22日J2リーグ18第10節が行われ、アルビレックス新潟はホームデンカビックスワンで19位大宮アルディージャと対戦し、0対1でアルビレックス新潟はGKアレックスムラーリャの好セーブを連発するもFW大前のFK1発に沈みJ2リーグでの4連敗は2000年以来18年ぶりの屈辱となり、3勝2分5敗勝ち点11得失点差-1で14位に後退した。
昨年J1同士だったオレンジダービーは尻に火のついた大宮の執念を跳ね返す事ができずに攻撃陣は迷路に迷い込んでしまった。
昨年J1同士だったオレンジダービーは尻に火のついた大宮の執念を跳ね返す事ができずに攻撃陣は迷路に迷い込んでしまった。
穴熊戦術に両チーム苦しみながら戦い続ける新潟と大宮だが、大宮は1週間準備期間がある中でこの状況に対して新潟は戦力を2分しながらリーグ戦とルヴァン杯を戦わなければならない過酷な状況だ。今季の予算規模で言えば大宮がJ2トップでありながらこの状況というのはさすがに今季のJ2がいかに厳しい状況なのかという事もあるけれど、新潟もまた鈴木監督を迎えて開幕当初こそ順調だったが、ルヴァン杯を戦い続けるうちに壁にぶち当たったという状況である。
この状況からどう脱却すべきなのか?そしてこれから半分が終わる11試合に向けてどう戦っていくべきなのか?振り返りたい。
アルビレックス新潟のフォーメーションは4−2−2−2
ターレスが貴章に代わって入った以外は前節と同じメンバーでスタートした。
試合は立ち上がりから大宮の積極的な攻撃の前に防戦となる。ここはこの試合に敗れると苦しくなる大宮の執念を立ち上がりから感じたシーンだった。大宮の猛攻をGKアレックスムラーリャが再三にわたる好セーブを連発して失点してもおかしくないシーンは本当に多数あった。この試合ムラーリャじゃなかったら前半で勝負あったとなってもおかしくなかったほどだった。
攻撃では10試合通じてそうなんだけれど考えてプレーしろ!と鈴木監督に指導されているようだけれど、それは考えられる選択肢があっての話なんだよね。このクラブでは再三観てきたけれど柳下政権終盤、吉田政権ではポゼッション率を上げたサッカーを展望したもののボール保有率は確かに上がったんだけれど、その逆にシュートまで至らなくなるという悪循環に陥った。パスサッカーを主体とする監督さんが成功している事例を見ると、西野現代表監督がガンバ時代の10年間は輝かしい成績を収めたが、その後神戸、名古屋では思うように成績を上げられなかったのは遠藤のような稀代の司令塔が不在だったからだ。このレベルになるとパスの配給と精度は桁が違う。故にほぼフィールドの監督と言える存在だが、神戸、名古屋にはそういうタイプの選手がいなかった故に改善できずに終わった。
風間現名古屋監督も川崎では稀代の司令塔中村憲剛を中心にしたサッカーを展開したが、名古屋には中村憲剛に匹敵する選手がいる訳じゃない故にJ2でも60失点と苦しみ、現在J1でも苦戦している。パスサッカーを展望するにはそれを体現できる司令塔が存在する必要がある。かつて新潟にも屈指の司令塔マルシオ・リシャルデスが君臨した時代はパスから崩し得点も獲れる選手がいた時は機能した。ただし欠場した途端そのサッカーはできずに1勝もできなかったという時代も経験している。
現状の新潟にはそういう得点力があり、パスの中心となれる選手はいないのが現状だ。鈴木監督はその存在に坂井大将を据えようとしたのだろうけれど、確かに海外でプレーする機会を得た選手ではあるけれど鈴木監督は坂井大将にかつての名波を思い描いてCMFに起用していると思うんだけれど、私が観る限り現在のCMFは守備力にも長けた選手じゃないと務まらず(名波はボランチ経験もあり守備力もあった)トップ下というポジションがあるなら機能すると思うけれど、現時点で新潟の4−2−2−2のCMFを務めるのは多少無理があると感じる。この試合で最もつらかったのは大と大将を起用した事でCMFの守備力が低下した事だ。
今の現代サッカーではCMFの守備力が必要とされる。その中でお世辞にも守備力が高いと言い難い大将と大を同時に起用するのは個人的にはリスクが大きいと思う。現実にこの試合では中央で止められずに突破を許したりするケースもありCMFの守備力を低下させてしまった事は非常に良くなかったとは思う。
パスサッカーというのはそれだけの中心に慣れる選手が不在では成り立たないという事を踏まえて考えないといけないんですね。もちろん中心になれる選手に攻撃力がある事も条件となりますが、今スタメンで出場する選手の中で1番パスが上手いのは誰か?と問われたら今日の先発ではターレス以外いません。
