18日Jリーグ12第22節が行われ、

アルビレックス新潟はホーム東北電力ビックスワンで首位サンフレッチェ広島と対戦し、

0対2で広島がFW佐藤寿人、MF石原のゴールで首位の決定力の差を見せつけ、

5勝6分け11敗勝ち点21得失点差-12で17位に後退した。

森保監督との対決第2弾は大輔が戻ってきた守備陣をわずかなチャンスで切り裂き、

新潟は決定力の差を改めて痛感させられる事になった。
後半戦5試合目となる首位広島戦は選手だけ見たらFWに佐藤寿人がいるものの、

トップ下にずば抜けた選手がいる訳じゃなく、

ディフェンスは現代表と代表経験ある3バックとボランチで形成されているだけに

1度リードを許すと非常に苦しい試合展開になるのは最初からわかっていた。

それだけに先取点を取れるか、取れないかで大きな差となってしまう試合展開だった。

選手層は大きく変わるとは感じなかったが、決定的な差は確かに感じた。

その決定的な差とは?そしてこれから残留争いの相手との直接対決に向けて

どう戦っていくべきなのか?試合を振り返りながら触れていく。

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アルビレックス新潟のフォーメーションは4−2−2−2

GK東口

DF

右SB村上 CB大輔 CB石川 左SB坪内

MF

ボランチ 三門 本間

右SH征也 左SH亜土夢

FWミシェウ ロペス

出場停止3人が明けて、大輔が戻り、移籍してきた坪内が左SBに入った。

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試合は前半から積極的にボールを奪いに行くも広島は後方からのパスでかわし、

