サッカー南アフリカW杯も残すところ2試合となったけれど、
日本代表の戦いが終わってから10日が経過し
ある程度落ち着いたところで
そろそろ日本代表の4年間の総括をしようと思う。
ジーコジャパンが敗れたドイツから南アフリカで
アウエー初の16強入りを果たすまでの
全てを考慮しているので1試合ではなく
4年間で日本代表が失ったもの、
そして得たものとは一体なんだったのか?
日本代表の戦いが終わってから10日が経過し
ある程度落ち着いたところで
そろそろ日本代表の4年間の総括をしようと思う。
ジーコジャパンが敗れたドイツから南アフリカで
アウエー初の16強入りを果たすまでの
全てを考慮しているので1試合ではなく
4年間で日本代表が失ったもの、
そして得たものとは一体なんだったのか?
ジーコの4年間が終わりオシム体制が始まった日本代表は
ある意味で世代交代が必要とした4年間だったはずだった。
何故ならジーコの4年間はトルシエの財産をフルに活用して
その集大成だったからだ。
ゆえに次の4年間はジーコが残せなかった
新戦力の発掘が急務だったはずだった。
しかしオシム体制が始まった1年間はどうだったのか?
と言われたら正直新戦力を発掘したとは言えず、
選出された選手は言葉は悪いかもしれないが
ジーコが選んだ選手より体力と運動量はあったかもしれないが、
技術面では明らかに劣る選手が多かった。
オシムの示したサッカーは人もボールも動く考えるサッカーだった。
確かに考えるサッカーだったのは否定しないし、
それが悪かったとは言わない。
しかしオシムは私から観たらポジションを複数できる選手を好んだ。
確かに複数のポジションを使えるのは時として助かる事もある。
しかしそれはその場を凌ぐ為であり、
長期に渡る予選や数試合以上戦うトーナメントには
ハッキリ言って向かない。
現実にオシムの時のCBは中沢を不動とした以外は
本来ボランチの阿部を起用し、
サイドバックには今野を起用するなど
専門でない選手を起用するケースが目立った。
最後には自分好みの選手を重宝するなど、
私としてはオシムのサッカーには正直先を感じなかった。
それに私がオシムを批判したのにはPK戦から逃げている姿勢が
1番許せないというものがあった。
確かにPKを嫌う理由は理解する。
しかし指揮官である以上その戦場を放棄する事は
戦場で戦う場合は敵前逃亡という違反になる。
ルールである以上これから先に上がるには
PK戦以上のやり方が示せない以上
そのルールで最後まで運命を見届ける義務が
指揮官にあるのではないだろうか?
と私はそれが運命を受け止める指揮官の使命だと思う。
それをできない指揮官なら申し訳ないが
どんなに優れた戦術を持つ指揮官でも
指揮官を続ける資格はないと思った。
ゆえに私はアジア杯で4位に終わった時
オシムを代えた方が良いだろうという結論に至った。
それが決断できていたら日本代表は
南アフリカまでの道のりはもっと違った方向に
迎えたのではないだろうか?と思った。
しかしその思いとは裏腹にオシムが予想外の病気で倒れ、
代わって監督になったのがあの石頭だった。
私はこの就任については一貫して大反対をしてきた。
フランスでのあの人選もそうだったけれど、
攻撃を知らない人が世界で勝てるとは
どうしても思えなかったからだ。
ただ日本の国民である以上日本代表を見捨てる訳にはいかず、
選手たちと日本代表には忠誠を誓っても
監督には忠誠を誓った覚えはない!
という方針でこれまで監督を冠にしていた
代表の呼び名を監督を冠にせず日本代表と改める事にした。
そして始まった南アフリカ予選は同時に目指した
北京五輪の代表だった内田、長友らがサイドバックのレギュラーに
なった事は収穫だったが、
それ以外は脱オシムチルドレンを一部排除した以外は
常に海外組の中村俊輔、長谷部、松井らが常にチームを救ってきた。
闘莉王がCBに定着したのもこの頃だった訳だが、
アジア予選ではとにかく中村俊輔の活躍なしでは
語れないほど海外組の力が大きかった。
それ以上に国内組だけではアジア予選を戦えなかった
事実がそこにあった。
ジーコの時には国内組だけの編成でも
それなりに戦えた事を思うと
この差の大きさにはショックが大きかった。
オーストラリア以外に強敵がいなかったこともあり
予選は突破できたが、このままではW杯予選が戦えないのは
誰の目にも明らかだった。
それでも石頭を代えなかった。
ここからの1年間っていうのは私から観たら
一体何の強化だったのか?
