23日ドラマ「ダンダリン 労働基準監督官」第4話を視聴した。

今回はスポーツ用品メーカーが業績不振のために内定切りまで追い込まれていた。

人事部は内定取り消しを通告しようとしたが、

社会保険労務士の胡桃沢の知恵でこのままでは

法律違反になるので学生たちに理不尽な内定者研修を行って

辞退させれば良いというアドバイスを受けて会社は

通常では考えられない内定者研修を行う。

それを目撃したダンダリンはお店の前で大声で歌う研修に

異常さを覚えその会社を調査し始める。

しかし課長の土手山はダンダリンの行動に対して許可を出さない。

そんな中で土手山が家庭問題で部署内で弱みを握った

ダンダリンは課長の弱みに乗じてその会社に向かうも

既に胡桃沢が先回りしており、しっぽを出さない。

それでも諦め切れないダンダリンは内定者に直接会うも、

内定者の切実な現実にさらにこの会社の労働基準法違反での取り締まりを目指す。

そしてダンダリンの熱意に田中ら部署の面々が協力し、

過去の内定者の研修内容を調査する。

それを知った胡桃沢は会社を守るためには全ては人事部長の独断で行ったとして

内定者を全員採用するように仕向けるが、

その事実を知ったダンダリンは内定者だけでなく、

人事部長を守れなかった現実に悔し涙を流したシーンがメインだった。
ストーリー

スポーツ用品メーカーの「大鷹スポーツ」は、

業績不振のために「内定切り」が避けられないほどに追い込まれていた。

人事部がやむにやまれず数名の学生に内定取り消しを通知したと知った

社会保険労務士の胡桃沢は、このままでは法律違反になってしまうと指摘。

学生たちに理不尽な内定者研修を課して、

自主的な内定辞退を促すという手段に出ることに。

数日後、凛と南三条は、内定者研修中の佑美たちを偶然目撃。

彼女たちが重いノルマを課せられ、研修の内容について会社に抗議した途端、

内定を取り消されている学生がいると知り、

凛は「内定切り」の疑いがあると課長の土手山に報告する。

息子の運動会の日程を元妻のみどりが教えてくれないことにイライラし通しの土手山は、

当然のように凛の報告をなかったものにするが、

「ブラック企業を摘発すればスッキリする」という瑠璃子のひと言で、気持ちが一転。

自ら、「大鷹スポーツ」に乗り込むことになった。

しかし、胡桃沢から事前に指導を受けていた「大鷹スポーツ」での調査は空振り、

法違反は見当たらない。

一方、佑美から詳しい話を聞いた凛は違法な「内定切り」を確信するが、

情報漏えいを疑われた佑美は人事部から

希望の部署に配属できないと圧力をかけられてしまった。

確かに会社が潰れては元も子もないが、

このままでは企業のために1人の学生の夢が犠牲になってしまう。

思い悩む凛だったが、内定者も労働者、

労働者を守るためさらなる調査を土手山と真鍋に申し入れることに。

以上日テレHPダンダリン 労働基準監督官より


今回は経営危機に陥ったスポーツメーカーの内定切りが舞台だったけれど、

まず経営者にとっては経営危機に陥った時どう乗り切るかが1番の問題でもある。

内部資金が豊富なら問題ないが、

そうでないならそれは会社存続の危機を意味する。

何年か赤字の会社がどうして潰れないのか?

という疑問に思う人もいるかもしれないが、

大きな会社になればなるほど黒字時代の内部資金(キャッシュ)を持っているもので、

かつてlivedoorが事件に直面した時もそれまでの無借金経営で

多額の内部資金(キャッシュ)があった事で賠償金の支払いで乗り切れたというケースもある。

しかしそういう会社は一握りであり、

実際はギリギリのところで会社が少なくない。

この会社も直ちに倒産という事は無いにしても数年後に倒産する

可能性が高まるという事だと思う。

それを避けるためには当然固定費を減らす必要性がある訳で、

流動費については様々な対策で抑える事が可能だが、固定費はそうはいかない。

そこで真っ先に手を付けるのが人件費という訳だ。

ただこの20年で多くの企業が新卒の採用を控えた事で

多くの人は正社員になれずに非正規で働いている人が多くなった。

正社員と非正規の差は何と言っても社会保障の部分だ。

非正規の場合はこの点での保障が弱く、

場合によっては国民年金の支払いで年金が減る事にも繋がる。

厚生年金と国民年金ではどうしても老後の支給額が違ってきますからね。

そして何より保険費です。

正社員だと健康保険に加入できますが、

非正規だと自ら支払って国民健康保険に入らなければなりません。

これだけで非常に大きな差となります。

正社員でも給料が20年前の基準より減らされていますが、

非正規はそれ以上減らされています。

そんな現実を知る学生にとって正社員で入社できる事は何より重要な訳です。

その立場の弱さを利用して経営者が自らの会社を守るためとはいえ

内定者を理不尽な内定者研修で内定辞退を引き出そうとする現実には

やはり違和感を覚えますね。

確かに採用する時点では経営危機になっていなかったとはいえ

その場合は定年退職者や社内全体の給料を1割削減などで乗り切る手段はあるはずです。

その上で翌年採用を行わないようにすれば会社としては

社外から見たとしてもイメージダウンにはならないものです。

私から観たらあの内定者研修に対して

この研修が就職する会社に何の意味があるのか?という点です。

これが点灯の客商売で大きな声でお客さんを迎えるという事ならわかります。

しかしこの会社はスポーツメーカーで営業以外は表に出て対応する事は少ないと思います。

挨拶の仕方なら別に外で声を出して歌うような真似は必要ありません。

確か餃子の王将でも社内で大声研修をやっているようですが

客商売では効果があるという事です。

社長が会社を守りたいという気持ちは私も良く解ります。

ならどうすべきだったのか?

答えは社員を解雇せずに全体の給料を削減し、

場合によっては賞与見送りにすればそれだけでも違うと思います。

社員にとっては確かに給料が削減される事は家計にとって厳しいのは私も理解します。

しかしそれ以上に失業したらもっと大変です。

今の時代会社を退職して簡単に転職できるほど甘くありません。

転職できるのは実力がある一部の人だけです。

そこを労働者も理解している訳で給料が減っても

正社員として勤められる方が労働者にとっても失業するより100倍もマシです。

今回の社長さんはこの失態を最終的には全て人事部長に押し付けて

内定者は予定通り入社させ自分は悪くないとしましたが、

内定者にとってはダンダリンの行動で救われましたが、

ダンダリンは本来責任を追わなければならない社長が負わず、

その責任を押し付けられた人事部長を守れなかった事が1番悔しかった。

1番守るべきは誰だったのか?

この一件は社長の経営判断の誤りに尽きると思います。

会社存続を前提にするなら未来ある若者を切るような事をせず、

給料の高い者から順に削減し、それでもダメなら全体で削減すべきでした。

それが本来経営者があるべき姿です。

間違っても社長だけ多額の報酬を維持し、

社員の給料だけ下げるというのは間違ってもしてはいけないという事ですし、

それをやっている会社はブラックになるでしょうね。

次回は退職したくても退職させてくれない案件にダンダリンが立ち向かう。

今度は退職したい人の話だが、

労働者にとって会社の退職する権利とはどう考えるべきなのか?

そして経営者にとって労働者をどう考えているのか?

その2つの視点に注目だ。

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