3月24日公開の映画「僕達急行-A列車で行こう-」を鑑賞した。

この映画は鉄道好きの青年が鉄道を通じて知り合い、

趣味の鉄道を通じて仕事や恋愛模様が描かれた鉄道マニアストーリーである。

昨年12月に亡くなった森田芳光監督最後の作品は

森田監督の集大成となる作品で森田監督の最高傑作と言える作品となる事だろう。

森田監督の遺作となった作品は森田監督が1番描きたかった鉄道をテーマにした作品で

鉄道の趣味を通じて知り合った青年が鉄道の趣味が仕事や恋愛模様が描かれていくんだけれど、

鉄道マニアと言っても色々なマニアがある訳で、

ここで登場する青年2人は風景と音楽を聴きながら旅するのが好きな青年と

とにかく電車の構造に興味があり、電車の事を話すのが好きな機械好きな青年が

出会った事で繰り広げられていくんだけれど、

本当に好きな事にとことん追求するのは何かのオタクなら絶対理解できるはずだし、

趣味を理解すればこれほどハッピーな出会いやライフもないだろうと思う。

そんなオタクだからこその視点をレビューしたい。

キャスト

小町圭演じる松山ケンイチ

小玉健太演じる瑛太

相馬あずさ演じる貫地谷しほり

日向みどり演じる村川絵梨

筑後雅也演じるピエール瀧

早登野庄一演じる伊武雅刀

大空ふらの演じる伊東ゆかり

大空あやめ演じる松平千里

日向いなほ演じる星野知子

小玉哲夫演じる笹野高史

天城勇智演じる西岡徳馬

北斗みのり演じる松坂慶子

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

のぞみ地所の社員、小町圭とコダマ鉄工所の二代目、

小玉健太はともに鉄道を愛する者同士。ふとしたきっかけで出会ったふたりは、すぐに仲良くなる。

住まいにもトレインビュー(鉄道が見える景色)を追求する小町は、

コダマ鉄工所の寮に入るが、やがて転勤で九州支社に行くことになった。

九州には、のぞみ地所がなかなか口説けないソニックフーズの筑後雅也社長がいたが、

鉄道ファンだったことから小町や小玉と意気投合、事態は好転。

ところが、小町も小玉も、恋は趣味や仕事のようにはうまくいかない。

小玉は、見合い相手の大空あやめにぞっこんだが、

あやめにはどうやら思うところがありそう。

小町は眼鏡店勤務のOL、あずさや社長秘書みどりからの好意を感じつつも、

その先の一歩が踏み込めない。

しかし、縁は異なもの味なもの。

小町が交渉に苦戦していた九州の地主、早登野庄一は、

意外なところでつながっていた。そして小玉は一計を案じ、

小町とあずさに、無人駅のホームでふたりきりという絶好のシチュエーションを用意するのだが……。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして鉄道マニアの小町と小玉が電車の旅先で知り合った事で意気投合し、

それぞれ鉄道の事を熱く話し合うのだが、鉄道に夢中なだけにどうしても恋愛は上手くいかない。

最も小町も小玉は実に純粋な青年で、

それぞれ仕事も確りこなしており必ずしも鉄道だけの生活をしている訳じゃないく、

無理のない中で鉄道を楽しんでいる。

私も仕事を疎かにしてまで趣味に興じるつもりはないし、

許された時間の中でいかに趣味を楽しむかがやはりマニアと言えるだろう。

私も野球やサッカーの趣味はマニアを卓越したような域にあるので、

どうしてもそういう域に入ってしまうと一般の人では理解しかねるケースが少なくない。

小町は音楽を聴きながら風景を観るのが好きであり、

小玉は仕事が鉄工所という事もあり、車体の構造から電車の音を堪能している。

無論それ以外にも撮り鉄、音鉄、旅鉄など様々なジャンルのマニアがいる。

そのジャンルについて理解するとその極意が解ったりするものだけれど、

これもそういう域でなければわからない事が多い。

私も野球やサッカーの場合は応援よりも采配、戦術、プレーを中心に観ているから

見ている視点はいつも監督目線という感じだし、

何時も書いているレビューだとどうしても試合内容に終始したりしている。

応援席だとどうしても落ち着かないからね。

映画やドラマレビューも面白いかというよりも

その内容でそれぞれの目線で観るようにしている。

そんな小町と小玉にそれぞれ興味を持った女性が接してくるんだけれど、

あずさは駅で偶然出会ったメガネセールスの営業、

みどりは小町と同じ会社の社長秘書で少しだけ好意を持っている。

小玉はお見合いであやめという小玉の父哲夫の同級生だった

女性の娘とデートし上手くいきそうなムードだった。

しかし小町はどうしても鉄道に夢中になり、女性の事になかなか目が向かない。

そんな小町を見てなかなか理解できないあずさは本当にどう思っているの?と迫る。

一方みどりは仕事の小町にはとても興味を示しているも、

趣味の小町にはどうも理解しかねている感じだ。

それでも好きな気持ちを持っている。

人が良いんだけれど、いざ付き合うとなると・・・という感じですよね。

その気持ちは解らないではない。

私も逆に趣味が合わない人と話したりすると全く話が噛み合わないし、

どうしても話しについて行けない。

逆に相手もそうなんですけれどね。

しかし小玉の方はあやめとは実に上手く事が運んだ。

こういう理解してくれる事は実に嬉しいものなんですけれどね。

しかしある事情でこのお見合いは破談となってしまう。

この理由は実に難しいものなんですけれど、

やはりそんな純粋な小玉の事を傷つけたくないという気持ちが強かったのだと思います。

そんな中小町は福岡へ転勤となってしまう。

普通なら左遷となるが、小町はこの転勤で九州の鉄道が乗れると嬉しくてしょうがなかった。

そして福岡へ向かった小町はこれまで珍しい新幹線で5時間掛けて福岡へ向かった。

まあ旅するに当たり5時間の旅も楽しいものですけれどね。

そんな小町は小玉を呼んで旅をするが、

そこで鉄道を愛する大会社の社長と出会い意気投合する。

その社長は実は九州支店が最も交渉したかった相手だったのだった。

それを知った小町は小玉と共に交渉する事になる。

そしてこの交渉が上手くいけば九州支店も小玉の鉄工所も助かるというものだった。

果たして小町はこの交渉を纏める事ができるのだろうか?

そして恋愛模様の行方は?

結末は劇場で観てほしいけれど、実にピュアな小町と小玉が描かれており、

必ずしもオタクではなく、マニアとして描いているのが良い。

オタクと言われるとどうしても敬遠しがちだけれど、

マニアならその分野を極めている人たちという事になるので本当にその分野については詳しい。

それを仕事に活かせる事も描かれているのも森田監督らしい描き方をしている。

恋愛模様についてはピュアな小町と小玉が描かれており、

2人の事を理解すれば恋愛も今後実を結んでいくだろうと感じるラストだった。

総評として共通の趣味を通じて好きな事にとことん突き進んだ

小町と小玉はそれぞれ趣味を仕事に活かし、

それを楽しんでいる姿には趣味を通じて仕事に繋がる事も教えてくれたし、

何より仕事が全てじゃないという事も上手く描かれた。

さらにこれで恋愛模様も上手くいけば良かったのだろうけれど、

何時の日か2人に春が来る事だろう。

そして最後に森田芳光監督最後に素晴らしい作品ありがとう!

この作品はこれからも素晴らしい作品として語り継がれていく事でしょう。

ありがとう・・・

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