31日公開の映画「わたし出すわ」を鑑賞した。

この映画はある日故郷に帰って来た女性が

高校時代の友人にお金を出して

それぞれの未来に影響していくストーリーである。

お金の価値観は人それぞれだが、

お金の使い方並びに出し方をストーリーを観ていくうちに

色々考えさせられる事になるだろう。
この作品を観るに当たり私はどうして摩耶がお金を出すのか?

そしてそのお金はどうやって稼いだものなのか?

という疑問点を探しに観たのだが、

結局のところ株で儲けた以外は摩耶の東京での生活も、

そして肩書もわからずじまいに終わった。

いきなり結末を書いてどうする?という感じだが、

正直摩耶の正体を明かさない事こそこの映画の狙いかもしれないし、

逆に摩耶という女性が正体として謎だからこそ

それ以外の事を考えさせられるのかもしれない。

私自身は堅実に生きたいと思っているので、

本当の理想は毎月10万貯金できるような生活をして

不測の事態の備えられる生活ができれば良いと思うのだが、

現実は毎月数万という感じだ。

私としていきなり大金を出されても

自分で宝くじでも当てたお金か仕事で稼いだお金でない限り

やはり使いたくないのが心境だ。

個人的に借りるやもらうは苦手だ。

ただもし劇中のように1000万何かに

使えるお金をもらって使うとしたら

私ならアルビレックスの野球とサッカーチームに寄付するかな?

それが地域貢献の1つと考えたりもする。

という事で摩耶からお金を出してもらった人たちの

その後を追いながらレビューしていきたい。

キャスト

故郷北海道に戻ってきて突然高校時代の友人に色々な理由でお金を出す

山吹摩耶演じる小雪

摩耶の高校時代の友人で地元に残り玉の輿に乗るが、

夫の急死でホステス生活に戻ったが再びお金持ちになる夢を捨て切れない

魚住サキ演じる黒谷友香

摩耶の高校時代の友人で路面電車の車掌をしているが

世界路面電車の旅に出たいと思っている

道上保演じる井坂俊哉

摩耶の高校時代の友人で駅伝ランナーで慢性的な故障に悩んでいる

川上孝演じる山中崇

摩耶の高校時代の友人で魚の研究をしている

保利満演じる小澤征悦

摩耶の高校時代の友人で現在は平凡な主婦をしている

平場さくら演じる小池栄子

保利をスカウトに来たが途中から摩耶をつけ回し身辺を調べる

溝口雅也演じる仲村トオル

他多数のキャストでストーリーは進行する。

ストーリー

東京から生まれ故郷に戻ってきた山吹摩耶は、

久々に高校時代の同級生たちと再会する。

世界の路面電車巡りに憧れる市電の運転士、

練習中にケガをしたマラソンランナー、

箱庭協会の会長になりたい男の妻、

養魚試験場で働く研究員――彼らの夢や希望の実現のために、

彼女は次々に「わたし、出すわ」と大金を差し出す。

どのように稼いだお金なのか、

友人たちは勘ぐりながらもその大金を受け取ってしまう。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして森田監督オリジナル作品としては