と思えてしまうほどの時間でしかなかった。
確かにオランダと戦えた事だけは収穫かもしれないけれど、
23選手が正式に決まるまで殆ど強化らしい試合にはならなかったし、
新戦力も殆ど発掘できもしなかった。
しかしこの期間で唯一日本代表に救いだった事があった。
それは海外でプレーする選手の飛躍だった。
MF長谷部はブンデスリーガでリーグ優勝を経験し、
CL、欧州リーグを戦った経験、それをレギュラーとして経験した。
MF本田はオランダVVV2部でリーグ優勝昇格
そしてMVPを獲得しオランダ1部リーグでも活躍し続けた。
その活躍でCSKAモスクワに移籍し
CL決勝トーナメント1回戦でのFKで
世界に一躍本田の存在を知らしめた。
MF松井は紆余曲折があったもののフランスリーグで
プレーを続けて日本代表に定着した。
FW森本はセリエAで若手選手の中でも
数少ないストライカーとして結果を出し始めた。
一方今までセルティックで活躍した中村俊輔は
CLでのFKの活躍もあったけれど、
年齢と怪我によるパフォーマンスの低下で帰国を余儀なくされた。
ここで中村俊輔の時代は終わった訳だけれど、
それをW杯直前までチームは変える事が出来なかった。
早い話が土壇場での中村俊輔から本田への世代交代を敢行した訳だけれど、
やはり海外で活躍する選手を土壇場になるまで起用しない
指揮官って見る目がないと言わざる得ないだろう。
それ以上にW杯では森本を1試合も使わなかった。
私から言わせれば玉田を使う位なら森本を使った方が
違った結果があったのではないか?と今でも思っている。
最後まで代表の足を引っ張る指揮官だったけれど、
そのダメ指揮官を救ったのは他でもない選手たちだった。
早い話ダメ指揮官よりも自分たちで考えてプレーし
自分たちは弱いなりに戦い結束する事でチームが1つになった。
これはある意味雨降って地固まるという言葉がピッタリだろう。
ジーコの時は正直指揮官のカリスマが強過ぎたゆえに
ジーコの指示に逆らう事はできなかった。
しかしジーコの教えは自分たちの想像力を活かした
サッカーだったから最終的には自分たちで
考えるというのはその後のオシムに通じていく訳だが、
石頭の時にはやはりカズの件が最後まであったのは間違いない。
逆らったら外されるというものがどこかにあった。
しかし直前になり外される事はないと解った時
選手たちは自分たちは何をしてどうしたら勝てるのかを
自分たちで考えるようになった。
トルシエの時もそうだったけれど、
自分たちで修正する事でチームのピンチを救ってきた時もあった。
そういう自分たちで考えれるようになったのは
日本代表にとって本当の収穫だったと私は思う。
指揮官の評価を見直されているけれど、私はその評価には反対だ。
ダメな指揮官に頼るのではなく、
自分たちで考えそして答えを見つけたからこそ
成し得たベスト16だったと私は感じているからだ。
闘莉王が言っていたけれど、自分たちは弱いんだ。
なら弱いなりの戦いをしようという言葉があったように、
弱いなりの戦いが今大会の日本の戦いだった。
ダメ指揮官の唯一得意とするのが守備だった事も
ある意味救いだったが、
守備を固める事は強豪国相手ならどの国でもする事だ。
アジアではどうしても日本より強い国は限られるけれど、
世界ではそうはいかない。
実際にオランダ、カメルーン、デンマークは
日本よりはるかに格上のチームだった訳だし、
このチームに対してアジアのような戦いは
通用しないのは最初から解っていた。
それを選手たちが確り認識して考えられるようになったのが大きかったし、
そういう戦いをできたのも大きかった。
お世辞にも攻撃面では本田頼みの戦術は
ハッキリ言って褒められたものじゃなかったが、
本田はそんな厳しいポジションで見事に
期待に応えてくれたのも救いだった。
カメルーン戦でのゴールで道を開いた日本代表は
オランダに1点差負けの善戦をした事で
デンマーク戦では自力で決勝トーナメントの道が開かれた。
そしてデンマーク戦では本田、遠藤の2本連続FKを決めて、
最後は本田のダメ押しアシストで
