6月12日公開の映画「FLOWERS」を鑑賞した。

この映画は資生堂のCMに出演する6人の女優による

共演で戦前の昭和、高度経済成長期の昭和、

そして平成に継承されるその時代を生きた

女性の生き方が描かれるストーリーである。

3代に繋がる世代を超えて受け継がれていくストーリーには

それぞれの時代を生きた女性の気持ちと心境があり、

その時代を確り映されている。
CMで出演する女優による豪華共演という事で

確かに期待は高い作品だと思います。

でもこういう作品って意外と話題先行で

企画と女優を活かし切れないケースも少なくない。

そんな中でこの作品はどうだったのか?

というと短い時間ながら確り纏まったという印象がある。

どこを軸にするか実に難しい作品だと思うし、

私も何処を軸にして観ればよいのか実は観るまでわからなかった。

3世代による大河とうたっていただけに

確かに3世代を生きた女性を描かれていたけれど、

逆に6人も登場させる事はなかったのではないか?

と最終的には思ったりする。

はたして3世代が継承したものとはいったい・・・

キャスト

昭和11年春・・・親同士が決めた結婚当日に家を飛び出す

凛演じる蒼井優

昭和39年・・・恋人と幸せな時を過ごすが・・・

凛の長女薫演じる竹内結子

昭和44年・・・出版社に勤めるキャリアウーマン・・・

結婚を申し込まれ揺れる翠演じる田中麗奈

昭和52年・・・2人目を妊娠するが、

体が持たないと医者に宣告されるも出産を決意する

慧演じる仲間由紀恵

平成21年・・・慧の長女で40代にして独身だが、

恋人と別れその恋人の子供を妊娠して出産を決意する

奏演じる鈴木京香

平成21年・・・慧の次女で結婚して子供もいる。

そんな中奏の出産を後押しし、自らも産まれてきた事に向き合う

佳演じる広末涼子

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

昭和11年・春。古き日本の仕来りにそって、

親同士が決めた結婚に婚礼前日まで悩み続ける凛。

女学校を出て進歩的な考えを持つ凛は、

これからの時代の女性の生き方と自由への葛藤、

そして会ったことがない伴侶への不安を抱えながら式当日を迎える。

厳格な父を前にして、

結論を出せないまま遂に凛は花嫁姿のまま家を飛び出してしまう…。

凛が花嫁姿で走り出した昭和11年から、

凛の三女・慧の長女・奏が決意する平成の現代まで、

前向きに芯のある凛とした日本女性たちの美しさの

瞬間瞬間を三代にわたり大河ドラマとして描き出す。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとしてストーリーとしては確かにわかるんだけれど、

少し無理し過ぎた感じがするストーリーになってしまった感じだ。

作品としてはよく頑張りましたと言ってよいかもしれないが、

構成を考えると6人の女優を出演させるには

流れとストーリーが厳し過ぎたのではないかと思う。

舞台あいさつでついに6人揃わなかったのもあるけれど、

作品として成立させるには4人位で良かったと思う。

それはストーリーを追って書いていくと、

昭和11年の凛についてはここが原点だから外せない。

この時代はとにかく親の言う事が絶対と

言えた時代だけに結婚も決めた相手と結婚しなければならなかった。

ただこの時代は多少なかれ自由な結婚をする人に

少なからずいただけに凛は自由のない結婚に対して

不安を抱いて家を飛び出した心境は理解できるし、

その後決意までの経緯は納得できる。

問題は次だろう。

凛は3人の娘に恵まれた。

長女薫、次女翠、三女慧・・・

この時代としては珍しい1文字の名前だけれど、

それは気にする事ではないが、

この3人を誰を軸に展開するかが

実は1番問題だったのではないかと思う。

3代とはいうけれど、その2代で3人いると

誰が軸となって展開させるかが実は難しかったりする。

薫は交通事故で最愛の恋人を亡くしている。

その後薫がどうしたのかは実はあまり描かれていない。

そして翠についてはこの時代では

珍しい出版社のキャリアウーマン・・・

かなり勝気な女性だが、

結婚を申し込まれ心が揺れる。

そしてそれを薫に相談して翠は生き方を決意するのだが、

最終的には結婚するものの、この先の事は全く描かれない。

そして慧は2人と違って幸せな結婚生活を送っていた。

しかしその結婚生活は自らの体の弱さで終わりを告げる。

それは2女の佳を妊娠した事によるものだった。

慧は佳を出産したが産後の体調が思わしくなく亡くなっている。

恐らく出産する体じゃなかったのだろう。

ここで軸になるのが亡くなった三女の慧の娘たちだけれど、

平成21年には薫も翠も実は登場しない。

凛は92歳の大往生だったのでこれは仕方ないけれど、

その後の軸は慧の長女奏と次女佳になる。

慧の死をどう受け止めそして

それを次の世代に受け継いでいくのか?

結末は劇場で観てほしいところだけれど、

パワーバランスを考えると主演級6人を揃える事

そのものが作品を難しくしてしまった印象が強い。

小泉監督はそれをうまくまとめた手腕は評価するに値するけれど、

何でもそうだけれど必ずしも主演級を多く出演させれば

いい作品が出来るとは限らない。

今回の場合助演というのではなく

主役6人という誰を主役にしても

助演にしても難しいキャストが集まった。

6人とも確り描くとなればそれだけ難しい訳だし、

私としたらこのストーリーの軸は凛→慧→奏と佳で十分だったと思う。

薫と翠が流れとなるストーリーにあまり絡まないだけに

ストーリーの難しさを感じてしまう。

これを野球に例えれば6人の4番打者が揃う事になるけれど、

これはかつて長嶋監督時代に4番打者ばかり集めたけれど、

結局機能しなかったし、その後の後処理に非常に苦労した。

サッカーで言えばストライカー6人がスタメンだが、

サッカーの場合6人もFWは要らないし、

DF、MF、FWのバランスを確り取る事が

質の高いサッカーを展開できる。

良い例が2003年シーズンから4シーズン

ロナウド、ジダン、ラウル、ベッカム、フィーゴが在籍し

銀河系軍団を形成したが攻守のバランスを失い低迷した。

これでRマドリードが大失敗している。

能力ある6人が揃ったからといって必ずしも

作品として機能するとは限らない事を感じさせた作品だった。

総評として人は夢の共演ともてはやすけれど、

野球、サッカー、ドラマ、会社に

当てはめて考えればわかると思うけれど、

必要以上の役割が出来る人が揃っても

必ずしも機能するとは限らない。

ドラマや映画ではストーリーに沿って

必要とする人の役割がある訳で、

その役割が脇役なら余計主役クラスが簡単に演じるものじゃないし、

主役が多く揃うからってドラマとして完成度が高くなるとは限らない。

6人のパワーバランスを考えると

主役は多ければ良いものではない事を

感じてしまった作品なのかもしれません。

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