11月1日公開の映画「スティーブ・ジョブズ」を鑑賞した。

この映画はアメリカAppleの創業者であるスティーブ・ジョブズの創業から挫折を経て

再び成功するまでの軌跡を描いたストーリーである。

亡くなってから2年の月日が経つけれどスティーブ・ジョブズがもたらした革命は

今では世界に大きな影響を与えており、

改めて彼の歩んだ道を振り返るとそれは必ずしも平たんな道ではなかった。
私自身はパソコンを使い始めたのは言うまでもなくマイクロソフトのWindowsな訳で、

マイクロソフト関連資格も保有している。

今ではパソコンシェアの多くがWindowsになっているけれど

AppleのMac OSは小規模だがグラフィック編集性能に優れるという事で

グラフィックデザイナーにはMac OSを利用している。

この10年でiPodからAppleの成長が急速に伸びたのは

本当の意味で得意分野に集約したからに他ならない。

音楽、そしてiPhoneのスマートフォンとそれまでコアな人しか使わなかった

Apple製品が身近になったのはこの5年ほどだ。

私自身はこれまでAppleはiPod touchを買うまで使った事が無いほどだったけれど、

身近にiPhoneを使っている人が増えた事もあり

iOSを覚える必要性が生じた故に今では使っている。

私は窓屋さんなのでリンゴ屋さんではない分どうしてもMac OSは殆ど扱わないんですけれどね。

そんなスティーブ・ジョブズの人生は必ずしも平たんな人生ではなかった。

スティーブ・ジョブズは未来に何を見たのだろうか?

ストーリー

変わり者と呼ばれるスティーブ・ジョブズは、

友人のスティーブ・ウォズニアックと共に実家のガレージに仲間たちを集め、

個人用コンピュータの開発を始める。

それを販売するため、1976年、「アップルコンピュータ」を立ち上げた。

アップルは瞬く間に巨大化し、1980年には株式も公開された。

しかし独裁的に開発を進めるジョブズの手法は周囲から大きな反発を受ける。

1985年、ジョブズは取締役会と対立しアップルを退社することになる…。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとしてスティーブ・ジョブズは1976年にApple社を設立し

Apple I、Apple IIを開発しこれまでの常識を変えていくところから始まる。

当初はApple IIの成功により大規模な会社になっていったAppleだったが

次第にIBMら大手半導体メーカーの攻勢を受ける事になる。

スティーブ・ジョブズは一言で言えばより良いものに妥協しないという人だったと思う。

これは開発者なら誰もがそうだと思うけれど、

自分の興味あるものを作ろうとする時に1番最高なものを作りたい。

その為には必要なものは何なのか?という追及は欠かせないものだ。

ジョブズもまたそのために予算に見合わない部品を構築してまでより良いものを作ろうとした。

これについては色々あるとは思うんだけれど、

パソコンを構成する時には必ず各部品の能力が見合わないと動かせるものすら動かせない。

例えばパソコンの場合基盤のマザーボード、CPU、メインメモリ、ハードディスク、

グラフィックボードらこれらの性能が1つでも劣ると機能に支障が生じるものだ。

マザーボードについてはその規格の範囲があるので

その規格の範囲に合わせる必要性がある。

しかしCPU、メインメモリ、ハードディスクは予算に合わせる必要性があるため、

現在市販のパソコンでも価格が違うのはこの能力の差によるものだ。

当然性能の良いものほど機能する訳だけれど、OSというのは最低動作環境があり、

その環境でも最高動作環境過ぎても実は機能するものではない。

何事も最新であるとこれまで使用していたソフトが使えなかったり、

ハード面で対応しなかったりするものだからOS=ハードとはそれだけ難しいものでもある。

もちろんOSとハードの成功を最大に発揮できるために

日々進化し続ける必要はあるんですけれどね。

しかしジョブズはあまりにも先を行き過ぎようとした。

いくら良いものといってもその時代に適したスペックがある訳であり、

それを超えてしまうとそのスペックに私たち一般人がついていけないというのは珍しくない事だ。

今ではスマートフォンが5割近く占めるようになったけれど、

やはり年配の人には使いにくいという意見は少なくないように

必ずしもその時代に最高の性能あるパソコンやデバイスを出したからと言って

受け入れられる訳ではないが、先が見える人ほどその先を見据えた事をやろうとするものだ。

ただそれで出る杭は打たれるという事も少なくなく、

ジョブズもまた一度Appleを追われている。

しかしそんなAppleも創業者の先見性を失っては成長に行き詰り

再びジョブズはAppleに復帰する。

そこからAppleの再建が始まりiMac iPodと次々と創造的な商品を世に送り出した。

iMacはデザインに優れていたけれどまだ当時のOSの完成度では一般向けでなかった。

しかしiPodの登場からAppleの流れが変わりiPhoneの登場で

Appleは更なる成長を続けているのだった。

とにかくジョブズがもたらした創造は実に時代の先端を見ていた事は間違いない。

しかしその先端を見ていたからこそ周りがなかなかジョブズを理解する事が

難しかったのも否定できないし、否定しない。

先見性があるという事はそれだけ周りから理解されるのが

より難しいという事だとジョブズの軌跡を辿って感じるのだった。

総評としてジョブズが世界にもたらした創造は私たちの生活を変えた。

特にiMac iPod iPhoneの登場は私たちの生活に大きく直結するものだった。

しかしそこまで辿り着くまでは平たんな道ではなかったし、

彼を理解できる人も多くなかった。

その中で成し遂げられたのは自分の考えを信じ、

それが実現可能だという信念があったからこそだ。

時代の先を見るという事はそれだけ数多くの困難が待っている事を

ジョブズは生涯を通じて真実として語っているのだと感じます。

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スティーブ・ジョブズ I
ウォルター・アイザックソン
講談社
2011-10-25