1996年のハル以来13年ぶりという事なんだけれど、

ハルは私も観たけれど、パソコン通信を通じて恋愛していく姿が

描かれたストーリーだったが、

あの当時はそういうシュチエーションは珍しかった。

今では当たり前過ぎるんだけれど、

その名残を残すように摩耶は色々な相手の中で

必ず高校時代の言葉が過っていく。

摩耶にとってそれが人生に大きな影響を及ぼしていたからだと思うけれど、

最初摩耶が故郷に戻ってくる理由は寝たきりの母親が入院中の病院で

母親に会うためだったようだ。

しかし長年入院しているらしくさらにはお金も莫大にかかる施設らしい。

そして帰郷した摩耶は故郷函館の同級生と再会して

どうしてかお金を出していく。

最初は路面電車の車掌保・・・保は世界の路面電車巡りをしたい

という夢を持っていた。

しかしそんな夢が叶う訳もなく

今は地元の路面電車を運転している毎日を送っていた。

そんな保に摩耶は路面電車巡りの資金を出した。

そのお金の使い道なんだけれど、

もちろん保は世界の路面電車巡りに使う予定だった。

しかしそのお金に目がくらんだ奥さんが

クラブの男に貢いだ事であっという間にお金はなくなった。

さらにはそれが後々摩耶が襲われる事となるのだが、

ここはタイミングが良過ぎるというか警察がそこにいたのだ。

そのいきさつは劇場でみてほしいが、

お金も1度大金を観てしまうと金銭感覚を無くしてしまう人もいるという事だ。

これがお金の魔力でもあり恐ろしさでもある。

次はランナーの孝・・・孝は元々ランナーとして優秀だったが

故障のため実力を発揮できずにいた。

完治させるためには世界で1人しか治せない名医に見てもらうしかない。

そこに摩耶は出すわと言って孝に治療代を提供するのだった。

もちろん突然怪我が完治した孝に取材が殺到してしまうし、

怪我が完治した事で本来の実力を発揮できるようになった。

アスリートとして怪我をしてしまうと実力を発揮できずに

終わる選手も少なくない。

特に怪我の箇所によっては選手生命すら絶たれる。

その怪我を治せる名医も世界には数人しかない。

野球ではアメリカのジョーブ医師が

肘の移植手術で数多くの投手を治したけれど、

そういう名医に見てもらうには相当の資金が必要だ。

特にプロでないランナーはそういうスポンサーすら付かないケースが多い。

しかし摩耶はそれを簡単に出すのだった。

この場合単純に体を治すという目的で使われており、

それで実力を発揮できるようになったのは選手としては良い事だった。

次は平凡な主婦さくら・・・

さくらはごく普通お主婦として消費者金融に務める夫の妻となっていた。

さくらの場合は摩耶が何がほしいと言ってもこれと言ってほしいものはなく、

小さな冷蔵庫を買ってもらった位で、

あとは夫の箱庭協会の会長に就任させた位だった。

箱庭協会?というユニークな協会だったけれど、

そういうトップになりたいと思う人もいるようで、

会長就任で記者会見を開く。

そしてさくらにはある秘密も最後で明らかになるのだが、

さくらを観ているとお金があっても使い方に困るような人だし、

お金に執着しない人だった。

さくらのお金の使い方には最後でビックリするけれど、

これは役所に寄付しても役人の懐に入る事を考えれば

そういう手もありかな?と思う。

そして次は高校時代には摩耶と2大美人だったサキ・・・

サキは玉の輿に乗ってお金持ちになっていたが、

夫の死で再びホステス生活に戻った。

そんなサキと再会した摩耶は最初は摩耶に洋服を買ってあげたが、

ホステス生活に戻るとお金持ちになる事を忘れられず玉の輿を狙うのだった。

そんなサキに摩耶はゴールドバーを5キロサキに渡す。

摩耶はサキにその重みは私の愛の重さと言った。

その後サキは悲運の運命を辿るけれど、

摩耶はサキにお金は重いものでそれだけ愛以上に

重いものなんだよという事を言いたかったのかもしれない。

お金も数字だけだと実感がわかないものだけれど、

重さにすると本当にその重みをわかるもので、

摩耶はサキにその重さを知ってほしかったのだろう。

そして最後は魚の研究を続ける満・・・

満は地元で地味に魚の研究を続けていた。

そんな満には色々なヘッドハンティングが来ていた。

それを摩耶は阻止するのだったが、

どうしてか摩耶はそこで株に詳しい話が出てくる。

摩耶のお金は株で成功したお金のようだが、

確かに世の中には株で儲けようとする人もいる。

それで富を築く人もいる。

摩耶はそこで成功して色々な情報を得ていた事が想像つく。

そして満にはお金よりも自分の生きる道をお金では見えない形で提供していく。

そしてそこで邪魔をする男が登場する訳だが、

色々調べたらしくそのお金の有効に使いましょうという事を常に口にしていた。

色々なお金の出し方があるんだけれど、

摩耶が最後に望んだ事はみんなが幸せになる事だったのだろう。

その結末は劇場で感じてほしいけれど、

お金は使い方を間違うと自ら堕ちてしまうし、

正しい使い方をすれば幸せをもたらす。

摩耶はそれぞれに大金を出したんだけれど、

私の価値観だけれど、お金を貸してほしいという人とは

付き合わない方がよいと考えている。

所詮それは借りるだけの都合のよい人になるだけで都合よく使われて終わる。

司法では借金をしたらお金持ちの友を持てば

刑務所に入らずに済むという判決が言い渡されたケースもあるけれど、

私はそれがその人の為になるのかな?

と思うとやはりお金は自ら得たお金でなければ

身にならないと思うのでならないと思う。

ただ世の中にはスポンサーという投資があるように、

その人に対して支えたい=自らの利益にもなる場合が

一致した時に資金提供するが、

それは両方に対して利害関係が一致した時に成立するものだが、

摩耶の場合は一方的に出している。

その行為に対してどう受け取るかで

その人の人間性が計られているのかもしれない。

総評としてお金は時として人を変える。

しかし正しい使い方をすれば幸福をもたらす。

お金がなければできない事もある事は色々な事で痛感しているだろう。

しかしそのお金がどういう意図で出すのかを

本当に考えてからお金の使い道を考えるようにしたいと

思えるストーリーでした。

ブログランキング・にほんブログ村へ

Ranking ブログランキングに参加しております。

ほしいものほしいもの
アーティスト:辻詩音
販売元:DefSTAR RECORDS
発売日:2009-10-28
クチコミを見る
mixiチェック