私はルヴァン杯や途中出場を含めて何度もターレスのプレーを観ましたけれど、シュート力も凄いのですがパスの精度が本当に素晴らしい。これだけのパスセンスがあるなら逆にトップ下でプレーさせて攻撃と司令塔も兼ねさせても面白いと思います。キープ力もあるだけにターレスをFWで孤立させるよりも1.5列目ぐらいに下げてプレーさせると良いのかもしれません。ただ個人的には得点力で獲得している選手なのでゴールを奪う事に専念してほしいだけにFWで使い続けてほしいですがターレスにボールを集めていく事も重要だと思います。
問題はどうやって得点を奪うのか?という部分ですがやはりシュートまで持ち込むプレー数が多すぎる事が1番良くないと思います。10試合リーグ戦を見ていると確かにパス数は断トツに多い反面シュート数はリーグ最下位とこの試合ではわずか3本とこれじゃあ得点に結びつきません。大宮が14本だった事を踏まえればFKでの1失点を除けば全てGKムラーリャが防いでいるという点はそれだけGKが確りした守備力をもっているからこそ1失点で収まったと言えます。
私の中では守備陣はこの10試合で10失点なので及第点です。GKムラーリャがいる事でセットプレー(5失点中4失点がセットプレーPK、スローイン2、FK)を除けばそれほどゴールを奪われる空気を感じません。流れで決められる事は10回に1度位だと感じます。
対して攻撃ですがパスをするなとは言いませんがゴールまでのプロセスは減らさないといけません。試合を観ているとパスで崩そうとするあまりにパスカットされカウンターを喰らうという状況ですからね。シュートで終わればカウンターを受ける事はゴールラインやタッチラインを割れば起こりません。シュートに終われていない事がサポーターからみれば戦えていないと映ると思いますし、シュートに持ち込むシーンを増やす事ができれば相手も攻められている印象を与えられる事になります。
これから初対戦のクラブもまだ残っているだけに守りを堅める相手に対してミドルシュート、コーナーキックを奪う事!そして遠めでもシュートを序盤から浴びせる事で崩すという考え方も必要です。
あとパスを多用し過ぎず縦のパスからの突破やサイドからのクロスで空中戦勝負でシュートを狙う体制に持ち込む事で改善してほしいですし、セットプレーで得点を獲れるようにしないとゴールは簡単に奪えない状況は続く事になると思います。
次節はアウェイで山口と対戦する。現在得点力リーグ1位という攻撃陣に対してどれだけ守備陣が耐えられるか?その分守備でも失点が多いけれど、これまで対戦した初対戦のクラブは大半が穴熊戦術でゴールを堅めて来るだけにミドルシュートをいかに放てるか?リーグ戦はここから3連戦となりJ2クラブと同じ条件で戦えます。メンバーも連戦に備えて入れ替えを敢行しルヴァン杯で結果を出した選手たちを起用してほしいところです。
厳しい試合が続きますが1つ1つ勝ち点3を積み重ねていく事に今は集中しシンプルにシュートを打てる状況を作ってほしいと思います。
この状況からどう脱却すべきなのか?そしてこれから半分が終わる11試合に向けてどう戦っていくべきなのか?振り返りたい。
アルビレックス新潟のフォーメーションは4−2−2−2
ターレスが貴章に代わって入った以外は前節と同じメンバーでスタートした。
試合は立ち上がりから大宮の積極的な攻撃の前に防戦となる。ここはこの試合に敗れると苦しくなる大宮の執念を立ち上がりから感じたシーンだった。大宮の猛攻をGKアレックスムラーリャが再三にわたる好セーブを連発して失点してもおかしくないシーンは本当に多数あった。この試合ムラーリャじゃなかったら前半で勝負あったとなってもおかしくなかったほどだった。
攻撃では10試合通じてそうなんだけれど考えてプレーしろ!と鈴木監督に指導されているようだけれど、それは考えられる選択肢があっての話なんだよね。このクラブでは再三観てきたけれど柳下政権終盤、吉田政権ではポゼッション率を上げたサッカーを展望したもののボール保有率は確かに上がったんだけれど、その逆にシュートまで至らなくなるという悪循環に陥った。パスサッカーを主体とする監督さんが成功している事例を見ると、西野現代表監督がガンバ時代の10年間は輝かしい成績を収めたが、その後神戸、名古屋では思うように成績を上げられなかったのは遠藤のような稀代の司令塔が不在だったからだ。このレベルになるとパスの配給と精度は桁が違う。故にほぼフィールドの監督と言える存在だが、神戸、名古屋にはそういうタイプの選手がいなかった故に改善できずに終わった。
