えに行った次第です。その時の理由については既に是永前社長には伝えてあるのでどうして辞めようとしたのかも知っているので今だから話せる事でもある。

99の改善をして1つの大きな過ちで99の改善よりダメージが大きくなるというのはこの世界では有り得る事ではある。よく戦争では失敗は死を意味するという言葉があるけれど、是永前社長のやった事は死に値するのか？と問われると瀕死の重傷！柔道で言えば技あり！という状況だ。

ここまで大きな失敗をしていなかった人にとってはこれだけの大きな失敗は本当にしばらく立ち直れないほど落ち込むものだが、あの謝罪会見以来表に出てこないのはそれだけ凹んでいるという事だ。

このまま取締役となり12月31日で退任予定とあるが、私自身はまだ若くこの1件の大失敗以外は本当に上手くやっていただけにしばらく裏方に専念して再登板させるチャンスを与えてよいと思う。

これだけ大失敗をしたからこそ次に活かせる事もある。失敗しない人間はいないのであとは周りがこの失敗を受け入れる器量が必要という事になる。3度社長になる中野社長は計7年中4年は赤字という今の新潟の状況を悪くさせてしまった方なので12月までのワンポイントとして就任したと言えるが年齢が年齢なので後任はかなり難しい。

それだけ是永前社長が満を持して社長に就任した訳なので少なくても5年以上10年未満任せるつもりでやらせたはずだ。今のIT戦略などに長けており経営手腕もかなりのものだっただけに是永前社長に匹敵する人を探そうとするとそう簡単に見つかるものではない。

それ位クラブ経営というのは難しい。他のクラブの状況をみると尚更だけれど、サッカー経験もあり、経営手腕に優れているJリーグの社長ってそれほど多くない。もちろんサッカー経験がないから経営手腕に影響するものではないがないよりあった方が良い。

今是永前社長に会う事ができるなら、辞めるな！続ける事も責任の取り方だ！と言いたい。できる事はないと言って私にできると自信満々に言い返した方に今度は私が続ける事はできるという事を示していかなければならない。それでも辞めるというのなら私も残ってくれと言った人がいないクラブに残る意味は私にはないという事になる。

今季の残りの契約についてはプロサポーターとして全う致します。

私の残された人生も考える時ではあるので少なくても12月までに結論を出したいところです。