アルビレックス新潟の苦しい2016シーズンのリーグ戦が終わった。

8勝6分20敗勝ち点30、得失点差-16という残留チーム最低の成績で

残留が決まった訳だけれど、この原因は何処にあったのか?

そして何が力不足だったのか?そして現実をどう向き合わなければならないのか?

横断幕の件もあり天皇杯を残しているもののまずリーグ戦総括として振り返りたい。
思えが今シーズンは監督交代からスタートした。

監督交代というのはいかに難しいのか?

というのは過去何度も経験しているけれど、

新潟の場合そういう苦労があまりないクラブだった。

反町、鈴木、黒崎、柳下と続いてきたけれど、

黒崎さんの時は内部昇格でチーム事情を熟知していた。

柳下さんはシーズン途中という難しい状況で就任したけれどチームを上手く纏めた。

新潟にとって監督交代というので過去苦労した事が全くなかったと言える。

本来監督交代って1つ間違うとガンバ大阪、セレッソ大阪などACLに出場しながら

降格したほど監督交代は難しい作業だという事だ。

これも実際に自分のクラブで経験しないとわからない事が少なくない。

そして何より難しいのが監督選びだ。

チームの選手構成に合わせて監督を選ばなければならないが

柳下監督の後任となるとそれだけ難しかったという事になるだろう。

吉田達磨監督については私自身就任前に反対した立場だった。

理由は新潟より規模の下のクラブで仕切った経験がない事だ。

黒崎監督は内部昇格なのでチーム事情を知った上でやっていたけれど、

規模の小さいクラブでやった事がない人は

どうしても規模の大きいクラブのサッカーを目指しがちだ。

現実を見つめられないという・・・

それで吉田監督のサッカーはどうだったのか?というと、

これには色々な不幸が見舞われた事もある。

1つに舞行龍、松原を欠いて開幕を迎えた事だ。

開幕戦で史哉が開幕スタメンに抜擢しなければならないほど

けが人が多く経験が浅い繁人、竜馬は仕方ないにせよ

林が全く戦力にならなかった事が最大の誤算だった。

林が万全で開幕当初から戦力になっていたなら違った展開になっていただろう。

補強についても今季新人と昇格以外では伊藤優汰のみの補強となった。

シーズンが始まって野津田、カリウが加入したが、

野津田は五輪遠征などで戦力になった期間が短く戦術にフィットしなかった期間が長すぎた。

カリウは外国人枠の問題で出場機会が得られずだった。

1番の誤算は尚紀を清水にレンタルした事だろうね。

尚紀が残っていたら両サイドバックを埋める存在として活躍してくれたと思うし、

何より最後までサイドバックに苦しんだシーズンだった。

本職でない慶をずっとサイドバックで起用しなければならなかったという現実は

松原が故障から復帰するという前提が崩れた事によるものだった。

そしてシーズンに入ると武蔵、ラファが離脱した事で

攻撃力不足が露呈し得点を獲れない試合が続いた。

それでも舞行龍が復帰した事で守備は持ちこたえた。

ただラファが復帰した2ndで迷走してしまった。

ラファをFWで起用せずMFの右SHで起用した事で

チーム得点王がゴールから遠い位置でプレーする機会が多くなってしまった。

さらに戦術が新潟にフィットせずというこのパスサッカーの場合中央に

攻撃力ある選手がいないと務まらないだけに、

新潟の戦力では力不足だったと言わざる得ない。

そしてアンカーシステムも新潟には不釣り合いなシステムだった。

長年ダブルボランチシステムで戦ってきた

新潟にとってアンカーをやるだけの選手がいなかった中で

小林をアンカーで起用し続けた。

アンカーは守備のバランスが必要なので守備が上手い選手じゃないと

本来は務まらないポジションだった。

そしてパスサッカーも実力ある選手が揃って初めて機能する。

しかし新潟はそういうチームではなかった。

