9月28日公開の映画「地獄でなぜ悪い」を鑑賞した。

この映画は園子温監督最新作品でやくざの組長が

妻の出所するまでに妻の夢であった娘の主演映画を撮るために奔走し

抗争をそのまま映画撮影してしまうストーリーである。

ここ最近数多くの凶悪事件や社会的な作品を描いてきた園子温監督が

これまでとは違ったテイストで描いた作品はラストでは

その描き方の凄さに圧倒される事だろう。
どうも園子温監督作品を書こうとすると時間が必要だったりするんだけれど

ある程度最初から作品の詳細を聞いていたので割り切って観る事ができた。

私自身が園子温監督作品を映画で最初に見たのが

3年前なのでそれ以前の作品はこれまで劇場の関係もあり縁が少なかった。

でも最近は国際映画賞の評価のおかげで公開日から観る事ができるようになってきたので

その点ではこれまで以上に観る機会が得られる事は

より凄い作品を観れる機会があるという事になる。

最近はお笑いデビューしたという事で話ではお笑いから

映画監督になった人は北野武監督がいるけれど、

その逆はこれまでいないらしい。

確かに映画監督がお笑いをやるというのは発想できない部分もあるけれど、

でもあれだけの作品を撮れるからこそできるのかもしれないと

思えば今後お笑いの映画を撮る時に活かされると思います。

さてそんな最新作はやくざの娘を主演映画として撮影して

その舞台がやくざの抗争というのだからやる事が実に大胆なストーリーだ。

果たしてこの作品が完成した時どんな地獄絵巻となっているのか?

キャスト

武藤大三演じる國村隼

池上純演じる堤真一

武藤ミツコ演じる二階堂ふみ

武藤しずえ演じる友近

平田純演じる長谷川博己

橋本公次演じる星野源

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

ヤクザの組長・武藤は娘・ミツコを主演に映画製作を決意する。

映画の神様を信じるうだつのあがらない映画 青年と、

通りすがりのフツーの青年を監督に迎え、

スタッフ&キャストは、オールヤクザ!娘を映画スターに!

それは武藤を守るため獄中にはいった武藤の妻しずえの生涯の夢でもあった。

対立する池上組とその組長で、

過去の出会いからミツコに恋心を抱く池上までをも巻き込んで、

事態はとんでもない方向に展開していく・・・。

かくして、ホンモノのヤクザ抗争を舞台に、

史上最も命がけな映画が電光石火のごとくクランクイン!!

狂おしいほどまっすぐな想いが叶うなら、そこが地獄でもかまわないー

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとしてCMで人気子役だったミツコは

ある事件によってCMを降板させられる事になった。

その理由は両親がやくざだからであり、その母親が殺人を犯したからでもある。

事の発端は武藤組と池上組の抗争で組長武藤が狙われた。

しかしそこに武藤はおらず妻のしずえが

襲ってきたやくざたちを滅多殺しにして返り討ちにしたのだった。

まあここまでやってしまったらさすがに正当防衛とは言えないものの

襲って行かなければ殺されたヤクザたちは命を落とさなかった訳で

懲役10年の実刑判決を受けるのだった。

これにより人気子役だったミツコは表舞台から姿を消す。

両親がやくざという人は現実にいるけれど、

これは個人的な意見だが、

やくざでも人殺しや人に迷惑を掛けていないのであれば

両親がヤクザだったとしても問題視しないが、

ある程度年齢になれば両親がヤクザというのは別に言わなくても

当人が真っ当であれば問題視する必要性はないと考えている。

現実親が警察のお世話になった人でも一線で活躍している人が

いる訳でそれは誰とは言いませんけれど

本人が悪い事をしていなければ問題視する必要性はないのではないかと思います。

とはいえこれが未成年の子供となれば全く話が変わる訳であり

ミツコがCMを降ろされるのはある意味仕方ない事ではある。

スポンサーはこういう手の事には煩いですからね。

その頃ある高校の映画部の青年たちが将来最高の1本を撮ろうと誓い合う姿があった。

これが10年後どう繋がって行くのかはこの後書くけれど、

なかなか映画を撮るにもそれなりの予算が必要な訳ですし、

予算が限られている中で少ない時間で撮るのは実に容易な事ではありませんからね。

実はこの予算の話というのはある人から実際に聞いたのですが

予算があればそれなりの作品は撮れるそうなんですけれど、

予算がなければないなりに撮るという事です。

そうなると出演料(ギャラ)もありますが、

監督との関係が強ければそのギャラはあまり関係ないという事でもあるようです。

よく友情出演とか特別出演というのはそういう関係があるからこそできるいう事です。

つまりはノーギャラです。そう考えると撮ろうと思えば

撮れてしまう作品があるという事なんですよね。

10年後これまで休戦状態だった武藤組と池上組との抗争が再開されたが、

組長の武藤はそれどころではなかった。

出所する妻しずえの為にミツコ主演の映画を撮ろうとしていた。

しかし肝心のミツコが脱走してしまいミツコを探しに奔走する。

逃げ出したミツコだったがその途中で普通の青年橋本公次と出会った

ミツコは公次と共に裏切った男の元へ向かい。

男に痛いキスを見舞う。それを見て動じたものの

公次はかつて憧れたミツコだと知り1日恋人の条件を受け入れるも

あっけなく武藤組に捕まってしまう。

そして武藤組に捕まったミツコと公次は絶体絶命の中でミツコの絶対的な嘘を付く。

ミツコは公次を映画監督と言って公次を映画監督にしてしまう。

しかし映画知識0の公次にはこの役が務まる訳もなく逃げ出すも

そこで公次はある人の映画を撮る募集を発見して

ここで高校時代の映画部だった平田純が登場し一生に1本の映画に出会う事となる。

そして始まろうとしていた撮影だったが

その平田のひらめいた台本はあまりにも無茶苦茶な有り得ないものだった。

それは武藤組と池上組との実際の抗争を取り、

その主役にミツコや平田の主演俳優、

1日恋人公次と入り乱れた滅茶苦茶な中で本番を迎える。

果たしてこの映画撮影の行方は?

結末は劇場で観てほしいけれど、

もう最後は考えてみるよりもその迫力に圧倒されると言った方が解り易いかもしれない。

こういう撮影が実際にできればもう犯罪ですが、

ここまで地獄絵巻を描かれてしまうとある意味スッキリしてしまう。

ヤクザの抗争はこれ位ど派手なものであってほしいと思いますし、

実際に描いてしまうと凄いの一言です。

最終的には誰も生き残らないのですが、

これだけど派手にやってくれる作品を撮れる監督も少ないですからね。

総評としてヤクザの抗争を映画として撮るという作品だった訳だけれど、

この作品ではその撮影フィルムは観る事無く終わるんだけれど、

逆に言えばその撮影した部分を編集して観たいものです。

ただその場合編集する人が誰もいないだけに

編集は監督が命がけでやるのかもしれませんが

この抗争の結末を撮ったフィルムを是非ブルーレイなどの特典に入れてほしいものです。

やはりやくざ映画は殺し合いが似合うという事を再認識させられました。

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