1月26日公開の映画「さよならドビュッシー」を鑑賞した。

この映画は第8回「このミステリーがすごい!」の受賞作品を映画化したもので、

幸せに暮らしていた2人の少女がある日の火事で1人だけ

生き残ったものの全身やけどで皮膚の移植手術で

何とか元の体に戻るも苦しいリハビリを経ながらピアニストを再び目指すも、

その途中で不可解な事件に巻き込まれながらコンクール出場を目指すストーリーである。

仲の良かった2人の少女は火事を機に運命が変わってしまい、

多額の財産を背負うとともに同じ夢を目指した中で

約束の曲を伴奏するためにステージに立つ事を目指していく。
小さい時から仲の良かった2人の少女が火事を機に

運命が変わってしまうというストーリーだけれど、

このストーリーは確かにミステリーだが、

ミステリーという枠で捉えるよりもどうしてこうなってしまったのか?

という経緯で見て行った方が良いと思う。

結末まで至る謎は色々あるし、

何より24億という財産の行方がこのストーリーの行先を大きく動かしていくのだが、

小さい時から仲の良い少女は7歳の時に出会い、10年間一緒に暮らしてきた。

そんな2人がそれぞれ違う夢を向かおうとした矢先に起きた悲劇は

1つの間違いから起きた悲劇でもある。

果たしてこの事件の経緯とは?

そしてコンクールで奏でる曲に込められた想いとは?

キャスト

香月遥演じる橋本愛

岬洋介演じる清塚信也

片桐ルシア演じる相楽樹

香月玄太郎演じるミッキー・カーチス

香月徹也演じる柳憂怜

香月悦子演じる相築あきこ

香月研三演じる山本剛史

綴喜みち子演じる熊谷真美

新条先生演じる吉沢悠

桃山校長演じる戸田恵子

ストーリー

ピアニストになることを目標にしている16歳の遥は

両親や祖父、いとこらに囲まれ幸せに暮らしていたが、

ある日火事に巻き込まれ一人だけ生き残る。

全身に大やけどを負い心にも大きな傷を抱えた遥だったが、

ピアニストになることを諦めず、コンクール優勝を目指して猛練習を再開。

しかし、彼女の周囲で不可解な現象が続発し……。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして遥とルシアは7歳の時にルシアの両親が