進化するには良かったかもしれないが、

戦う上ではこの戦術は新潟に不適合だった。

今の新潟の戦力を考えると4−4−2で戦った方が合っていたと思うし、

実際に今季4−4−2で戦った時の方が躍動した。

システムを変更した戦った事については戦い方を覚えるという上では

チームの向上になったと思うけれど、やはり固定したシステムがあってという事だ。

今シーズンの不振の1番の原因としてラファの2シーズン連続故障による離脱、

守備陣の故障による離脱に尽きる。

特に守備は踏ん張った試合も多かったが、

攻撃は33得点とラファ以外の得点源なしで戦い続けた2シーズンは本当に苦しかった。

ラファの攻撃力は確かに魅力だけれど、如何せん故障が多すぎた。

得点力がある選手がここまで稼働率が悪いとなるとさすがにカバーし切れない。

守備は全員で守ればなんとかなるけれど、

攻撃は得点力ある選手が絶対に必要であり、

その選手が累積警告以外で出場できない期間が長いのは

チームにとって大きなマイナスだった。

話では来季浦和がラファの獲得を目指しているらしいけれど、

正直渡りに船だと感じている。

やはり得点力ある選手は34試合中30試合に出場しないと

新潟の戦力では厳しい訳でラファに代わる選手を獲得を目指してほしい。

あと2列目の選手も今の戦力ではあまりにも乏しいのは否めない。

FWよりも実は2列目の選手の台頭がなかった事が新潟にとって痛かった。

大がもう少し得点力があれば不動の2列目になったんだけれど、

残念ながらそこまでに至らない。

やはり2列目がラファに代わるFWに続いて重要な補強ポイントである。

そうなるとコルテースをこのまま抱えるよりも今季限りにするか?

もしくはFWは日本人選手の補強にして2列目を獲得するか?

個々の選択肢は考えないといけない。

今の新潟の資金力でできる補強として、

GK

このポジションは守田、川浪で競い合えばよいし、

第3GKは黒河のままか?それとも渡辺を復帰させるか?GKはこのままでも良いと思う。

むしろGKの補強は簡単じゃないので下手に放出は考えない方が良い。

DF

CBは5枚必要!和成、舞行龍、繁人、竜馬にジュフンを復帰させる事で競えば

J1経験でよい争いになる。

舞行龍の移籍があるとなれば高聖の復帰も考えるべきだ。

繁人、竜馬の今季の経験は今後の成長に繋がってほしいところだ。

SBは尚紀の復帰は前提であり、巧の昇格、

及び左SBの補強も視野に入れておくべきだろう。

コルテースの去就次第では左SBの補強は絶対に考えておくべきだ。

MF

慶は絶対にボランチで残すべきだ。

正直レオ、小林の去就がわからない。

どちらも残らないとなるとロメロ・フランクの復帰を前提としたボランチ補強は急務だ。

成岡はまだまだ必要な戦力なので成岡は残ってほしい。

2列目は大、達也、豪、小塚、成岡、優汰、宮崎とやはり不動な選手が不在だった。

野津田は残らないのでやはり2列目の選手は

宮崎の武者修行とボランチでの起用を並行して

考える必要性も踏まえて外国人MFの補強は必要だ。

FW

ラファが浦和へ行くので誰を残すか?

武蔵、山崎、指宿、カリウといるけれど、残せるのは武蔵と山崎位だ。

達也、成岡がFWを兼ねる事を踏まえるとここに宗の復帰、新戦力のFWだ。

指宿は今季故障が多すぎた事を踏まえると果たして残すべきか否か?という感じだ。

補強

DF

復帰以外では左SBの選手

MF

レオと小林の去就次第だがどちらかどちらも残らないならボランチ補強も視野に!

2列目はレンタル移籍も考慮して外国人MFの補強が急務だ。

FW

ラファに代わる選手として1つは新外国人FW、もしくは堅碁の再獲得だ。

J2に降格した以上名古屋でプレーする理由も多くないだろうから

堅碁には再び新潟でプレーさせて良いのではないか?

