24日(日本時間25日)のブラジルW杯C組のコロンビア戦の敗戦で

ザックジャパンの戦いは終わった。

この4年間で何が良くなり、何が良くならなかったのか?

そしてこれから日本サッカーが目指すべき道は何処にあるのか?

この4年間を振り返りながら未来へ繋げるレビューとしたい。
総括に当たり5大会連続出場となった今回は日本が本当の意味で

自分たちのサッカーの理想と現実を知る機会になった大会だったと思う。

ザックジャパンのサッカーは一言で言えば理想のサッカーと表現できる。

物事には理想がなければ現実が無い訳で、

理想を持って行く事は悪い事は無い。

少なくても南アフリカのように理想なき現実のサッカーよりは

未来像は十分描けた4年間だった。

しかしその理想を現実にしていくには日本はまだまだ経験不足であり、

今はその一歩を踏み出したに過ぎないのだと改めて感じる。

私自身好きなサッカーはフランスとイタリアを2で割ったサッカーなのだけれど、

これは言葉で表現するとフランスが理想、

イタリアが現実というポゼッションの理想、

守備の現実と表現した方が解り易いかもしれない。

言ってしまえばポゼッションとカウンターそして守備の3つが揃った

バランスが日本にとって理想的で現実的なサッカーができる時なのだと

私は感じている。

ただザックジャパンのサッカーはその中で理想と言う部分だった。

人は理想が現実になってほしいと常に思うものだ。

しかし現実はそうじゃない。

それを割り切れるようにならなければならないのも事実である。

ザックのサッカーは日本の良さであるボールポゼッションは観ている方として

実に理想のサッカーだと思う。

現実にアジアの中の戦いではその理想通りに結果を残してきた。

それは誰も否定する事は無いだろう。

しかしそれが同等以上の相手になった時には理想ではなく

現実的なサッカーも展開できないと世界では勝てない事を痛感したのも事実であり、

最初の2年が理想なら、最後の2年は残酷な現実という表現が正しいのかもしれない。

まず良かったところは欧州リーグでプレーする選手が増えた事により、

プレーの質が確実に向上した。

そしてJリーグ発足から20年を超えて今日本人がACミランの10番、

インテルのキャプテンマーク、マンチェスターUに在籍、

ドイツでCLに出場する選手などレギュラーを落とした選手もいるが、

CL、ELに出場するチームのレギュラーになっている選手が増えたのは

この4年間の急成長と言って良い。

それだけ世界を知る選手が増えた事で欧州リーグ所属の選手メインになっただけに

アジアではトップクラスの戦いが常に展開できる。

そしてこの4年間で攻撃的MFについては選手層が厚くなった。

これも本田、香川、岡崎、清武らの活躍があるからこそであり、

この面々は4年後も十分主力として活躍してくれる。

サイドバックに至っては内田、長友、ダブル酒井がいるので

サイドバックは世界トップクラスの人材が揃っている。

そして日本が目指すサッカーがこの4年間で

確立できたという点ではザックの最大の功績と言える。

そして悪いかった点は選手の固定化だ。

代表はクラブと違い幅広く選手を招集できる特権がある。

もちろんこの特権は選ぶ監督の特権と言えるのだけれど、

この4年間でMFとサイドバック以外はほぼ固定してしまった事で

慢性的な人材不足を招いてしまった事だ。

特にボランチに至っては長谷部、遠藤のコンビが

2008年以来6年間もコンビが組まれた。

これにより3番手以降の選手が全く育たず大会直前の1年で

ようやく山口が頭角を現した程度という本来南アフリカ大会後に解体しなければならなかった。

確かに長谷部は当時26歳だったからキャプテンとして

そしてブンデスリーグでプレーしていたからそのままで良かったけれど、

遠藤については少なくてもアジアカップ以降代表から外すべきだった。

そしてセンターバックに至っては4年間ほぼ吉田、今野のコンビのまま

今大会を迎えてしまった。

吉田は22歳だったからまだ成長の余地が十分あったけれど、

今野については元々ボランチの選手で本来センターバックの選手ではないのに

4年間センターバックとしてプレーした。

この固定が3人目に続く選手を阻害した。

ようやく予選では1試合に招集されなかった森重が使われるようになったが、

あまりにも召集が遅すぎた。

そしてザックにとって大きな過ちがあるとすれば

代表に2部所属の選手を常に呼んだ事だ。

これは名指しになるが、今野、遠藤の2人だ。

出場国を見ても自国のプロリーグのレベルが低く欧州の2部から招集している国はあるものの、

強豪国と言える国で2部所属の選手を招集している国はまずない。

今回の選ばれたメンバーでも2部所属ではJ2の伊野波、

ブンデス2部の大迫と2人を選ぶのだったら他に選ぶべき選手がいるだろう!

