7月19日公開の映画「思い出のマーニー」を鑑賞した。

この映画は心を閉ざした少女が夏休みに自然の多い田舎で過ごす事で

自分のルーツを知り自分の存在意義を取り戻していくストーリーである。

誰もが生まれたルーツがあり、そのルーツを知る事で

自分がどんな家系で生まれ育って来たのかを知るキッカケになると思う。
誰もが心を閉ざす可能性もあるし、誰もが自分のルーツはどこなのかを知りたいと思う。

私自身もどちらかというと身近な人には心を開く事はあまりないので

どんなにアドバイスされても最終的には自分で答えを見つけるしかない。

ただそれ以上に自分の生まれたルーツを知りたいという事はある。

それは戸籍謄本などを取り寄せると知る事はできるのだが、

取り寄せてみると私の知らない人たちがいっぱいいる訳で、

それなりに家が続いてくると明治もしくは江戸時代までさかのぼる訳です。

この物語はそんな自分の存在意義と自分のルーツを知っていく物語です。

果たして自分の存在意義とルーツを知り辿り着く答えとは?

キャスト

佐々木杏奈の声演じる高月彩良

マーニーの声演じる有村架純

佐々木頼子の声演じる松嶋菜々子

大岩清正の声演じる寺島進

大岩セツの声演じる根岸季衣

ばあやの声演じる吉行和子

久子の声演じる黒木瞳

さやかの声演じる杉咲花

山下医師の声演じる大泉洋

十一の声演じる安田顕

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

海辺の村の誰も住んでいない“湿っ地屋敷”。

心を閉ざした少女・杏奈の前に現れたのは、

青い窓に閉じ込められた金髪の少女・マーニーだった。

「わたしたちのことは秘密よ、永久に。」

アンナの身に次々と起こる不思議な出来事。

時を越えた舞踏会。告白の森。崖の上のサイロの夜。

ふたりの少女のひと夏の思い出が結ばれるとき、

杏奈は思いがけない“まるごとの愛”に包まれていく。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして少女杏奈は心を閉ざしながらの毎日を過ごしていた。

杏奈は家庭の事情で複雑な環境で育っており、

両親は既に他界し、親戚の義母に引き取られていた。

そんなある日杏奈は市から自分へのお金が支給されている事を知る。

その意味を良く解らず杏奈は他の家はお金を貰っていないのに

私の家は貰っていると更に心を閉ざしてしまったのだった。

さらに持病のぜんそくもあり、一度自然環境で直した方が良いと

親戚の田舎で夏休みを暮らす事になった。

まずどうして市からお金が支給されているのかは終盤に書くとするけれど、

どうしても子供の場合そのお金がどういう理由で貰っているのかを

よく理解できないケースは少なくない。

その理由を知るにはもう少し時間が必要だという事でもある。

そんな心を閉ざしている杏奈は田舎に来ても同じだった。

ただ杏奈の心境に変化をもたらすキッカケになったのはある海辺の家だった。

その光景に導かれるように行く杏奈はそこでマーニーという少女と出会った。

マーニーは杏奈の事を知っており、杏奈はマーニーの導きでパーティーを参加した。

そこでは楽しいパーティーの反面寂しいマーニーの心境が綴られている。

しかし意識を取り戻すとそこにマーニーはいない。

そんなある日そこに引っ越してきた少女が

マーニーが書いたと思われる日記を見せられる事になる。

そこには杏奈が観た光景がそのまま書かれていた。

そしてその後の事も書かれており、そこでマーニーのその後が書かれていた。

そしてそのマーニーの歩んだ道を辿る事で杏奈はマーニーを知る

久子という人物に出会うのだった。

果たして杏奈とマーニーの関係は?

結末は劇場で観てほしいけれど、

マーニーというのは杏奈にとっては実のおばあちゃんに当たる人である事が

終盤に描かれるんだけれど、

どうしてそういう描かれ方をするのかは劇場で確かめてほしいところではあるんだけれど

マーニーの家庭は実に複雑な家庭に育っており、

マーニーも必ずしも幸せな人生を歩んだ訳じゃなかった。

ただ日記に触れられているのはその後マーニーは結婚し、

マーニーに娘が誕生するという事だった。

ただそのマーニーも最愛の夫を亡くし、

自身も病気で思うようにならない事からその娘を施設に預けざる得ないのだった。

そんな娘の反抗期も重なり、娘とは上手くいかなかったようだ。

そんな中で娘に子供が誕生する。

その子供が杏奈だったが、

杏奈の両親はしばらくして交通事故で不慮の死を遂げてしまうのだった。

そしてマーニーもそれからして亡くなり杏奈は今の親戚に引き取られる事となる。

この流れでわかるとおりどうして杏奈に市からお金が支払われているのか

ハッキリするのだが、知らない人もいると思うんだけれど、

身寄りを亡くした子供や配偶者にはそれぞれ遺族年金が支払われる事になっている。

通常夫を亡くした事によりその妻が貰うというケースが多いのだが、

杏奈の場合は両親を亡くした事で両親の遺族年金、

更にマーニーの遺族年金が支給されている。

その管理責任者が杏奈の義母である頼子となっているのだ。

子供の場合はどうしても親戚に引き取られても

その負担は親戚全てを背負う事は誰もが難色を示す訳であり、

そうならないために遺族年金として杏奈の養育費として支払われるようになっている。

正直杏奈の両親、マーニーがどれだけの資産を持っていたのかわからないが、

資産があるのであれば、その資産はいずれ杏奈が成人後に引き継がれる訳であり、

それまでの管理を誰かがしなければならないという事でもある。

話しがかなり脱線し掛かっているが、

この流れを理解するにはちょっと10代では難しいかな?とは感じる。

最も劇中で杏奈が貰っている事に罪悪感を感じている訳であり、

普通の家庭でも実際には控除や子ども手当などの支給もあるので

子供の世代では理解するのは確かに難しい事だと思う。

実際に子供を育てるのはかなりのお金が必要とされるので

親戚が引き取る事に難色を示す事は想像に難くない。

故に杏奈もそんな自分のルーツを知った事で心を開き始めるのだった。

総評として自分のルーツを知るという事は今ここにいる自分を知る事になる。

そして自分の生まれてきた事の意味を知っていく。

どの家族にもルーツがあって今がある。

お金の話になると難しい問題になるのだが、

10代の時は自分のルーツを知り、

その後20代でその理由を知っていく方が

最終的にはマーニーが杏奈に伝えたかった想いを理解できるのかもしれない。

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