10月15日公開の映画「一命」を鑑賞した。

この映画は江戸時代にお家が改易となった貧しい武士の家で貧しいながらも

暮らしていた武士の家族がある事がキッカケに切腹をしたいと

武家の家に申し出た事からそれを巡る武士の在り方を問うストーリーである。

太平の世となった中でも改易の武家が絶えず、

そういう貧しい暮らしを強いられる中で命を助けたい

という一心で命を差し出した先に待っている結末に果たしてどう考えどう対応していくのか?

を現代に問われているのではないだろうか?
豊臣家臣として豊臣に仕えながら関ヶ原では徳川についた

福島正則の改易により路頭に迷った武士たちのその後が描かれている訳だけれど、

徳川にとってはやはり豊臣譜代の大名は脅威に感じていた訳であり、

そういうものたちを西国へと配置した事実があるし、

その後改易された武士たちは路頭に迷った事は言うまでもない。

そんな中で貧しいながらも幸せに暮らしていた武士の家があった。

そんなある日妻が病気で倒れ、

その子供も病で明日を知れぬ命の中でその夫が

武家に切腹を申し出るという経緯がわからないと不可思議な現象だが、

経緯を知ればどうしてそんな申し出をしたのかが解っていく。

その経緯とその後の出来事を踏まえてレビューしていきたい。

キャスト

津雲半四郎演じる市川海老蔵

千々岩求女演じる瑛太

美穂演じる満島ひかり

田尻演じる竹中直人

沢潟彦九郎演じる青木崇高

松崎隼人正演じる新井浩文

川辺右馬助演じる波岡一喜

井伊掃部頭直孝演じる平岳大

宗祐演じる笹野高史

千々岩甚内演じる中村梅雀

斎藤勧解由演じる役所広司

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

元芸州広島・福島家家臣の浪人、津雲半四郎と千々岩求女。

彼らは、各々の事情で生活が困窮していながらも、

自分が愛する人との生活を願い、武家社会に立ち向かっていく。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとしてある日井伊家に切腹したいという武士が訪れてきた。

井伊家はこの対応に対して協議した。

その結果井伊家はその申し出を受け入れる事にしたが、

申し出た武士津雲半四郎は2月前にここで切腹したある武士の事をお尋ねされるのだった。

その武士も津雲半四郎と同じく井伊家で切腹したいと申し出てきた。

当初井伊家ではそのような申し出にどう対処すべきか対応に当たったのが斎藤勧解由だったが、

側近の助言により最近流行の病という狂言切腹ではないかというのだった。

狂言切腹の経緯は以前ある武家に切腹したいという放浪武士が訪れてきた。

その武士が切腹したいと申し出たところそれを不憫に思った大名が切腹を思い止まらせ、

取り立てたというのが経緯らしく、

それ以来噂で聞いた放浪武士たちが切腹を申し出るようになったという事らしいけれど、

武士にとっては1番最悪なのは斬首であり、

武士としては切腹して果てる事が本望といういわれ方をしている。

生き恥を晒すよりもというのがこの時代では当然という認識だった時代だ。

そんな中で切腹を思い止まらせた大名がいた事でその待遇が1つの問題だったと思う。

この時代大名に取り立てられれば暮らしは殆ど保障されたものだから、

放浪の武士にとっては最高の再就職先だった訳だ。

津雲半四郎の前に訪れていた千々岩求女もそれを聞いて訪れていたようだ。

そしてそこから津雲半四郎は切腹する前にある回想が巡る。

そこでは津雲半四郎は以前福島正則の家臣として働いていたが

城の改築の不手際で改易となった。

それから津雲半四郎は千々岩求女と娘の美穂とともに貧しいながらも暮らしていた。

千々岩求女と美穂の間に男の子が誕生し幸せも束の間美穂が病気となり、

乳をあげる事ができなくなった事でその息子も病気となり危篤状態に陥った。

そしてその息子を助けるために千々岩求女は狂言切腹の話を聞いて、

井伊家を訪れたという経緯だ。

そしてそこでの切腹直前に3両を申し出た。

それを聞いた斎藤勧解由は3両と引き換えに千々岩求女を切腹させた。

それを知った津雲半四郎はその是非を問いに井伊家を訪れた事が経緯だ。

その先の結末は劇場で観てほしいけれど、

井伊家として考えれば庭を貸し介錯を付けている訳だから井伊家に落ち度がないし、

逆に言えば切腹と引き換えに3両を出している。

ただ津雲半四郎からすればどうして理由を聞いてくれなかったのか?

という疑念を抱く訳だが、

これまでこういう事例が多過ぎたためにどこかで歯止めをしなければ

こういう事例が無くならないという事もあっただろうし、

これを引き受ければ後が絶えないからね・・・

その意味では仕方なかったと言わざる得ない。

全て事情を甘味して対応できるほどこの時代はそれほど甘くなかったという事でもあるだろう。

総評として両者の言い分は十二分に解るし、どちらも十二分に理由が通る。

その中でそれぞれ正しい言い分の中で命の是非について説いた

津雲半四郎の生き様はラストシーンで武士の最期としてはまさに武士らしい最期だった。

戦から遠ざかってしまうとなかなか人を斬れなくなったいたのだろうが、

切腹の是非についてはやはり罪に問われない限りは避けるべきだという事は

どの時代にも通じるものだったと思います。

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