第3回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)はドミニカ共和国の8戦全勝で幕を閉じた。

これまでアメリカのオープン戦という感覚的だった大会が、

今大会でメジャートップ選手がいるドミニカ共和国が優勝した事で

次回大会では流れが代わってくるという個とも感じた大会だし、

各国が力をつけてきている事を感じた大会だった。大会を振り返りたい。
3回目の開催という事で各国ともこれまでと違ってチームを強化して挑んできた。

2大会連続優勝の日本は出場が期待された

イチロー、ダルビッシュ、黒田、青木らが揃って辞退し、

監督人選も2連覇という重圧で誰もやり手がいないという事態に陥ってしまい

山本監督が決まるまでかなり難航してしまった。

サッカーと違い代表活動をこれまで全く行ってきていない野球にとって

過去2大会もそうだったようにその時活躍する選手を選ぶオールスター的な人選に

終始してきただけにチームの軸を作るのにまず時間が必要だった。

そこにこれまで代表の中心だったイチロー、青木が辞退し、

ダルビッシュ、黒田、岩隈らも辞退した事で投手陣の軸が最後まで固定できなかった。

仮に固定できたとして期待通りのプレーができたかは未知数だが、

過去2大会はレジェンドイチローがチームの象徴として引っ張ったのだけは間違いない。

今大会はイチロー抜きでどれだけ戦えるのか?という部分は大きかったと思う。

ただここで断っておくことはイチローがいたら優勝できたか?

というのは別問題なのでイチローがいたから優勝できたとはもちろん言えない。

ただ今大会で過去2回と違うのは既に日本の投手力は

メジャーリーグで十分通用するという事を証明できている事と、

打者も粘り強い打撃をするという認識が確立されている事だ。

バットコントロールだけならメジャー所属選手とそれほど差はない。

あるとすればパワーぐらいだ。

あとは内野の肩ぐらいだ。

それ以外でメジャー所属選手と差があるとは感じない。

仮に国内リーグだけでもそれなりに戦える力はあると確信していたので

最低でもベスト4までは行けるという確信はあった。

ただそこまでの道のりは韓国が1次ラウンドで敗退した事で

韓国との対戦はなかったものの、

ブラジルも中国も台湾も着実に力をつけてきており

1つ間違えば敗退していてもおかしくなかっただけに

より国際試合の経験が必要だと痛感した戦いでもあった。

幸い代表の常駐化が決まった事で監督も専任監督として選考に選任できる事も大きい。

常に軸ができれば極端なスランプが無い限り代表の軸は決まる訳で

WBCの間にアジア大会を開催し、その中で戦い方を確立して行きたいところだ。

ただメジャー所属選手が出場できるのは11月しかないので

そこで出場の許可を得なければならないのが唯一の難点ではある。

あと1番苦しんだ使用球の問題も解決していく必要がある。

これはメーカーとの問題もあるが統一球が実現できている訳なので

WBC前年には必ずリーグ戦で使用するという準備期間が必要だと思う。

現状WBC球が大幅に変更される事はないだろうから

リーグも国際基準に合わせたものを使用してほしい。

あとは今後議論されるだろうがWBCの開催時期だが

やはり現状の3月は投手の調整が難しく故障しても

リーグ戦開幕が直前なので色々各チーム編成に支障がある。

その意味ではやはり11月開催に変更してほしい。

それなら仮に故障したとしても各チーム編成の変更がし易いし、

次のシーズンまで時間があるのでセーブしてプレーする必要性もない。

かつては11月に日米野球を開催した訳だからこれは十分可能な事だ。

その代わりシーズンの開幕は2週間ほど早めて

代表への準備期間を取ってほしいという配慮も今後必要だ。

そして大会全体を通せばドミニカ共和国が世界一になった事で

今度はカリブ海の国々が世界一になる意味を知った。

これまでチームとしての纏まりに欠いてきたドミニカなどのカリブ海諸国が

この世界一を獲得した事で今後中米出身のメジャーリーガーが

国の威信を掛けて出場するだろう。

そしてオランダのようの欧州も力をつけるキッカケになった事で

今後台頭してくる可能性は十分ある。

サッカーもそうだけれど何回か大会を重ねていかないと大会の重みを増していかない。

その意味で日本以外の国が王者になる事も必要ではあった。

大会を通せば今回の結末は大会を積み重ねる上での必要な事だったと思う。

次回大会ではメジャー所属の選手が出場できる環境と

国内リーグのレベルアップが求められていく。

メジャー所属選手の殆どが出場するようになって

初めてWBCの価値が上がっていくだけに

日本もメジャーと国内リーグのレベルを今以上に

レベルアップして日本の野球の強さを証明して行きたいところだ。

次回の4年後果たしてどんな結末が待っているのか?

4年後の大会を楽しみに待ちたい。

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