海外でプレーする力不足を認識した以上は

古巣でのプレーが1番良かった訳で

個人的には堅碁の復帰が1番推すし1番計算できる。

監督について

やはり片渕監督は天皇杯までの指揮になる。

監督経験なしの監督を託したのはあまりにも冒険だったという事だ。

もちろんこの状況で引き受けて頂いた事は感謝するし、ありがとうと言いたい。

ただ監督は人望も必要だという事だ。

柳下監督時代は柳下監督を慕い磐田出身の選手が多数加入した。

吉田監督の時に加入が少なかったのは

それだけ監督に人望がなかったからともいえるし、

シーズン途中で補強ができなかったのは

吉田監督の下でプレーしたくないと断られたのが真相だろう。

この点でも片渕監督はワンポイントで再びコーチとしてチームを支えてほしい。

その上で新監督だけれど湘南のチョウ貴裁監督は3バックでの戦いなので新潟に適さない。

4バックで戦える監督という点が重要だ。

現在フリーの監督候補としては関塚氏などがいるけれど、

私としては新潟をよく知っており、

新潟より下の規模で監督経験があって人望もある監督を条件にしているので

その条件としては山口素弘氏を薦める。

山口氏は現在U―17代表監督であるものの

この職は退任しやすいので新潟としては解説もして頂いている山口氏を監督に招聘してほしい。

ここからは戦力よりもクラブについてだけれど、

25億の経営規模で上位を目指せ!

という現実にはさすがに厳しいと言わざる得ない。

降格した名古屋が44億中営業収入が約28億と

この時点で名古屋はサポーターが頑張らなくても新潟の経営規模を超える訳です。

入場収入7億1千万、その他収入3億8千万でサポーターが頑張っている?

というなら浦和サポーターから見れば

60億の経営規模で入場者収入だけで22億、

その他収入で10億ある以上頑張っているとは言えません。

この2つを合わせると浦和は5割以上が

サポーターによって経営が成り立っているという事になります。

浦和は昔から人気クラブではありましたけれど昔から強いクラブではありませんでした。

強い弱いといってサポーターがお金を出していたクラブではないという事です。

チームを愛しチームを強くしたい一心で

サポーターがお金を出し続けた結果の積み重ねが今にあるという事です。

Jリーグで1番頑張っているのは浦和で異論はないでしょう。

この数字を並べられて頑張っているというなら

頑張っているレベルが低いと言わざる得ません。

少なくても今季11位以下のチームを見るとわかりますけれど、

   最大収容数      総動員   平均
鳥栖 24,490    214,814 12,636
仙台 19,694    262,937 15,467
磐田 15,165 50,889 248,381 14,611
甲府 17,000    184,161 10,833
新潟 42,300    360,076 21,181
名古屋20,000 40,000 301,396 17,729
湘南 15,100    196,012 11,530
福岡 22,563    218,576 12,857

浦和63,770    627,898 36,935

この中で常時4万以上のホームを開催しているチームは新潟のみです。

この平均値は仙台、甲府、湘南は超える事ができません。

磐田もヤマハスタジアムの場合、名古屋も瑞穂スタジアムの場合は超えれません。

他のクラブの平均を見れば収容率は7割を超えるクラブ、

悪くても6割前後を維持していますが、新潟は5割を割ります。

どうして割るのか?

これは垂れ幕に

「ビッグスワンの空席が「タイトルを獲る」

夢も見れなくなったクラブに対する評価じゃないのか?」

と掲げられていましたが、これについては違います。

正解は偽りの観客だったという事です。

新潟は長年招待券を配布する事で3万人を維持してきました。

しかしクラブとしてこんな偽りの観客数はクラブの力にならない事は

昔からわかっていましたが10年以上やめる事ができませんでした。

現在も招待券比率が16.3%と浦和が1.2%という事を考えると

本当の有料入場者はこの比率でいえば

21,181÷16.3%=17,728人が本当の観客数という事です。

この数字を根拠に説明すれば

新潟17,728÷浦和36,492=48.6%しか頑張っていないという事です。

田村社長は昨年から招待券の比率を下げたと語っていたのを思い出しますが

こういう現実を見せられてもなおサポーターは頑張っていると言えるのでしょうか?

新潟の場合浦和よりチケット単価が安く抑えられているので

仮に36,935全て有料入場者だったとしても浦和と同じ売上額にはなりません。

それでも20億は無理でも15億は可能という見解です。

ビックスワンの空席は長年ただより高いものはないという

大きなツケを払わされている代償と言えるでしょう。

それに強い弱いで観る観ないを決めている以上その人はサポーターになり切れないし、

つまりはお金を払う価値が見いだせないと言っている同然です。

試合を観るのにお金を払う文化を

これから10年かけてやっていかなければならないという事です。

本当に頑張ったと言えるのは有料入場者が浦和の平均を超えた時です。

現在浦和の平均観客数はビックスワンの最大収容数を超えていません。

11位以下で超えられるのは新潟のみという現実を踏まえれば

新潟は十分クラブ規模を大きくできるという事です。

NGT48などがどうしてあれだけ大規模なイベントができるのか?

