4月27日公開の映画「図書館戦争」を鑑賞した。

この映画は有川浩原作の「図書館戦争」を映画化した作品で

メディア良化法という有害図書を規制され自由の表現ができない世界で

自由の表現を守るべく図書隊が設立され自由を守るために

政府の規制隊との攻防戦を描いたストーリーである。

メディアの表現の自由にも通じるこの規制された

世界で本当に自由な表現は規制すべきなのか?

という問題定義が問われている。
何を持って有害と成すのか?という問いを問われている作品ではある。

これは東京都知事時代の石原慎太郎衆議院議員が

有害図書を規制するというところから始まるんだろうけれど、

最近もロシアでデスノートが有害図書という規制してほしいと

プーチン大統領に投書したというニュースが流れた。

作品の中には確かに表現の過激なものもあるし、

その内容が残酷な内容だったりもする。

しかしそれは表現の世界であり、

それが実際に事件として起きたから有害だというのはいささかどうなのかと思う。

この世に生きている人の殆どは教科書から学んだりしている訳で

それがどの経緯で読まれるのかは人それぞれだ。

でもその中では知っていた方が良いケースもあり全てを有害という理由で排除すべきではない。

規制と自由の間にみる規制という弊害をレビューしていきたい。

キャスト

堂上篤演じる岡田准一

笠原郁演じる榮倉奈々

小牧幹久演じる田中圭

手塚光演じる福士蒼汰

折口マキ演じる西田尚美

玄田竜助演じる橋本じゅん

武山健次演じる鈴木一真

柴崎麻子演じる栗山千明

仁科巌演じる石坂浩二

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

正化(せいか)31年、あらゆるメディアを取り締まる法律

「メディア良化法」が施行され30年が過ぎた日本。

公序良俗を乱す表現を取り締まるために、

武力も厭わぬ検閲が正当化されていた。

そんな時代でも読書の自由を守るため、

その検閲に対抗すべく生まれた図書館の自衛組織「図書隊」に笠原郁が入隊する。

高校時代に読みたい本と自分を助けてくれた図書隊員を“王子様”と憧れての入隊だった。

郁の憧れの王子様図書隊員のことを「あさはかで愚かな隊員だ」

とバッサリと切り捨てる鬼教官、二等図書正・堂上篤によって厳しく指導された郁は、

優しかった王子様とは正反対の堂上のことが段々と気になる存在になっていく…。

実はその裏には堂上には郁には絶対に言えない秘密があったのだった。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとしてメディア良化法が設立された事で本だけでなく

Webも含めた本や記事を自由に表現する事ができなくなった時代に

本による表現の自由を守るために図書隊というものが結成される。

自由な表現ができなくなるという事は時の支配者によって

全てが思いのまま制限できてしまうという事と、

過去を知る事ができないという事になる。

他の国がどうなっているのかはここでは語られていないけれど、

国によっては過去の歴史すら知る事が許されない国もあるだろうし、

書き換えられた過去の歴史だったりするケースもある。

これは教育の思想にも直結する事だけれど、

自由が無いという事はそれだけ知る権利を失われるという事だ。

そんな中で知る権利を守る組織が図書隊として結成された。

元々図書館には

図書館の自由に関する宣言(抄)があり、

図書館の自由に関する宣言(抄)

図書館は、基本的人権のひとつとして知る自由をもつ国民に、

資料と施設を提供することを、もっとも重要な任務とする。

この任務を果たすため、図書館は次のことを確認し実践する。

第1 図書館は資料収集の自由を有する。

第2 図書館は資料提供の自由を有する。

第3 図書館は利用者の秘密を守る。

第4 図書館はすべての検閲に反対する。

図書館の自由が侵されるとき、われわれは団結して、あくまで自由を守る。


この条文が実際に存在し、戦前には図書館は国の思想政策により

政府の意のままにされていた過去があったために

戦後にこのような過去の歴史は書き換えさせる事は一切認めないという事に繋がっている。

これまでの歴史においてその歴史通りなのか否かは定かでない部分も否定できないが、

その中でこれ以上書き換える事は認められないという趣旨と

それぞれが想像力で描いた書籍等についても書き換えは

原作者のみという部分では図書館という組織は歴史を守り、

自由な思考を認める組織である。

日本ほど自由な思想を描ける国もなかなか無いんだけれど、

その自由を守るために図書隊は日本の規制隊との攻防戦が繰り広げられていた。

そこに入隊した笠原郁はかつて自分を救ってくれた人に憧れて入隊するも、

その図書隊の大変さは想像を絶するものだった。

元々体力勝負であるだけに自衛隊に入隊するのと同じですから

周り全て男相手では厳しいですけれどね。

しかし郁は正義感では誰にも負けない強さがあった。

そんな中で図書隊は規制隊との銃撃戦が開始された。

元々銃撃戦が時間を限って許可されるという世界そのものが異常な訳だけれど、

これも自由が無い世界だから有り得る。

その攻防戦で図書隊が置かれている不利を知った郁はその戦いの厳しさを知る。

そしてそんな中で図書館の自由を戦い続けてきた人物が亡くなり、

これまで封印されていた図書を規制隊が処分しようと襲ってきた。

郁に上官堂上篤は郁を護衛に回して自らは図書の輸送の為に防衛の任務に就くが、

もう少しのところで郁たちが拉致されてしまい事態は混迷を極める。

果たして堂上篤は郁を救う事ができるのか?

結末は劇場で観てほしいけれど、

自由が確保されている事がどれだけありがたい事なのかというのを知る作品だと思いますし、

自由があるから書きたい事が掛けるという自由がある事が

普通に私たちにとってはそれがいかに自由が無い世界では苦しく厳しいものなのか?

というのを感じ取れる作品です。

今でも国を2分する電力問題も政府に対する追及ができるのも日本ならではでもありますし、

これが隣国だったらそんな表現すら許されないのだろうと感じます。

総評として自由に表現できるというのがどれだけありがたい事なのかを知り、

そして自由を守るためにはそれだけの戦わなければならない

世界があるのだという事を知った事だと思います。

今色々な事を言える国である日本はいかに

自由度の高い国なのかを知るにはいい作品だと思いました。

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