アウエー史上初の16強入りを決めた。
決勝トーナメントでもパラグアイ相手に0対0でドローだったけれど、
PK戦で敗れたが、
今大会ではアジア勢最高成績という結果は
当初の予想を超えた結果だった。
これで次からの目標はベスト8になっただけに
これだけ明確な目標ができたのはある意味よかったと思うし、
16強を超える壁の厚さも痛感した。
ただW杯予選リーグを過去4度戦った中で
今回が1番強敵揃いだったのも事実で、
このグループを自力で突破したという事は自信を持って良いし、
これから目指すために必要な事も見つける事が出来た。
まず1つにやはり世界と戦うためには
欧州でプレーする選手が増える事が必要だ。
これはオーストラリアや韓国を観れば解るとおり、
欧州でレギュラーとしてプレーすれば
それが代表に大きな力となっている。
今回のW杯での活躍でGK川島がベルギーへ、
DF長友がセリエAへ、
DF内田、MF香川がドイツブンデスリーガーへ、
そしてMF本田はACミランなどの
ビッククラブへの移籍が報じられているし、
MF松井も多数からオファーが来ている。
ここで1番注目しなければならないのは
MF本田が最初は中堅クラブへ移籍して
結果を残してステップアップをしている事だ。
川島と長友が中堅クラブ以下のクラブへ移籍したけれど、
そういうクラブの方が今の日本人プレーヤーは
レギュラーを取れるチャンスがあると思うし、
いきなり強豪クラブへ行くよりは良いと思う。
そこで活躍すれば次の移籍が必ずあるはずだから
まずレギュラーを取ってそこからステップアップする事が必要だ。
選手個々でできるのはまず欧州強豪クラブのレギュラーを目指せ!
という事だ。
そして問題の代表はまだ監督が決まっていないので
どんなチーム構成になるのか難しいところだけれど、
まず現段階で考えれられる次のブラジルW杯の主力についてだけれど、
GKは川島で決定、DFは長友、内田、闘莉王、
MFは長谷部、本田、香川,FWは森本、
この8選手は間違いなくブラジルW杯の主力になっている可能性が高い。
ただこの多くは海外組となるので
その多くはJリーグから選ぶ必要が生じる。
日本代表に求められるのは世代交代でもある訳で、
この大会で代表引退及び外れるのが濃厚なのが
DF中沢、MF中村俊輔、稲本、FW玉田は外れるだろう。
GKの楢崎、川口は世界的にもGKは40歳近くまで
プレーできる環境もあり次のW杯を目指せる可能性がある。
ここに西川らが加わってくると面白いところだ。
そして海外組の関係もあるので
ここで選手層を上げなければならないのが
サイドバックとセンターバックになるだろう。
この大会でもわかるとおり、
CBについては中沢、闘莉王に続くCBは岩政しかいなかった。
中沢が抜けると一気にCB不足になるので
ここにCBの控えを確り増やす必要がある。
ここで間違ってもオシムのようにSBでない選手を
起用する事は正直私は賛成できないので、
Jリーグを見渡せば必ずCBに人材はいるので
CB専門の選手を選んでほしい。
サイドバックはこれはアジアカップの事もあるけれど、
内田と長友がアジア杯に参加できない可能性が高い事もあり、
ここにサイドバックの控えを含めて充実させなければならない。
サイドバックでは駒野、徳永以外では
次のロンドン世代からの選出になりそうだ。
どのチームもサイドバックの人材には苦労しているだけに
ここは新監督の発掘のしどころになりそうだ。
MFについてはJリーグに残った選手だけでも
十分候補がいるので比較的選び易いだろう。
海外移籍次第になるが、今野、阿部、中村憲剛らに加え
柏木、金崎らが絡んでくるとかなり人材豊富になるだろう。
問題はFWだけれど、ここにはやはり大迫、興梠に加え
平山らの成長が必要だし、岡崎らが活躍できるかにも掛っている。
見渡せばFWがいない訳じゃないので
新監督がどんな選手を選ぶのか見所の1つだ。
次の目標がベスト8になった事でブラジルを目指していく訳だけれど、
まず来年にはアジアカップとコパアメリカがある。
ここでどれだけの戦いができるのか?