と私は言いたかった。

前出の今野、遠藤についてだけれど、

やはりリーグレベルの落ちる所でプレーするとどうしても一流でもプレーの質が落ちる。

特に今野の2010〜2014シーズンに至っては

2010FC東京でプレーJ2降格、

2011J2FC東京でプレー、

2012遠藤所属のJ1ガンバ大阪でプレーJ2降格、

2013J2ガンバ大阪でプレー、

2014J1ガンバ大阪でプレーも現在16位と低迷・・・

これだけ下位に低迷したチームでプレーして代表に

常時選ばれるのは明らかにおかしい。

伊野波も2011シーズンまで鹿島でACLを戦い

クロアチアのクラブで欧州リーグ予備予選に出場したものの、

それ以降の2012以降はJ1神戸J2降格、

2013J1磐田J2降格、

2014J2磐田でプレーとこういうチームの選手が代表に選ばれた事が疑問視される。

あと大迫もブンデス2部でプレーした訳で、

降格したニュルンベルクを含めると2部、降格したクラブでプレーした選手がなんと6人もいる。

清武と長谷部は来季チームに残留せず1部でプレーし、

大迫も1部でプレーするが、これ以上に10ゴール以上も決めて、

リーグ戦32試合以上出場した選手が選ばれていない訳で、

これが選手の士気に影響した可能性は正直否定できない。

この現実を見ると平等とは言い難い訳です。

この状況で何が言いたいのかと言えば遠藤、今野を外すチャンスがあったという事だ。

遠藤も今回34歳で迎えたものの、

結局運動量と守備面がネックとなり起用されなかった。

今野もこれだけ低迷したチームに所属していたら

パフォーマンスは落ちる。

2人を2年前に外していたらもう少し違った選手を最初から選んで

起用していたのではないかと思う。

今後代表招集の規定として欧州、南米、Jリーグもしくは

それに匹敵するレベルのリーグに所属するトップリーグに所属しない選手は

招集しないという規定を設けるべきだ。

こういう規定を設けないとハーフナーや細貝のように結果を残した選手が報われないし、

2部の選手が選ばれるようではトップリーグで結果を残している選手は目指す指標が見えない。

これがまずザックの1つの過ちだ。

2つ目に理想と現実の使い分けができなかった事だ。

この大会でも色々な想定をしなければならなかった。

しかしメンバー選考の時点でパワープレー要員を入れず、

さらに守備的な戦術をしてこなかった代償を払う事になった。

3−4−3に拘っていたが、現実問題として攻撃オプションが多かった訳じゃなかった。

日本の良さであるパスを回して崩すというサッカー以外に

高さで競り勝つサッカーや守り勝つサッカーがあったかと

問われるとそれを思い出す方が難しい。

アジア杯で韓国に対して逃げ切れなかった事で

それ以来守備的戦術を敷いた試合は記憶にない。

高さもハーフナーが3次予選で出場していた時は

それなりに良かったが、外れて以降そういうサッカーはできなくなった。

日本で数少ない海外でプレーする長身ストライカーを外した時点で

高さで勝負する戦術は無くなった。

結果常に理想のサッカーしか追えなくなってしまった。

その点でザックには理想があったが

現実が無かったというのがザックの過ち2つ目になる。

そしてやはり現実的に無駄に運動量を求めるサッカーには限界があるという事だ。

常に走り続けるには気温10度前半位じゃないと難しい。

寒すぎると逆に筋肉系の故障を起こすので難しいが、

W杯では概ね暑い時期に開催されている。

南アフリカですら熱い地域でプレーした試合もあった。

今回はいくら冬の南米でもブラジルは赤道に近く年中高温地帯だ。