サイドからFWとトップ下にボールを繋ぐ展開をする。

広島の場合前ペドロビッチ政権時のシステムそのままに

そこに森保監督が守備に決め事をしてさらに進化させたシステムだ。

守備が確りしているだけに特に後方からパスを回して

前線の選手をおびき寄せてからサイドとトップ下の選手の間を広げていく。

これにより時には新潟もボールは拾えるんだけれど、

一度トップ下とサイドに繋がれると尽く数的有利な状況を作り

1トップと2シャドーのトライアングルがセンターラインを切り裂こうとする。

森保監督が新潟の戦術を熟知している事で前線とサイドハーフを前におびき寄せ、

ボランチとサイドハーフの間を間延びさせられてしまっていた。

ここでボランチが拾えばチャンス拡大だが、

繋がれると例えサイドバックが競り勝っても

広島のボランチに尽く拾われて逆サイドと中央に展開されてしまう。

広島のボランチ青山、森崎和幸はそれぞれ展開力に優れている事も

広島の今の強みといえる。

距離感を完全に分断されてしまった新潟はボールを奪っても

最終ラインと最前線の距離があり過ぎてサイドに展開してもボールに追いつけない。

逆にじっくり攻めようとすれば広島守備の5バックスペシャルで固められ、

ただですらゴールを割る事が難しい西川が控えている事を

踏まえるとゴール前でゴールに鍵を掛けられてしまっている状態だ。

そこで前掛かりになれば寿人中心のトライアングルが

カウンターから最終ラインを切り裂かれる。

前半25分の失点もボランチでボールをカットされものの

見事なスルーパスに反応した寿人が落ち着いてゴールを決められた。

攻撃をミシェウが展開しようとしてもゴール前を固められどうしてもサイドしか回せない。

しかもミシェウをFWで使ってしまうと前線にはロペスしか

競り合える選手がいない事も攻撃の手詰まりを招いてしまった。

これは昨年から続くケースだけれど、

昨年はまだヨンチョルのスバ抜けた突破力があったから困ればヨンチョルに回したが、

今年はそういう突破力ある選手がいないだけに

本来なら2トップにして前への選択肢を増やしたい。

ただミシェウの適性はサイドハーフは適さないだけに

結局ミシェウを活かそうとすればサイドにボールキープできる選手が必要になる。

そう考えると今ならアランを先発で使うべきなのだけれど、

やはり守備に不安を抱いている面が柳下監督にあるんだろうね。

ミシェウが止まってボールをキープしている時はおのずとパスの出すところがなくて

考えてしまっているケースだ。

1番良かった時には両サイドという選択肢があった2年前と

今ではこのシステムに一定の限界を感じるところだ。

前半は広島のゴール前を固める5バックスペシャルディフェンスの前に

ゴールが遠くなっていた。

広島との対戦では強いて弱点があるとすれば

攻撃に転じていた時に両SHが上がり過ぎた時の裏がねらい目だったが、

そのチャンスを活かせなかった事、

さらにGKと1対1を作り出しながら決め切れなかった事も響いた。

後半も途中までは悪くなかったし、むしろ攻撃的な展開をできていた。

しかしその隙を突かれて新潟は後半9分にカウンターから

MF石原にゴールを決められ決定的な2点目が入った。

その後も再三カウンターからピンチを招くもGK東口が

これ以上のゴールを許さなかった事がこの点差に収まった。

今の新潟にとってこうなってしまうとゴールをこじ開けるだけの力は正直ない。

形で崩そうとしているが、これだけゴール前を固められた相手に対して

とてもじゃないがゴールを割る事は厳し過ぎた。

結局このまま終了し新潟は首位との差を痛感する敗戦で再び降格圏の17位に転落した。

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まあ首位相手だっただけにこの結果は妥当と言わざる得ないし、

予定より4試合早く降格圏を1度抜け出しているので

それほど大きなショックをする必要性はない。

私の当初の予想は9月に15位との勝ち点が並べるかどうかという感じだったから

その間に4チームの団子になったのは新潟にとっては好都合な展開といえる。

競り合うチームが多いほど他チームとの対戦に左右されるだけに

当面はこの状況が続くだろう。

今この順位に落ちる事は9試合前の状況を思えばかなり改善されていると言える。

とにかく最終節終了時点で15位以上で有れば良いという気持ちで

戦わなければ精神的にも不安定になるだけに

首位に負けた事に対してショックを受けるより

むしろ今これだけ強豪と戦えた事は良かったと思っている。

今の順位表を見ればわかるがもう新潟は上位5チーム中4チームと対戦した。

まだ下位とは1チームとも対戦していない。

逆にガンバ、セレッソ、大宮は既に直接対決を1試合以上しており、

特にガンバは今月札幌と対戦すると新潟以外の下位との直接対戦はなくなる。

勝つ事が容易じゃなくなるという事だ。

その点新潟は4チームとの直接対決を残しているだけに

本当の勝負はこれからの12試合だ。

とにかく勝ち点差2以内なら一喜一憂せずに先を見据えて戦う事だ。

そしてやはり最大の課題は決定力不足だ。

もう今のメンバーで戦うしかないのでどう点を取りに行くべきか?

という部分を考えるべきだ。

今日の試合も形は作ってもシュートを打てなければ何の意味もない。

広島の攻撃を見ればわかるが、

決める所は確り枠を狙ってシュートを打っているし、ゴール前は冷静だ。

しかし新潟はゴール前で慌て、周りが全く見えていない。

さらにキープできる選手が限られているのでゴール前でボールを失い易い。

そこの改善を考えるとやはりキープ力ある選手は誰だ?という事だ。

まず真っ先に上がるのはMFアラン、

アランはボールキープ力があるので簡単には失わないし、

シュートの意識も強い。

次にロペスとミシェウ、この2人はそれなりにボールを持てるのでできれば

ブラジルトリオ3人同時起用が望ましい。

そしてベンチ外だったが平井もなかなかのキープ力がある。

亜土夢と征也もそれなりにあるが、

2人はどちらかというと飛び出しの選手なのでキープさせる選手と

ボールを配球する選手を確り枠組みを3対3で作る必要性がある。

そう考えると両サイドハーフはキープ力ある選手を起用して行きたいところだ。

次の試合ではブラジルトリオの先発起用、

さらにキープ力の平井、高さの矢野を展開に応じて起用して行きたいところだ。

次節はアウエーで鹿島との対戦になる。

鹿島は累積警告でFW大迫、MFドゥトラ、DF西が出場停止で

攻撃陣と右SBは大幅に変わる。

前回はこの3人にやられたのでその点では新潟にとって十分チャンスがあるといえる。

ここから本当の勝負の戦いが続くだけに

死にもの狂いで泥臭くゴールを奪って勝ち点を持ち帰ってきてほしい。

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