東日本大震災では大津波と地震により大量のがれきが発生し、

その量は阪神大震災の10倍以上とも20倍以上とも言われ、

その範囲は東北の太平洋側全てという広範囲に及んだ。

福島第一原発事故によりそれに加えて放射能汚染という部分で

がれきの処理が進まない現状がある。

その現状を踏まえてどうがれきを処理すれば良いのだろうか?
色々なツイートを拝見しているとやはり福島第一原発事故による

放射能汚染ばかり目を向けてしまい、

それががれき処理が進まない大きな理由となっている。

確かに放射能については放射能管理区域という区分があるように通常の管理ではなく、

当然がれきもその対象になってしまう。

その範囲だけで福島県の浜通り全てと言っても良い位であり、

そこのがれきを県外で処理する事はほぼ不可能と言わざる得ないのが現実だ。

それ以外にも他県で発生している放射能汚泥問題も行き場がなく

大きな問題となっているのが現実だ。

ただその点については放射能汚染とそれ以外の物として区別する必要があるので、

最初に触れるのはあくまで震災がれきについてどうすべきかという事だ。

実際に私は5年前の中越沖地震で柏崎市の倒壊した道路、

そして倒壊した木造住宅をこの目で見てきたし、

そういう仕事でがれき処理の実態も知っている。

震災がれきについては柏崎市の時は市から助成金が交付される事になり、

震災がれきの証明をする必要があった。

もちろんそのがれきを運ぶ業者、処理する業者に委託する訳だが、

木造住宅1つにしても色々な種類のがれきを現場で分けてから通常運ぶのが普通だ。

大まかには木造住宅では木くず、ガラス、廃プラスチック、コンクリート、ボード類などが発生し、

それを処理できる処理場へ運び書類で証明するという作業だ。

その証明した書類で助成金が受け取れるというのが震災がれきの1つの例である。

ただこのケースについてはあくまで原形を留めた形や

その場所に建物があった事がわかる場合が多く、

今回のように津波で流された地域ではこれは適用されないのが現実だろう。

ただここで考えてほしいのは震災がれきではなく、

通常木造住宅1棟でどれ位のがれき類が発生するのか?という事だ。

多分そういう手の仕事をしている人ならわかると思うけれど、

そういう仕事を知らない人にとっては実際に

木造住宅1棟を解体するのにどれだけのがれきが出るのか?

というのをおそらくわからない人が多いと思う。

大体だけれど、100〜150屬僚斬陲魏鯊里垢訃豺隋

木くずが約6〜10t発生し、土台の基礎となるコンクリートで30〜50t発生する。

それ以外に5〜10tの廃材が発生し、

合計で約40〜80tのがれきを分けて運び出し、

処理できる処理場で処理する。

処理場にはそれぞれ処理できる項目があり、

その項目しか処理する事ができない事になっている。

再生し易いコンクリート、木くず、金属を処理できる処理場は比較的多いけれど、

それ以外のガラス、廃プラスチック、紙くず、畳、石膏ボードを処理できる

処理場となると地域にもよるけれど限られてしまうのが現実だ。

仮に受け入れられたとしても処理能力は大きくなく再生できるケースも低くなる。

そうなれば当然埋立できる最終処分場で埋める事となる。

色々な処理方法があるので一概には言えないが、

受け入れられる処理場の能力という点を考えると受け入れについて

合意できない部分は受け入れについて拒否するものではなく、

多くは処理場の処理能力不足という点が非常に強いという事だ。

木造住宅を100棟解体すれば約4000〜8000tの廃材が発生するという事だ。

これが1棟のビルとなればこれ以上のがれきが発生し

4階建ビル1棟で約2000〜5000tの廃材が発生する。

これはビル大きさや敷地にもよるので大体だけれど、

これが10棟となれば約20000〜50000tの廃材が発生する。

それを十二分に理解した上で震災がれきをどうするべきか?と論じる必要があるだろう。

政府が言うように1県だけで処理するにはあまりにも膨大過ぎて処理できない量となっている。

ゆえに他県の協力が必要だというのは現場を知っているも者なら

誰もが納得するだろう。

ちなみに処理能力という点で付け加えると通常のコンクリートを処理できる

処理場の1日の処理能力は大小あるものの、300〜1000tになる。

ただ処理できるからと言って処理したコンクリートを

再生材で使えなければ貯まるだけだという事を付け加えておく。

木くずを処理できる処理場でも大きい処理機を持っているところでも100〜300tというところだ。

こちらも再生材を使わなければもちろん貯まる。

金属に至っては機械によるが50〜150t位だ。

東京都のような大規模焼却炉を持っているところならそれなりの処理ができるけれど、

それでも処理能力は限られており、

結局のところ分散して処理しなければならないのが現実だ。

これらについてはそういう仕事をしたり、

現場を実際に見たりしなければわからない事も多いけれど、

他県への受け入れを批判する人たちは批判しても正直構わない。

ただ批判する以上その人は震災がれきをどう処理すべきか

確り論じなければならないという事だ。

それができないなら素案もない批判にしかならず

批判の意味を成さないという事を確り感じるべきだ。

次は震災がれき処理の障害となっている

放射能汚染汚泥やがれきについて書きたいと思う。

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