日本代表の最初の真価が問われることになる大会が2つある。
最後になるけれど、とにかくこれから目指す先は
まず本田のようにステップアップして
世界の強豪クラブのレギュラーを目指せ!
そこからレギュラー11人全てが強豪クラブのレギュラーになった時
日本代表は想像以上の強さで世界と戦う事が出来るようになるだろう。
その道のりはおそらく10年以上の歳月をようするだろうけれど、
それが日本が1番強化する上で最善の近道だという事を
本田が確り示してくれた。
4年後のブラジルへ向けて世界に多くの選手が飛び立ってほしい。
ブログランキングに参加しております。
2010 FIFA ワールドカップ 南アフリカ オフィシャルDVD 日本代表 熱き戦いの記録
著者:スポーツ
販売元:キングレコード
発売日:2010-09-08
クチコミを見る
サッカー日本代表システム進化論 (学研新書)
著者:西部 謙司
販売元:学研パブリッシング
発売日:2010-01
おすすめ度:
クチコミを見る
サッカー日本代表が世界を制する日―ワールドクラスへのフィジカル4条件
著者:高岡 英夫
販売元:メディアファクトリー
発売日:2001-11
おすすめ度:
クチコミを見る
週刊サッカーダイジェスト 2010年 8/7号増刊 永久保存版 日本代表 「激闘の記憶」 [雑誌]
販売元:日本スポ-ツ企画出版
発売日:2010-07-01
おすすめ度:
クチコミを見る
週刊サッカーマガジン 2010年 7/17号増刊 保存版 南アフリカ・ワールドカップ2010 日本代表 革命の軌跡 BEST16 [雑誌]
販売元:ベ-スボ-ルマガジン
発売日:2010-07-01
クチコミを見る
ある意味で世代交代が必要とした4年間だったはずだった。
何故ならジーコの4年間はトルシエの財産をフルに活用して
その集大成だったからだ。
ゆえに次の4年間はジーコが残せなかった
新戦力の発掘が急務だったはずだった。
しかしオシム体制が始まった1年間はどうだったのか?
と言われたら正直新戦力を発掘したとは言えず、
選出された選手は言葉は悪いかもしれないが
ジーコが選んだ選手より体力と運動量はあったかもしれないが、
技術面では明らかに劣る選手が多かった。
オシムの示したサッカーは人もボールも動く考えるサッカーだった。
確かに考えるサッカーだったのは否定しないし、
それが悪かったとは言わない。
しかしオシムは私から観たらポジションを複数できる選手を好んだ。
確かに複数のポジションを使えるのは時として助かる事もある。
しかしそれはその場を凌ぐ為であり、
長期に渡る予選や数試合以上戦うトーナメントには
ハッキリ言って向かない。
現実にオシムの時のCBは中沢を不動とした以外は
本来ボランチの阿部を起用し、
サイドバックには今野を起用するなど
専門でない選手を起用するケースが目立った。
最後には自分好みの選手を重宝するなど、
私としてはオシムのサッカーには正直先を感じなかった。
それに私がオシムを批判したのにはPK戦から逃げている姿勢が
1番許せないというものがあった。
確かにPKを嫌う理由は理解する。
しかし指揮官である以上その戦場を放棄する事は
戦場で戦う場合は敵前逃亡という違反になる。
ルールである以上これから先に上がるには
PK戦以上のやり方が示せない以上
そのルールで最後まで運命を見届ける義務が
指揮官にあるのではないだろうか?