その中で運動量を重視したサッカーはあまりにも現実的じゃなかった。

これは南米にチームを見れば無駄に運動量を求めたサッカーをしていないし、

そういうサッカーでは90分持たないとわかっている。

90分間走り続けるサッカーは理想だが、その理想は現実的じゃないという事だ。

W杯で勝つには運動量を増やす時間と落とす時間を確実に作る必要があるという事だ。

残念ながらザックの目指したサッカーはその理想であり現実じゃなかった。

それがザック3つ目の過ちだった。

全て悪いように書いてしまうのは希望が無いので、

ここからこれから日本が世界と戦うために必要な事として

1つに海外組23選手、国内組23選手の2チーム編成を形成する事だ。

今の代表を1チームの枠で納めるにはあまりにも無理がある。

その理由は欧州の国と違いあまりにも移動距離が長すぎるのが最大の理由だ。

毎回試合があるたびに帰国し、

試合が終わると強行軍で欧州に戻るのは選手にとって負担が大き過ぎる。

今は海外の選手だけで代表先発11人を組めるところまできているので、

海外組が招集される試合はアジア杯、アジア予選それに近い親善試合、

欧州遠征での親善試合だけにした方が良い。

国内組は2年に1回行われる東アジア杯、アジア予選の無い国内の親善試合は

国内組のみで構成して行った方が良い。

ただ海外組だけではメンバーを組めないのでアジア杯、

アジア予選それに近い親善試合、欧州遠征の場合は

国内組から数人選出する事で選手層を厚くしていく。

この4年間で海外でプレーする選手が増えた事で国内でプレーする選手が

代表に選ばれにくくなったが、

アジアだけの公式戦で強化を図る事で代表に選ばれる事も必要だと感じている。

代表2チーム作るのは容易じゃないが、それでもそれ位しないと強くならないし、

選手層も厚くできない。

代表でプレーしたければ欧州リーグのトップリーグの

レギュラーでプレーする事が条件という事だ。

国内ならJ1でプレーする事が条件だ。

そして次の監督に求める事として理想と現実のサッカーを使い分けられる人が望ましい。

理想のサッカーもするが、強豪との対戦の場合は現実のサッカーをする。

具体的には今のポゼッションサッカーを理想として戦うも、

カウンターと守備をするサッカーも展開できる監督が次期監督に相応しい。

それなりの複数オプションの戦術、システムを持っている事が必要になる。

そして今後日本が世界と互角に戦うために必要な事としては

代表選手各ポジションに欧州CL、欧州リーグに出場するクラブで

常時レギュラーとしてプレーする選手が11人+7人揃った時

初めて互角に戦えると考えているので

次はFW、ボランチ、センターバック、ゴールキーパーが

欧州リーグでプレーしてレギュラーを獲れるところまで至ったほしいものです。

世界に勝ちたいならまず欧州へ行け!

J1でずっとプレーしても世界とは戦えないという事だ。

いずれ欧州でプレーした選手達が帰国して指導者となり

その経験を指導する時代になっていく訳で

その時代へ向けて今の選手達が土台を作っていく事だ。

Jリーグ発足から20年でここまで成長した。

これから20年で日本が常時決勝トーナメントへ行くための

土台作りがここから始まると思う。

海外でプレーする事が当然の時代になった。

次は海外トップのクラブでプレーする選手が当然の時代にしていく時だ。

今はドイツが主流だけれど、ドイツを中心に世界と戦えるだけの経験を

これから4年間積み重ねてほしい。

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