2月1日公開の映画「抱きしめたい-真実の物語-」を鑑賞した。

この映画は高校2年生の時に交通事故で

医師からは「このまま死ぬ確率は60%、もし生き残っても一生植物状態」

と告げられた小柳つかささんが記憶障害を負いながらも愛する人と出会い、

結婚して妊娠し出産するもその直後亡くなるまでの生涯を描いた実話のストーリーである。

実在する人物の生涯を描く上で本来生き続けた事そのものが困難な状況にも

常に前向きに生きて幸せを掴んだつかささんの人生に多くの人が涙する事だろう。
亡くなってから丁度3年ほどになるという事ですけれど、

遺族の事などを踏まえるとこのストーリーをレビューするに当たり

簡単にはレビューしてはいけないと感じるものだ。

1人の人の人生を評価するという事はそれだけ人生を理解した上で

レビューしないといけない。

まして今つかささんの子供が成長している中でこの作品について

いずれ読む事があるとするならその時に愛されて

生まれてきた事は伝えられるレビューをしたいと思う。

本来生き続けた事そのものが奇跡と言われたつかささんが

結婚をして妊娠、出産する事は医学的には奇跡と言われる。

その奇跡の先に過酷な現実が待っているという事をその時誰も知らない。

そんな懸命に生きたつかささんの人生を辿っていきたい。

キャスト

山本つかさ演じる北川景子

小柳雅己演じる 錦戸亮

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

壮絶な交通事故から奇跡的に生還。

左半身と記憶能力に障害がありながらも常に明るく前向きに生きるつかさ。

そんな彼女と恋に落ち、一生の愛を誓ったタクシードライバーの雅己。

思うように動かないつかさの身体。恋人のことさえ忘れてしまうという恐怖。

交際に反対する周囲の声…。

多くの障壁を力を合わせて乗り越え、結ばれたふたり。

そんなふたりは、小さな命を授かった。

ようやく訪れた、穏やかで満たされた日々。

しかし、運命は幸せの絶頂のふたりに、非情過ぎる試練を用意していた……。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして交通事故で意識不明の重体となった

