27日Jリーグ13第30節最終日が行われ、

アルビレックス新潟はホーム東北電力ビックスワンで16位湘南ベルマーレと対戦し

3対2でアルビレックス新潟がFW堅碁のPK2本とゴールでリードしたものの

湘南の驚異的な追い上げに最後の15分は防戦一方になるも

最後までリードを守り切り4試合残して今季の残留を確定させ、

13勝4分13敗勝ち点43得失点差−1で10位に浮上した。

ザックが堅碁の視察に来た中で堅碁がハットトリックという最高の結果を出したものの、

選手起用の意図については冷静に考えた上で述べないといけない。
引き分け以上で自力残留が決まる試合でも今季は残留は当然の戦いだっただけに

残るはどれだけ上へ行けるかという目標でもあり、

そして来季へ繋げる残り試合となっている。

状況としてACLへ行くための最低補欠4位という順位も

正直厳しく全て勝っても勝ち点55の中で

どこまでその勝ち点に近づけるかが今の新潟の目標であり、

さらに来季への戦力の底上げもしなければならない。

その点を踏まえてもこの試合は実験的な試合だったというべきだろう。

確かに相手が3−4−3というこのシステムで戦うチームが少ないという事もあるけれど、

意図はわからないではなかったけれど、

適性という点では少し問題点があった。

そんな堅碁のハットと残留を決めた試合を振り返りたい。

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アルビレックス新潟のフォーメーションは4−2−2−2

GK東口

DF

右SB尚紀 CB大井 CB舞行龍 左SBジンス

MF

ボランチ 成岡 レオ

右SH亜土夢 左SH岡本

FW 達也 堅碁

累積警告を睨みながらの選手起用で試合はスタートした。

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まず驚いたのはFWの岡本を左SHで起用した事だ。

これについては正直ここに起用する意図は何だったのか?

という所だけれど、現実問題として現在亜土夢、成岡、三門の3人が3枚の累積警告を抱え、

さらに亜土夢は次警告だと2試合出場できない。

そうなった時に亜土夢に代わるMFが急務になる訳だけれど、

現実的に成岡が同時に出場停止となるともう1人起用する選手が現状いない。

残る選手ではホージェル、宣福、、征也、小谷野ぐらいで、

小塚を使うにはリスクが大き過ぎるという判断なのだろう。

その中でFWの適性という意味で岡本を起用したと思うけれど、

岡本は元々運動量の多い選手ではないし、動きも素早い選手でもない。

ただFWに欠かせない決定力を持っているのでゴールシーンでは顔を出すけれど、

事それ以外では劣ってしまう。

もしそれを想定しているなら私なら達也を2列目で起用した方が良いと感じる。

特に左サイドの人材不足は深刻でありここが来季の課題の1つになる。

出場停止を考慮した起用と考えれば解らないではないし、

来季の戦い方を考えるとこういう戦いに慣れる必要性もある。

その中で攻撃的なメンバーを組んだ訳だけれど、

ボランチにレオと成岡を起用したのはボールをボランチから供給するためであり、

その点では機能したと思う。

ただどうしても守備面では不安を拭えないメンバー構成だった訳で

何度も左サイドを突かれたし、突破を許す場面もあった。

しかし攻撃面で上回る新潟が前半12分にPKを獲得し、

これをFW堅碁がやり直しを受けながらも再度決めて新潟が先制した。

これで優位に試合を展開する事ができるようになった新潟だったが

湘南の残留に掛ける気持ちは凄まじくその後前半はシュートすら打てずに折り返した。

後半新潟は湘南の負けられない状況で攻撃的選手を投入して

システムを4バックに変更してきた。

しかし新潟は後半18分にまたもPKを獲得し

これをFW堅碁が落ち着いて決めて追加点を上げた。

今季新潟はPKが少なくこれが3つ目のPKだった。

さらに攻撃的選手を投入する湘南に対して新潟はカウンターから

後半27分MF亜土夢のクロスにFW堅碁が押し込んで

今季2度目のハットトリックを達成した。

新潟でシーズン2度ハットトリックを達成した選手は堅碁が初であり、

新潟のJ1でのシーズン最多ゴールを更新する20ゴールを達成した。

しかしここから湘南の残留に掛ける猛攻撃に晒される。

最も新潟はこの試合守備的な選手をあまり登録しておらず

この試合の交代枠は累積警告3枚2度目の亜土夢とジンスの警告を受けない為の交代だった。

でもそれならサイドバックができる選手をリザーブに入れなければならないが

右SHには宣福、左SBには三門と公式戦では初となるポジションでの出場に

守備の機能は殆ど機能しない。

練習からやっているならともかく、

これを公式戦でぶっつけ本番でやるのはある意味大胆だが

実戦に勝る勉強なしという事を踏まえればほぼ残留を決めているからこそ

できる布陣ではある。

しかし後半31分に1点を返され、

後半36分にはDF尚紀のオウンゴールで1点差になると

ほぼ防戦一方となりあわや同点ゴールというシーンもあったけれど

最後まで同点ゴールを割らせず新潟が

今季の残留を決める勝利で残り4試合を戦っていく。

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最後は昨年残留争いをした新潟にとっても湘南の諦めない姿勢の前に苦しんだ。

しかし最後まで粘った新潟の選手達の成長を感じさせたし、

これが昨年の経験があるからこそでもある。

ただ選手層という点では上位との差がまだまだあり

実戦経験を積んで行かなければ解らない部分もあるので

宣福や武蔵らこれまで出場経験のない選手の起用も目立つ。

個人的にはこの選手起用には賛成だ。

どんな選手でも起用しなければ成長は無い。

今季途中で戻ってきた舞行龍の台頭など

今季の新潟は若手選手の台頭が非常に大きいし、

そういう選手を起用する事で選手層を厚くしていく事に繋がる。

もちろんその中には経験あるベテランの起用も不可欠な訳で

その若手に対して達也、成岡、大井らベテランの域にある選手が

フォローして行く事で新潟に足りない部分を補ってくれている。

堅碁も身近に達也という存在があるからこそ今季の大ブレークに繋がっているし、

宣福も成岡が、大井は尚紀、ジンスら若手を引っ張る存在になっている。

この試合の起用に一部で不満を抱いた人もいるかもしれないが

既に柳下監督は来季以降と今季残りの試合を見据えた起用である事を理解してほしい。

もちろんオフには課題である攻撃的選手の補強、

2列目の充実、左サイドのできる選手の補強は欠かせない。

その上で残ってほしい選手には残って来季共に上を目指していく事になる。

次節はアウエーで今季J1で2勝も献上している大分と対戦する。

ここで勝利できないと向こう何年も対戦できず10年ぶりに

大分戦勝利何て言われないように4度目の正直として3度の屈辱を晴らしてほしい。

残り4試合すべて勝利して自己最高を更新して優勝争いを面白くしよう!

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