という答えはファンが頑張っているからです。

それはそれぞれの経済力がありますので全員同じように頑張れとは言いません。

できる範囲で頑張ればよいのです。

私自身この1年シーズンパス、グッズ、後援会で毎年約10万円払っていますが、

今年はそこに史哉の関連費、並びにクイックペイによる強化費に繋がる

買い物とこれまで新潟に関わってきた中で1番新潟にお金を出したシーズンでした。

昨年のカンファレンスでも語りましたが毎日グッズを買う事は不可能です。

しかし皆さん毎日買い物をします。

そういう積み重ねがチームの強化に繋がるという事です。

クイックペイは今年iPhoneでも使えるようになり

これから使えるお店が拡大していく事が予想されます。

実際に買い物してコンビニ、ガソリンスタンド、飲食店、ドラックストア、

店頭のローソンチケットなどこれが予想以上に使えるお店が多い。

特に今年アウェイチケットはローソンチケットで購入しましたが

現金で支払ってもクラブの利益になりませんが、

クイックペイで支払えば強化費になるので

同じアウェイ遠征でも買い方1つでチーム強化になるという事です。

特に新潟県は車社会なのでガソリンスタンドは絶対に欠かせない。

これを多くの人がやるだけでかなりの強化費に繋がるのではと思いますし、

県外のサポーターもクイックペイを使う事でチームの為になる。

昨年のカンファレンスでは4000枚ほど発行という事ですが、これは非常に少ない。

使い方に不安があるのか?こういう新しい支払は嫌いなのか?

前者なら不安を解消すればよいだけですが、

後者ならチームの為にならないと言わざる得ません。

折角チームの強化する術があるのに使わないことほど勿体ない事はない。

いくら良いものがあっても使い方を知らなかったり、

その存在そのものを知らないとなれば

それを知って有効な使い方を教える事から始めないといけません。

小さな積み重ねが大きな支援になるという事をこれから訴えていきたいところです。

使えば使うほど商品券などもらえるメリットもありますし

買い物を頑張った人に招待券を差し上げるなら招待券の意味があると思いますけれどね。

そして最後に新潟のサポーターの何割かはサッカーのスキルが劣るという事です。

今年色々なツイートを見ましたけれど、

ルールを解らずに批判している人があまりにも多かった。

試合のルールさえ解れば良いと思っているならもっと勉強しろ!と言いたい。

サッカーは移籍のルール、クラブライセンスのルールなど

試合以外のルールも数多く、そのルールを明確にわからないと

その人のサッカースキルがない事を露呈します。

特に長年サッカーを観ている人が監督に就任できない人を就任を!

と言っていた時には驚いて頭を抱えたものです。

元々サッカー不毛の地と言われた新潟ですが

まだまだサッカースキルが向上していない現実があるという事も

もっと現実を語らなければならないという気持ちにさせた次第です。

私は野球経験者なのでサッカー経験者ではありません。

しかしサッカーの勉強を常にしているし、

色々な情報を収集して色々な知識を覚えようという意欲はあります。

その中で近年はクラブ経営について真剣に考えるようになり

私自身このクラブ規模ではフロントに

全て責任があると言い切れないという現実を観てきました。

本当の意味でこのクラブが成長するためには

サポーター1人1人の意識が変わらなければならないと思っています。

その為にも今の若い世代には社会人になってから

新潟の為に社会貢献してもらえるような意識を持ってほしいと考えています。

長々なりましたが課題山積み!

アルビは1日にしてならずという事でこれから強くするためにも

強い弱いじゃなくファミリーとしてこのチームを愛する気持ちでやらないといけない。

現実を常に語って現実と向き合わせていく事にします。

それでもまだ新潟には天皇杯が残されているので

天皇杯で1試合でも多く試合を続けて戦い抜きたいと思います。

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