9月20日公開の映画「柘榴坂の仇討」を鑑賞した。

この映画は桜田門の変で井伊直弼を守れなかった武士が

仇を討てという命を受け明治維新になってからも仇を追い続けるストーリーである。

時代は江戸から明治へ移る時を経ても追わなければならなかった事情を踏まえてみると

誰かが止めて上げる術を持つべきだったと感じる事だろう。
江戸時代までは仇討が許されていた時代だったが、

明治になり武士が廃業となり、

廃藩置県で藩を失った中でそれでも仇を追い続けた武士がいた。

その武士は安政の大獄で恐怖政治を行い、

桜田門の変で井伊直弼が暗殺された時に直弼を守れなかった故に、

切腹すら許されず、武士として仇を討てと命じられ追い続ける。

ただ明治維新を経て廃藩となった中でもどうして追い続けたのか?

その経緯を追っていきたい。

キャスト

志村金吾演じる中井貴一

佐橋十兵衛演じる阿部寛

志村セツ演じる広末涼子

内藤新之助演じる高嶋政宏

秋元和衛演じる藤竜也

マサ演じる真飛聖

財部豊穂演じる吉田栄作

稲葉修衛門演じる堂珍嘉邦

小野寺覚馬演じる近江陽一郎

ユキ演じる木ゆりあ

井伊直弼演じる中村吉右衛門

他田薄のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

安政七年三月三日。季節外れの雪が降りしきる江戸城桜田門外で、

時の大老、井伊掃部頭直弼の登城途中の行列を十八名の水戸脱藩浪士らが襲った。

剣の腕を見込まれ、近習に取り立てられたばかりの彦根藩士の志村金吾は、

主君直弼の駕籠を警護していたが、刺客の一人を追いその持ち場を離れたため、

直弼は首をとられてしまう。

それからというもの、仇討ちの密命を受けた金吾は敵を捜し続けることに。

明治の世となり、仇討は禁止されていた。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして桜田門の変で志村金吾は井伊直弼の警護という任務についていた。

その時に襲ってきた刺客を追ってしまったために直弼を守る事ができず、

数少ない生き残りとして切腹すら許されず5人の仇のうち1人でも討ち取れという命を受ける。

ここで描かれている桜田門の変では当初刺客が襲ってくるという事を

ある程度察知していたにもかかわらずその対策をせず

雪故に刀が濡れないようにと雨具を着込んでいる。

これで殆ど刺客に対して対抗できなかった要因である。

もし備えが確りしていたなら井伊直弼は死なずに済んだのかもしれないが、

直前で直弼は直談判を受け付けている。

これが後々影響して行く訳だけれど、

その前に志村金吾は剣術なら右に出る者はいないというほどの者であり、

もし刺客を追わなければ直弼を守ったかその場で死んでいたかもしれない。

守れなかった志村金吾は彦根藩より仇を討て!切腹は許さん!という命が下り、

武士として切腹すら許されぬ屈辱に耐えながら仇の5人を追う事になる。

そして時代が過ぎるにつれて次々と仇の1人、1人が捕まったり、

亡くなったりして残る1人は佐橋十兵衛のみとなっていたが、

時代は大政奉還を経て明治と時代が移っていた。

これにより彦根藩も消滅し、

武士も廃業に追い込まれそれは志村も例外ではなかった。

その間収入は無く、収入は妻のセツが店に働きに出て生計を立てていた。

志村もまた追い続ける姿にそろそろ志村を止めないといけないと

かつての藩士らが志村に仇を追う事を止めるように

説得するも志村はここまで来てしまった以上止めたら何の意味があるのか?

と続ける意思を示す。

しかしそんな最中佐橋十兵衛の居場所がわかり、

志村は向かうも、そんな日に仇討禁止令が公布され、

仇討ができなくなってしまったのだった。

果たして志村はこの仇討をどう決着つけるのだろうか?

結末は劇場で観てほしいけれど、佐橋十兵衛もまた藩に人生を左右した人物でもあった。

討った方、討たれた方もまたそれぞれのドラマを抱えている訳であり、

その後の人生において大きな影を落としたのは言うまでもない。

本来なら志村に対しては廃藩置県となった時に仇を追うのは止めよ!

という命を下すべきだったが、

時代が時代ゆえにもうそんな立場になかった事も志村を止める術を失っていた。

志村もまたここまで追い続けた以上は仇討を果たさなければ終われない

という事を感じていたからこそ追い続けた。

そして佐橋十兵衛もまた身を潜めながら生き続けていたのだった。

誰かがもういいと言わなければ2人は何時までも

追う立場と追われる立場のままだったのかもしれない。

総評として志村も佐橋も時代に波に飲み込まれた犠牲者でもある。

そんな2人は最終的にはそれぞれの苦悩を理解し、

あの時の直談判を受け入れていた事によってこの仇討は終焉を迎えている。

しかしもっと早く2人にもういいという人がいたなら2人は13年にも及ぶ追う、

追われる立場を続ける事は無かった。

そう思うと誰が止めるのか?

という事が大切なのだと痛感するのだった。

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