と私はそれが運命を受け止める指揮官の使命だと思う。
それをできない指揮官なら申し訳ないが
どんなに優れた戦術を持つ指揮官でも
指揮官を続ける資格はないと思った。
ゆえに私はアジア杯で4位に終わった時
オシムを代えた方が良いだろうという結論に至った。
それが決断できていたら日本代表は
南アフリカまでの道のりはもっと違った方向に
迎えたのではないだろうか?と思った。
しかしその思いとは裏腹にオシムが予想外の病気で倒れ、
代わって監督になったのがあの石頭だった。
私はこの就任については一貫して大反対をしてきた。
フランスでのあの人選もそうだったけれど、
攻撃を知らない人が世界で勝てるとは
どうしても思えなかったからだ。
ただ日本の国民である以上日本代表を見捨てる訳にはいかず、
選手たちと日本代表には忠誠を誓っても
監督には忠誠を誓った覚えはない!
という方針でこれまで監督を冠にしていた
代表の呼び名を監督を冠にせず日本代表と改める事にした。
そして始まった南アフリカ予選は同時に目指した
北京五輪の代表だった内田、長友らがサイドバックのレギュラーに
なった事は収穫だったが、
それ以外は脱オシムチルドレンを一部排除した以外は
常に海外組の中村俊輔、長谷部、松井らが常にチームを救ってきた。
闘莉王がCBに定着したのもこの頃だった訳だが、
アジア予選ではとにかく中村俊輔の活躍なしでは
語れないほど海外組の力が大きかった。
それ以上に国内組だけではアジア予選を戦えなかった
事実がそこにあった。
ジーコの時には国内組だけの編成でも
それなりに戦えた事を思うと
この差の大きさにはショックが大きかった。
オーストラリア以外に強敵がいなかったこともあり
予選は突破できたが、このままではW杯予選が戦えないのは
誰の目にも明らかだった。
それでも石頭を代えなかった。
ここからの1年間っていうのは私から観たら
一体何の強化だったのか?
と思えてしまうほどの時間でしかなかった。
確かにオランダと戦えた事だけは収穫かもしれないけれど、
23選手が正式に決まるまで殆ど強化らしい試合にはならなかったし、
新戦力も殆ど発掘できもしなかった。
しかしこの期間で唯一日本代表に救いだった事があった。
それは海外でプレーする選手の飛躍だった。
MF長谷部はブンデスリーガでリーグ優勝を経験し、
CL、欧州リーグを戦った経験、それをレギュラーとして経験した。
MF本田はオランダVVV2部でリーグ優勝昇格
そしてMVPを獲得しオランダ1部リーグでも活躍し続けた。
その活躍でCSKAモスクワに移籍し
CL決勝トーナメント1回戦でのFKで
世界に一躍本田の存在を知らしめた。
MF松井は紆余曲折があったもののフランスリーグで
プレーを続けて日本代表に定着した。
FW森本はセリエAで若手選手の中でも
数少ないストライカーとして結果を出し始めた。
一方今までセルティックで活躍した中村俊輔は
CLでのFKの活躍もあったけれど、
年齢と怪我によるパフォーマンスの低下で帰国を余儀なくされた。
ここで中村俊輔の時代は終わった訳だけれど、
それをW杯直前までチームは変える事が出来なかった。
早い話が土壇場での中村俊輔から本田への世代交代を敢行した訳だけれど、
やはり海外で活躍する選手を土壇場になるまで起用しない
指揮官って見る目がないと言わざる得ないだろう。
それ以上にW杯では森本を1試合も使わなかった。
私から言わせれば玉田を使う位なら森本を使った方が
違った結果があったのではないか?と今でも思っている。
最後まで代表の足を引っ張る指揮官だったけれど、
そのダメ指揮官を救ったのは他でもない選手たちだった。
早い話ダメ指揮官よりも自分たちで考えてプレーし
自分たちは弱いなりに戦い結束する事でチームが1つになった。
これはある意味雨降って地固まるという言葉がピッタリだろう。
