11日J2リーグ18第28節が行われ、アルビレックス新潟はホームデンカビックスワンで17位栃木SCと対戦し、0対3で新潟が多くのチャンスをものにできず、わずかなピンチを防げずに大敗し、8勝5分15敗勝ち点29得失点差-14で19位のままだった。

鈴木監督解任後の試合はこれまでやってきたサッカーを清算する状況となり選手たちは鈴木前監督の指導の答えが見つけられないままに勝利するまで後遺症と向き合わなければならない状況だ。

考え過ぎてしまったサッカーを続けてしまったばかりにできる事もできなくなってしまったというのが今の新潟の現状だ。鈴木監督が目指したサッカーはあまりにもハイレベル過ぎたと言ってしまえばそれまでだ。

それぞれの選手のポテンシャルは間違いなくJ2トップだが、選手の判断力、想像力に託すだけで考えさせるサッカーは選手のレベルが高くないと機能しないサッカーである。

鈴木前監督が14年前に指揮した磐田には稀代の司令塔名波浩という選手がいたからこそ機能したけれど、今の新潟にはそういう選手が不在であり、新潟のように選手の入れ替えが激しいクラブにはあまりにも不適合だったと言える。毎年入れ替わりの激しいJ2においてこれだけ選手が適合するまでに時間を要するのはさすがに厳しいと言わざる得ない。

ポゼッションサッカーはベースがあってないようなサッカーなのでボール支配率とパス回しは抜群に高いのはそれだけボールを奪われない技術がないとできない。今の新潟の選手にそれがあるか?と問われたら厳しいと言わざる得ない。

カウンターやサイド攻撃、中央突破という戦術の中で良い判断を見つける事は容易だが、ポゼッションサッカーの場合はベースがあってない故に答えが全く見つからないまま終わってしまう事もある。

答えが見つけられないまま解任してしまったものだから逆に残された選手たちは答えを見つけられないまま彷徨ってしまっている印象だ。

そんな試合を振り返りたい。


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アルビレックス新潟のフォーメーションは4-2-2-2

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FW貴章に代えてターレス、MF善朗に代えて河田、MF大に代えて輝綺を起用して3人入れ替えてスタートした。


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試合は開始早々から新潟がゴール前に迫るも栃木の5バックの前になかなか崩せない。J2を戦いこれまで数多くの5バックの相手と戦ってきたけれど一向に攻略法が見つからない。5バック攻略法がない状況のままここまで戦い続けても当然勝てる訳がない。

5バックに裏もスペースもないのはわかっている事であり、これまで何度も裏とスペースを探せと言い続けてきた前監督は結局答えを教える事もなく去っていった訳であり、残された選手たちに攻略法の答えが見つけられないのは必然と言える。

特に攻略法の糸口となるセットプレーとコーナーキックが全く決まらない事が1番厳しい。セットプレーとコーナーキックで決める事ができるならここまで苦労する事もないのですが、これが尽く決まらない。

キッカーがいないと言うなら別ですが、J2レベルのキッカーなら十分いる新潟はここ数年セットプレーがからっきしという状況が攻略の糸口を掴めないというのがあります。

流れからしか得点を奪えないというのはそれはその時点で相当苦戦する事になってしまうのは必然だった。失点するまではそれほど新潟の攻撃が悪かった訳じゃなかった。

1番深刻なのは守備面になる。この試合でも失点するまでは相手に攻められた訳じゃなかった。でも1度でもチャンスを与えてしまうとそのピンチを防げないのが今の新潟の弱さである。前回やられた相手のスローインこそ跳ね返したけれど、ショートコーナーのクロスをクリアし切れずにゴールに叩き込まれてから新潟は完全にペースを失った。

また昨年の失点してしまったら崩壊するという悪循環に戻ってしまった訳だけれどムラーリャが故障ではなく不調で外れたと察してもここまで大量失点が続くとムラーリャでどれだけ救われてきたのかを改めて感じる。

それ以上にCBの守備が深刻であるという事だ。富澤が故障で外れ、ジュフンが故障で外れてから新潟の守備は乱れ続けている。ジュフンは故障から戻ってきたけれど以前のような守備が全くできない状況にある。

多くのクラブは中盤省略のサッカーを展開するという事もあるけれどCBの高さで勝負しないと今のJ2は通用しないのだと感じる。そういう展開で来る事を解っていながら長身でない広瀬、輝綺をCBで起用し続けた事があまりにも適していたのかな?とも感じる。

何処でボールを奪うか?だけれど、これまでのJ2の戦いを踏まえると中盤とディフェンスラインの間で奪った方が確実に相手の守備が手薄になるし、何よりロングボールを展開してくる相手ほど中盤で拾えるかどうかで全てが掛かってくる。

前線から奪いに行くと中盤で拾えないというのが新潟のこれまでの悪い側面だった訳で中盤でボールを拾ってそこから素早い展開をできる攻撃の形が必要だが、奪う位置が前過ぎると相手の守備が揃っているし、後ろ過ぎても攻撃は難しい。

1人でも突破できるだけの選手がいるなら十分崩せるけれど、いないのなら奪った瞬間に最低でもボール保持者含めて4人が前線に走り出さなければならない。これまでの攻撃を観る限りそういう事ができていない為に途中でブレーキになってしまうと相手に戻られてしまうという事だ。

サイド攻撃は悪くないが、サイド攻撃に対する中央の選手のポジションを今一度見直す必要はある。何度もクロスを供給しても決められないのはポジショニングの問題も無関係ではない。もちろん中央に走り込んでいる選手がいない事も問題だがクロスで中央に競るのなら必ず中央にポジショニングする事だ。

色々課題山積だがそれ以上に深刻なのは選手たちのメンタル面だ。1度リードされるとメンタル面が大きく落ち込む事が非常に深刻だ。この試合でもリードを奪われてからの戦いはリードされる前とはまるで変ってしまった。

これも長年得点力がなかったチームの1点の重みの大きさなのだと思うけれど、得点ができた時に大量失点し、得点が獲れない時に全く得点も獲れないという状況はそう簡単に改善できるものではない。何としても相手に得点を与えない事からやり直さないと得点をする事も難しいのではないかと感じる。

いずれにしても3年で5人の監督が務めるのは異常なのでサポーターの一部とファンが監督を後押しできないとこの負の連鎖は終わる事はない。

仮に奇跡のプレーオフ進出してJ1昇格をできたとしても1年で逆戻りする事だけは間違いないのでポゼッションサッカーでないカウンターとサイド攻撃を併用するサッカーとポジショニングを重視したディフェンスの再構築は2年の歳月を掛ける位じゃないと改善できない。

私の結論はポゼッションサッカーは新潟に合わない。そして新潟に加入する選手のレベルでは維持できない。多くのクラブが採用しているカウンター、サイド攻撃を主体とした加入する選手が適応する時間のかからないサッカーにしなければ同じ繰り返しになるだろう。

それ以前にまず守備の立て直しが必要なので守備の構築が上手い監督である必要性がある。

次節はアウェイで大宮と対戦する。ルヴァン杯を戦わなかった大宮ですら6位(現在8位)に届かないJ2のレベルの高さだという事を踏まえると今の新潟の状況では勝つのは至難の業だ。どれだけ気持ちを持って戦えるか?勝利しない限り誰も救われないし、誰も報われない。負の連鎖を止めるために全力で闘うしかない。

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