4月23日公開の映画「まほろ駅前多田便利軒」を鑑賞した。

この映画はまほろ駅前で便利屋をやっているバツイチの男が

同じくバツイチの同級生の男と再会して一緒に仕事をする事になり、

さまざまな仕事をしていくうちにそれぞれ失ったものを

見つめ直していくストーリーである。

内容としては色々な人間模様が描かれており

その心理的な部分は見ごたえあるが、

演出上の事を考えると多少評価を落としてしまうかもしれないだろう。
様々な事情を抱えながら便利屋ををやっている男が同級生と再会した事で

始める1年間の便利屋の共同生活なんだけれど、

便利屋というだけあって色々な仕事が舞い込んでくるものだ。

中には相当やばい仕事も・・・その中でどうして便利屋をやっているのか?

そしてどうして同級生と共同生活する事になったのか?

という事になるのだが、作品としては見応えがある作品ではあるけれど、

こういうのが現実だという事にはある意味愕然とするシーンもある。

そういう色々な観点からレビューしていきたいと思う。

キャスト

多田啓介演じる瑛太

行天春彦演じる松田龍平

ルル演じる片岡礼子

ハイシー演じる 鈴木杏

三峯凪子演じる 本上まなみ

山下演じる柄本佑

由良演じる横山幸汰

山下の母演じる梅沢昌代

山田演じる大森南朋

シンちゃん演じる松尾スズキ

岡演じる麿赤兒

星演じる高良健吾

早坂演じる岸部一徳

ストーリー

東京郊外のまほろ市に住む多田啓介は、

駅前で便利屋を営む真面目な青年。

バツイチの彼は、拭えない過去を持ちながらも地道に仕事をこなしている。

ある年の正月、仕事からの帰り道で、

別の依頼人から預かったチワワを見失ってしまう。

必死に探す多田は、バス停でチワワを抱いている男を見つける。

その男は中学時代の同級生、行天春彦だった。

よくしゃべる男に変貌していた行天は、

事情も告げず「今晩泊めてくれ」と多田に頼む……。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとしてまほろ駅前で便利屋をやっている

多田がある日間引き運転の調査が終わった後に

バスのベンチで同級生だった行天と再会するところから共同生活が始まる。

その前にチワワを預かり、そのチワワの世話も含まれる訳だが、

年明け早々から同級生1人、チワワ一匹と共同生活を送る訳だが、

その預かったチワワは飼い主が夜逃げし、その扱いに多田が困っていた。

飼い主に返すために奔走するが、

確かにこういう便利屋に預ければ夜逃げする方は都合が良いだろうし、

何より裏稼業だから色々な責任問題になりにくいからね。

まず多田と行天最初の共同の仕事はチワワを飼い主に返す事から始まった。

飼い主を探し当てた多田だったが、

飼い主の少女は飼いたくても飼えない環境でもらってほしい人がいたら

上げてほしいと頼まれた。

これも便利屋の仕事ではあるんだけれどね。

そして次に依頼主の依頼で多田は行天と共同で飼い主を募集するが、

その中で自称コロンビア人娼婦・ルルが飼い主になりたいと申し出てきた。

多田はルルがいわくつきの人物だとすぐに見破り最初は断ったが、

行天が男と手を切るなら飼い主になってもらってよいという事で

行天は早速男と手を切らせた。

まあこの業種だとそういう危ない取引している相手と出くわす事は珍しくないからね。

犬とはいえヤクが入るのは良くないし、

依頼主の事も考えた行動はある意味適切だろう。

そしてそんな事から多田と行天はルルとルームメイトハイシーとの

顧客関係が始まるのだった。

そして次の依頼主は小学生の塾通いの送り迎えだった。

一見何もない仕事だったが、その仕事を引き受けた後

とんでもない事に多田と行天が巻き込まれた。

小学生もそれなりに口がたつようで、

将来は便利屋じゃない事だけは確かなんていうが、

誰も最初から便利屋になろうと思っている訳じゃないので

これは将来わかると言った方がよいかもしれない。

そんな事で2人の話題は子供の愛し方と接し方についてだった。

ここで2人がバツイチだという事を知るが、その事情は異なっていた。

多田は子供と死別してのバツイチだったが、

行天はある人の頼みを受けてのバツイチだった。

それは後で書く事になるが、

そんな生活が夏まで続きある事件に遭遇した。

それは小学生がバスに乗っている時にある物をバスの下に隠したのだった。

それを観た多田は愕然した。

タバコの吸い過ぎも大きな問題だが、さらにこういうやり口で物を運んでいる

という事実にはある意味愕然とするね。

確かに大人が運ぶより目立たない盲点とはいえこういう手口が

描かれる事はショッキングだ。

そしてそれを止めるべく、多田は行天と協力して掛け合うが、

さらに裏組織に巻き込まれていく。

そんなある日多田は行天の元妻と対面し、行天と離婚した真実を知る。

そして行天は裏組織の事件に巻き込まれ、

ハイシーと共に逃げる事になる。

果たして多田と行天はどこまで共同生活を続けるのか?

結末は劇場で観てほしいけれど、

それぞれの事情を抱えながら生きている2人は

それぞれの想いを抱えながら目の前の毎日を送っているという感じだ。

それぞれ上手くいかなかった子供との向き合えるまでの姿を

描いていく訳だけれど、やはり亡くなっても忘れる事ができない子供への想い、

子供が欲しい人のために結婚してそして離婚しながらも

子供のためにお金を送り続ける姿にはどんな形でも

子供を愛する気持ちの表れなのだと思う。

どんな境遇で生まれても、どんな境遇で育っても親として何かできる事はないのか?

そして育ての親として子供を想う気持ちも描かれており、

それぞれの事情を描いた結果親としての役割を見つけていく事になるのだと感じる。

どんな形でも子供の事を考えていない親はいないという事だ。

ただ親としてタバコの吸い過ぎには大きく減点をしたくなるものだけれどね。

総評としてバツイチとなって再開した同級生の2人にはそれぞれ抱えていた過去、

抱えている今があった。

その中で過去と向き合い、

今を生きて行く中で本当に必要な事は何かをそれぞれ向き合い続けた。

そしてそれぞれに1つの今の答えを出したわけだが、

それはこれからも毎年答えを見つけ続けていくのだろうと思うし、

それぞれが抱えた過去と今をこれからも見つめ続けていくのだと思う。

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