ジーコの時は正直指揮官のカリスマが強過ぎたゆえに
ジーコの指示に逆らう事はできなかった。
しかしジーコの教えは自分たちの想像力を活かした
サッカーだったから最終的には自分たちで
考えるというのはその後のオシムに通じていく訳だが、
石頭の時にはやはりカズの件が最後まであったのは間違いない。
逆らったら外されるというものがどこかにあった。
しかし直前になり外される事はないと解った時
選手たちは自分たちは何をしてどうしたら勝てるのかを
自分たちで考えるようになった。
トルシエの時もそうだったけれど、
自分たちで修正する事でチームのピンチを救ってきた時もあった。
そういう自分たちで考えれるようになったのは
日本代表にとって本当の収穫だったと私は思う。
指揮官の評価を見直されているけれど、私はその評価には反対だ。
ダメな指揮官に頼るのではなく、
自分たちで考えそして答えを見つけたからこそ
成し得たベスト16だったと私は感じているからだ。
闘莉王が言っていたけれど、自分たちは弱いんだ。
なら弱いなりの戦いをしようという言葉があったように、
弱いなりの戦いが今大会の日本の戦いだった。
ダメ指揮官の唯一得意とするのが守備だった事も
ある意味救いだったが、
守備を固める事は強豪国相手ならどの国でもする事だ。
アジアではどうしても日本より強い国は限られるけれど、
世界ではそうはいかない。
実際にオランダ、カメルーン、デンマークは
日本よりはるかに格上のチームだった訳だし、
このチームに対してアジアのような戦いは
通用しないのは最初から解っていた。
それを選手たちが確り認識して考えられるようになったのが大きかったし、
そういう戦いをできたのも大きかった。
お世辞にも攻撃面では本田頼みの戦術は
ハッキリ言って褒められたものじゃなかったが、
本田はそんな厳しいポジションで見事に
期待に応えてくれたのも救いだった。
カメルーン戦でのゴールで道を開いた日本代表は
オランダに1点差負けの善戦をした事で
デンマーク戦では自力で決勝トーナメントの道が開かれた。
そしてデンマーク戦では本田、遠藤の2本連続FKを決めて、
最後は本田のダメ押しアシストで
アウエー史上初の16強入りを決めた。
決勝トーナメントでもパラグアイ相手に0対0でドローだったけれど、
PK戦で敗れたが、
今大会ではアジア勢最高成績という結果は
当初の予想を超えた結果だった。
これで次からの目標はベスト8になっただけに
これだけ明確な目標ができたのはある意味よかったと思うし、
16強を超える壁の厚さも痛感した。
ただW杯予選リーグを過去4度戦った中で
今回が1番強敵揃いだったのも事実で、
このグループを自力で突破したという事は自信を持って良いし、
これから目指すために必要な事も見つける事が出来た。
まず1つにやはり世界と戦うためには
欧州でプレーする選手が増える事が必要だ。
これはオーストラリアや韓国を観れば解るとおり、
欧州でレギュラーとしてプレーすれば
それが代表に大きな力となっている。
今回のW杯での活躍でGK川島がベルギーへ、
DF長友がセリエAへ、
DF内田、MF香川がドイツブンデスリーガーへ、
そしてMF本田はACミランなどの
ビッククラブへの移籍が報じられているし、
MF松井も多数からオファーが来ている。
ここで1番注目しなければならないのは
MF本田が最初は中堅クラブへ移籍して
結果を残してステップアップをしている事だ。
川島と長友が中堅クラブ以下のクラブへ移籍したけれど、
そういうクラブの方が今の日本人プレーヤーは
レギュラーを取れるチャンスがあると思うし、
いきなり強豪クラブへ行くよりは良いと思う。
そこで活躍すれば次の移籍が必ずあるはずだから
まずレギュラーを取ってそこからステップアップする事が必要だ。
選手個々でできるのはまず欧州強豪クラブのレギュラーを目指せ!