山本つかささんはその後奇跡的に意識を取り戻すも足の後遺症、

そして頭を強く打った事による記憶障害という本来なら

植物状態と告げられた中では奇跡の生還だった。

その後大学を卒業しカウンセラーとして施設で働く事になる事が

奇跡と言われるのはつかささんが入院していた

網走脳神経外科の橋本理事長が

「1週間の命、もし長らえても一生植物状態と診断されたつかささんが、

大学を卒業して、愛する男性に巡り合い、子どもを産んだ…。

笑われるかもしれないが、それは医学などではとても説明することはできない。

つかささんは“奇跡のかたまり”のようなものなのです」


というほどなので医学的にその後出産する事は考えられない事だった。

そんなつかささんは故郷網走でタクシー運転手で後に夫となる小柳雅己と出会う。

小柳さんは当初は交際相手がいたようだけれど、

その後すぐにつかささんと交際し距離を縮めていく。

まずここでつかささんが障害者という事で普通の人以上に色々と大変な事だ。

この映画でリハビリシーンが出てくるけれど、

リハビリだけでも多くの人は涙してしまうほど過酷なものだ。

怪我で数か月間のリハビリ経験がある方ならそのリハビリの何十倍の苦痛の痛み、

そして苦しみと絶望の中につかささんがいたと思う。

このリハビリを経てその後高校、大学卒業しているのだから記憶障害という

後遺症を考慮しても並大抵な事ではない。

さらに施設では色々な子供や障害者がおり、

今明日ママでも取り上げられている子供たちの存在も登場する。

施設で務める事で生計を成り立たせるにもそこにいなければ

助けてくれる人がいないという過酷な現実も描かれている。

そういう状況なら相当な覚悟をもってつかささんと交際しなければならないだけに

それを考えただけでも劇中でも逃げるなら今だよ!というセリフも頷ける。

こればかりはつかささんの事故後からの全てを知って

それを受け入れた上でなければならないし、

そしてその後のつかささんのケアも忘れてはならない。

そうなれば当然家族が反対するのは当然だし、

両親も簡単には承諾できないのは多くの人が理解できる。

それでも結婚を決意させたのは新しい命の誕生だった。

今の時代結婚より先に子供ができる事は珍しい事ではないし、それを否定する事もない。

もちろんこの状況で出産する事は危険だという人もいるだろう。

でも今現実につかささんの息子和実くんは生きている。

人は必ず誰かから生まれてくる以上その経緯がどんなであれ

産んだ人が産む決意をした。

その決意に対して否定する事はできない。

それは今明日ママでも母親になり切れない女も取り上げられていますが、

それでも産むと決意した産みの母である。

それを十分に理解した上で本当は産む女性にどんな形でも

私は産む決意をしたという事に変わりはない。

その後母親になれるか?

というのはまた違った話で、本来なら産む前に生まれる子供に対する

愛情を持つような気持ちになってほしいのだ。

つかささんは和実くんを出産10日後に急性妊娠脂肪肝により亡くなられた。

この病気は障害とは全く関係ない病気で

急性妊娠脂肪肝とは

急性妊娠脂肪肝(acute fatty liver of pregnancy:AFLP)は妊娠後期(平均37週ころ)に発生し、

妊娠が終結しないと肝不全となる怖い病態です。

肝臓はとても重要な臓器であり、ダメージが大きいと母児ともに予後不良となります。

肥満成人でも脂肪肝という用語があります。

これは余分な脂肪が時間をかけて肝臓に蓄積してゆくものですが、

AFLPは急激に脂肪の沈着が発生します。

一般的な脂肪肝と蓄積する脂肪も種類も違うようです。

ヘルプ症候群と似たような症状がありますが、

頻度はこちらの方が圧倒的に少ない珍しい疾患です。

妊娠高血圧症候群とヘルプ症候群とAFLPは血管の攣縮などに何らかの原因があり、

お互いに関連性があると推測されています。

AFLPの症状と診断

妊娠後半期に、嘔気、嘔吐、頭痛、心窩部痛、全身倦怠感、黄疸、

上腹部痛などの症状が出現します。

悪化すると低血糖や播種性血管内凝固症候群、消化管出血なども出現し、

肝不全へ移行します。

肝不全がひどくなると、多臓器に障害が発生し死亡に至ります。

肝機能の指標となる検査値の異常やビリルビンの上昇をはじめとして、

採血による検査でいろいろな異常値が出現します。

ヘルプ症候群とは血小板の低下の程度など若干違いますが

重症化するとどちらも同じような検査結果になるようです。

脂肪肝は一般的には超音波検査やCT検査で描出することができますが、

AFLPの場合の脂肪肝の描出率はあまり高くありません。

そのため画像的に問題がなくてもAFLPを完全に否定することができないのです。

肝臓の生検を行い、脂肪沈着の有無を確認できれば診断は確定されますが、

全例で肝生検が行われるわけではありません。

臨床の現場ではこのような症状が出現し検査値も異常値を来してきた場合は、

すぐに治療を開始することが多いです。

AFLPの治療

治療の基本は妊娠の終結になります。

この辺はヘルプ症候群と同じですね。

突然発症し、急速に進行しますので迅速な対応は必須です。

肝不全に陥ると死亡率も高くなるため、

重症化する前に発見し、妊娠を終わらせることが大切です。

重症化した際は妊娠の終結とともに、症状に応じた内科的な治療も同時に行われます。

いずれにせよ高次医療機関での治療が必要となります。


という症状と治療を経ないと命を落とす病気という事です。

ここまで来て息子の和実くんを抱けただけでも奇跡なのですが、

こういう亡くなり方をされた事そのものが本当に遺族の皆様にとって辛い現実だったと思います。

でも3年の月日を経てつかささんが生きた記憶が

映画として描かれた事は何よりどんな絶望でも生き続ければ

必ず幸せがあるという事、そして生きた証を残せることを身を持って証明したと思います。

総評として本当に辛い事ですが、これも現実に起きた事と受け止めて

それがどれだけ辛い事なのかを私たちは理解し知らなければならないと思います。

そして何時の日か和実くんがこの事を理解できるようになった時に

和実くんは母親のつかささんに愛されて生まれてきた事を理解すると思います。

謹んで亡くなられた小柳つかささんのご冥福をお祈りしたいと思います。

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