風間現名古屋監督も川崎では稀代の司令塔中村憲剛を中心にしたサッカーを展開したが、名古屋には中村憲剛に匹敵する選手がいる訳じゃない故にJ2でも60失点と苦しみ、現在J1でも苦戦している。パスサッカーを展望するにはそれを体現できる司令塔が存在する必要がある。かつて新潟にも屈指の司令塔マルシオ・リシャルデスが君臨した時代はパスから崩し得点も獲れる選手がいた時は機能した。ただし欠場した途端そのサッカーはできずに1勝もできなかったという時代も経験している。
現状の新潟にはそういう得点力があり、パスの中心となれる選手はいないのが現状だ。鈴木監督はその存在に坂井大将を据えようとしたのだろうけれど、確かに海外でプレーする機会を得た選手ではあるけれど鈴木監督は坂井大将にかつての名波を思い描いてCMFに起用していると思うんだけれど、私が観る限り現在のCMFは守備力にも長けた選手じゃないと務まらず(名波はボランチ経験もあり守備力もあった)トップ下というポジションがあるなら機能すると思うけれど、現時点で新潟の4−2−2−2のCMFを務めるのは多少無理があると感じる。この試合で最もつらかったのは大と大将を起用した事でCMFの守備力が低下した事だ。
今の現代サッカーではCMFの守備力が必要とされる。その中でお世辞にも守備力が高いと言い難い大将と大を同時に起用するのは個人的にはリスクが大きいと思う。現実にこの試合では中央で止められずに突破を許したりするケースもありCMFの守備力を低下させてしまった事は非常に良くなかったとは思う。
パスサッカーというのはそれだけの中心に慣れる選手が不在では成り立たないという事を踏まえて考えないといけないんですね。もちろん中心になれる選手に攻撃力がある事も条件となりますが、今スタメンで出場する選手の中で1番パスが上手いのは誰か?と問われたら今日の先発ではターレス以外いません。
私はルヴァン杯や途中出場を含めて何度もターレスのプレーを観ましたけれど、シュート力も凄いのですがパスの精度が本当に素晴らしい。これだけのパスセンスがあるなら逆にトップ下でプレーさせて攻撃と司令塔も兼ねさせても面白いと思います。キープ力もあるだけにターレスをFWで孤立させるよりも1.5列目ぐらいに下げてプレーさせると良いのかもしれません。ただ個人的には得点力で獲得している選手なのでゴールを奪う事に専念してほしいだけにFWで使い続けてほしいですがターレスにボールを集めていく事も重要だと思います。
問題はどうやって得点を奪うのか?という部分ですがやはりシュートまで持ち込むプレー数が多すぎる事が1番良くないと思います。10試合リーグ戦を見ていると確かにパス数は断トツに多い反面シュート数はリーグ最下位とこの試合ではわずか3本とこれじゃあ得点に結びつきません。大宮が14本だった事を踏まえればFKでの1失点を除けば全てGKムラーリャが防いでいるという点はそれだけGKが確りした守備力をもっているからこそ1失点で収まったと言えます。
私の中では守備陣はこの10試合で10失点なので及第点です。GKムラーリャがいる事でセットプレー(5失点中4失点がセットプレーPK、スローイン2、FK)を除けばそれほどゴールを奪われる空気を感じません。流れで決められる事は10回に1度位だと感じます。
対して攻撃ですがパスをするなとは言いませんがゴールまでのプロセスは減らさないといけません。試合を観ているとパスで崩そうとするあまりにパスカットされカウンターを喰らうという状況ですからね。シュートで終わればカウンターを受ける事はゴールラインやタッチラインを割れば起こりません。シュートに終われていない事がサポーターからみれば戦えていないと映ると思いますし、シュートに持ち込むシーンを増やす事ができれば相手も攻められている印象を与えられる事になります。
これから初対戦のクラブもまだ残っているだけに守りを堅める相手に対してミドルシュート、コーナーキックを奪う事!そして遠めでもシュートを序盤から浴びせる事で崩すという考え方も必要です。
あとパスを多用し過ぎず縦のパスからの突破やサイドからのクロスで空中戦勝負でシュートを狙う体制に持ち込む事で改善してほしいですし、セットプレーで得点を獲れるようにしないとゴールは簡単に奪えない状況は続く事になると思います。
次節はアウェイで山口と対戦する。現在得点力リーグ1位という攻撃陣に対してどれだけ守備陣が耐えられるか?その分守備でも失点が多いけれど、これまで対戦した初対戦のクラブは大半が穴熊戦術でゴールを堅めて来るだけにミドルシュートをいかに放てるか?リーグ戦はここから3連戦となりJ2クラブと同じ条件で戦えます。メンバーも連戦に備えて入れ替えを敢行しルヴァン杯で結果を出した選手たちを起用してほしいところです。
厳しい試合が続きますが1つ1つ勝ち点3を積み重ねていく事に今は集中しシンプルにシュートを打てる状況を作ってほしいと思います。