という事だ。
そして問題の代表はまだ監督が決まっていないので
どんなチーム構成になるのか難しいところだけれど、
まず現段階で考えれられる次のブラジルW杯の主力についてだけれど、
GKは川島で決定、DFは長友、内田、闘莉王、
MFは長谷部、本田、香川,FWは森本、
この8選手は間違いなくブラジルW杯の主力になっている可能性が高い。
ただこの多くは海外組となるので
その多くはJリーグから選ぶ必要が生じる。
日本代表に求められるのは世代交代でもある訳で、
この大会で代表引退及び外れるのが濃厚なのが
DF中沢、MF中村俊輔、稲本、FW玉田は外れるだろう。
GKの楢崎、川口は世界的にもGKは40歳近くまで
プレーできる環境もあり次のW杯を目指せる可能性がある。
ここに西川らが加わってくると面白いところだ。
そして海外組の関係もあるので
ここで選手層を上げなければならないのが
サイドバックとセンターバックになるだろう。
この大会でもわかるとおり、
CBについては中沢、闘莉王に続くCBは岩政しかいなかった。
中沢が抜けると一気にCB不足になるので
ここにCBの控えを確り増やす必要がある。
ここで間違ってもオシムのようにSBでない選手を
起用する事は正直私は賛成できないので、
Jリーグを見渡せば必ずCBに人材はいるので
CB専門の選手を選んでほしい。
サイドバックはこれはアジアカップの事もあるけれど、
内田と長友がアジア杯に参加できない可能性が高い事もあり、
ここにサイドバックの控えを含めて充実させなければならない。
サイドバックでは駒野、徳永以外では
次のロンドン世代からの選出になりそうだ。
どのチームもサイドバックの人材には苦労しているだけに
ここは新監督の発掘のしどころになりそうだ。
MFについてはJリーグに残った選手だけでも
十分候補がいるので比較的選び易いだろう。
海外移籍次第になるが、今野、阿部、中村憲剛らに加え
柏木、金崎らが絡んでくるとかなり人材豊富になるだろう。
問題はFWだけれど、ここにはやはり大迫、興梠に加え
平山らの成長が必要だし、岡崎らが活躍できるかにも掛っている。
見渡せばFWがいない訳じゃないので
新監督がどんな選手を選ぶのか見所の1つだ。
次の目標がベスト8になった事でブラジルを目指していく訳だけれど、
まず来年にはアジアカップとコパアメリカがある。
ここでどれだけの戦いができるのか?
日本代表の最初の真価が問われることになる大会が2つある。
最後になるけれど、とにかくこれから目指す先は
まず本田のようにステップアップして
世界の強豪クラブのレギュラーを目指せ!
そこからレギュラー11人全てが強豪クラブのレギュラーになった時
日本代表は想像以上の強さで世界と戦う事が出来るようになるだろう。
その道のりはおそらく10年以上の歳月をようするだろうけれど、
それが日本が1番強化する上で最善の近道だという事を
本田が確り示してくれた。
4年後のブラジルへ向けて世界に多くの選手が飛び立ってほしい。
ブログランキングに参加しております。
2010 FIFA ワールドカップ 南アフリカ オフィシャルDVD 日本代表 熱き戦いの記録
著者:スポーツ
販売元:キングレコード
発売日:2010-09-08
クチコミを見る
サッカー日本代表システム進化論 (学研新書)
著者:西部 謙司
販売元:学研パブリッシング
発売日:2010-01
おすすめ度:
クチコミを見る
サッカー日本代表が世界を制する日―ワールドクラスへのフィジカル4条件
著者:高岡 英夫
販売元:メディアファクトリー
発売日:2001-11
おすすめ度:
クチコミを見る
週刊サッカーダイジェスト 2010年 8/7号増刊 永久保存版 日本代表 「激闘の記憶」 [雑誌]
販売元:日本スポ-ツ企画出版
発売日:2010-07-01
おすすめ度:
クチコミを見る
週刊サッカーマガジン 2010年 7/17号増刊 保存版 南アフリカ・ワールドカップ2010 日本代表 革命の軌跡 BEST16 [雑誌]
販売元:ベ-スボ-ルマガジン
発売日:2010-07-01
クチコミを見る