アフリカへ行く事になって預けられる事となったが、両親は帰らぬ人となってしまった。

ルシアの両親は香月家に預けた訳だが身寄りがない事もあり

ルシアは香月家で育てられる事となった。

そこで出会った遥はルシアと仲が良く双子の姉妹のようだとも言われるほどだった。

それから10年間不自由なくピアノのレッスンをお互いに受けながら成長して行った。

そんなある日遥はルシアから将来看護師になるためにピアノを辞めると切り出される。

驚いた遥だったが、ルシアは私の為にドビュッシーの月の光を奏でてほしいと約束される。

その夜に家が火事に巻き込まれ、遥、ルシア共々火の中で倒れた。

それから3週間目覚める事が無かった中で目覚めたら

全身皮膚移植手術で何とか命を取り留めた遥は本来の声を失い、

皮膚も顔だけは元通りになったが、

全身皮膚は移植の皮膚の拒否症状により皮膚が変色してしまった。

それ以上にこれだけの移植手術をしてしまうと元通りに動けるためには

壮絶なリハビリが必要だった。

命が助かっただけでも凄い事だが、

本当の意味ではここから想像以上の激痛の中でリハビリを行っている。

皮膚を移植してもその皮膚は他人の皮膚であり、

必ずしも皮膚のDNAが一致するものでなく、どうしても拒絶反応がある。

それに皮膚を動かすにもそれなりに柔軟性が必要だ。

そこから1年留年した音楽学校に復帰して再びピアニストを目指していく事になるが、

その前に亡くなった祖父の相続で24億2千万という

相続に遥には2分の1に当たる12億が信託相続される事になった。

その条件がピアニストになるための資金、

並びにピアニストになってからの活動費として認められた場合のみ

相続されるというものだった。

これだけの条件は健全な体なら問題ないが、障害を持った体では厳しいものであるし、

それが相続されない場合会社の運営資金となるという

さすがに考えた相続があるものだと思う。

遥はピアニストを目指すために先生を探すと、

岬洋介という司法試験をトップで通過しながらピアニストになった人と出会う。

遥は岬から指導を受けながらレッスンをしていく。

3か月以上練習から遠ざかっただけでも大変なのに、

これだけの障害を背負って指が動かせるようになるのは相当な練習が必要だ。

ピアノは特に毎日動かさなければならないものだからね。

そんな中で遥に次々と不可解な事が起きる。

まずは階段のスベリ止めが何者かに仕掛けられており、

普通の人じゃなければ大怪我するところだ。

そして補助の松葉づえが何者かに壊されるという事もあった。

この事態を重く受け止め警察が動き出すが犯人がなかなか特定できない。

そんな中で遥はコンサート出場する事になるが、

周りの目、周りの声に見世物になる事を拒絶する。

しかし岬はピアニストを目指すならピアニストは見せ物だと

言われて遥の気持ちは吹っ切れた。

そんな中で遥は岬のレッスンを受け続ける。

そしてコンサートの予選で演奏し、見事予選を突破し決勝へ進むが、

そんな中で遥の母悦子が意識不明の重体となって見つかる。

警察の事情聴取でアリバイは誰にもないという事となるも

その直後遥は指が動かなくなるのだった。

そんな中で再び遥にシャンデリアが落下する事故に巻き込まれる。

そんな中でこの事件の犯人が特定され、

そしてコンサート決勝に挑むが、その直前に遥は岬にある告白をするのだった。

果たして岬は遥からどんな告白をされたのだろうか?

そしてコンサートは無事に弾き切る事ができるのか?

結末は劇場で観てほしいけれど、

これは偶然が偶然に重なった悲劇と言うしかない展開だ。

どうしてこのような事になってしまったのか?

と問われると1つにまず2人が同じ血液型と似たDNAを持っていたのだろう。

あれだけの皮膚移植のスペシャリストだからまさか血液型を間違う訳がないだろうし、

2人の血液型が違えばその時点ですぐにわかる事だ。

そしてさらにDNAの型が2人に近かったのだろう。

状況として考えればその2つやそれ以外の事が一致すれば

どうしてこの悲劇は起きたしまったのかは説明がつく。

まあここから本人にとってどうする事もできない不可抗力が続く訳だけれど、

これは本人が悪いのではなく周りが気が動転していた事が不運だったというしかない。

ここでハッキリするのは本当の娘ほどかわいいものはないという事だ。

もしあの時点で逆だったら間違いなく崩れていただろうし、

また違った行動に出ただろう。

特に多額の財産がある以上そういう壮絶な財産争いが起きていても不思議じゃない。

あとさらに不運だったのは2人とも同じ練習をしていた事だ。

どちらが腕が良いのか?と問われると難しいだろうけれど、

それほど差が無かったのだろう。

さらにお互い同じ体格、体系だった事も悲劇の1つだった。

当然この事に気づく人はいる訳で、

そこから事件の流れとして多額の財産目当ての犯行という事になるし、

ラストになって告白した部分については

私は本人が思うほど深刻な事にはならないだろうと思う。

実際に本人は嘘をついた訳じゃない。

そうされてしまったのだ。

1つの過ちが本人を苦しめ、そしてさらに一族を苦しめる事になった

運命の悪戯に本人に罪を問えるものではないし、問われる事はないだろう。

総評として実に表現力豊かで感情を出せる役を演じた橋本愛さんの演技にも引き込まれたし、

本職のピアニストだからこそ演じられるピアニストの清塚信也の演技も見事だった。

この事件の真相に辿り着くと本人は嘘をつくつもりなんて1つもなかった。

しかしそう生きるしか選択肢がなくなった事でそう生きるしかなかっただけだ。

本当の事を言うべきだというのは誰にもわかる。

しかしそれにはタイミングが必要だ。

そのタイミングを逸してしまうとそのまま続けるか?

自ら苦しんで断ってしまうか?

いずれにしても1番の選択肢は真実を語ってその想いを伝える事だ。

最後の演奏ではその想い必ず届いている事を感じる事ができたと思います。

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