5日サッカー国際親善試合日本対オランダ戦が

アウエーデグロールシュ・フェステ・スタジアムで行われ、

0対3でオランダが90分間の戦い方を見せつけ

世界との差の30分間の壁の厚さを痛感した。

試合は前半は運動量で日本がオランダを

上回って中盤でのプレスが効果的に利き

オランダの攻撃を封じ込めたが、

日本は攻撃面でペナルティエリア内まで持ち込もうとするあまりに

チャンスらしいチャンスも少なく前半は0対0で終了した。

後半になると日本はFW玉田に代えて

MF本田を投入して活路を見出し、

後半18分FKのチャンスから

MF中村俊輔の直接FKがGKに弾かれた。

そして後半CKからMFファンペルシーに

決められ先制を許すと運動量が落ちた

日本はオランダのいいようにボールを支配され、

後半28分にMFスナイデルに2点目を決められると

日本は殆どシステムが機能せず

後半42分に途中出場のFWフンテラールに決められ力尽きた。

これで日本は世界3位のオランダに

90分間のサッカーを見せつけられ

日本は攻撃面の工夫と90分間のサッカーを

再構築しなければならないことを痛感した。
世界の戦い方を知らない監督にW杯本番で予選突破すら危ない

という事を痛感した試合だったのではないだろうか?

守備しか知らない訳だからどうやって

点を取るという方向性すらない。

この試合を通じてではなく今までを通じて

ある程度の時間はそれなりの世界(守備とポジェッションで)

と戦えるサッカーはできるけれど、

やはり運動量が落ちると完全にボコボコにされてしまった。

わかりやすく言えば60分から65分までは

戦えても最後の25分から30分は戦えない訳だ。

オランダのサッカーを見比べるとわかるけれど、

オランダは試合開始からエンジン全開だったか?

日本は最初から最後までアクセルをフルに踏み込んだけれど、

オランダはアクセルのメリハリが確りわかっている。

同じ50リットルの燃料があるとしたら

エンジンの踏み込みを続ければ

当然終盤になれば燃料は切れガス欠だ。

しかし踏む瞬間とそうでない時間帯を踏まなければ

終盤で残った燃料を使ってガス欠した相手を

叩きのめすこれ2006年のオーストラリア戦で

嫌というほど痛感したはずだが・・・

そんなこんなで今の日本にとって

世界と戦うためのポイントを考えつつ試合を振り返りたい。

日本代表のフォーメーションは4−5−1(4−2−3−1)

GK川島

DF

右SB内田 CB中沢 CB闘莉王 左SB長友

MF

ボランチ 長谷部 遠藤

右MF中村俊輔 トップ下中村憲剛 左MF岡崎

FW玉田

注目の本田をベンチスタートにして試合は始まった。

試合は前半開始からオランダは前線から

プレスを掛けてプレッシャーを掛けてくる。

日本は早いパス回しで運動量をフル活動しながら

オランダの中盤を抑える。

サイドバックは積極的にオーバーラップするが

オランダディフェンスは固く突破口が見えない中

前半を0対0で終了した。

後半になると日本はFW玉田に代えてMF本田を投入する。

本田が後半5分過ぎから絡み出した

日本はチャンスをつかみ始めて

後半18分にFWのチャンスを

MF中村俊輔が直接FKはGKに弾かれ

チャンスを活かせなかった日本は

次第にスタミナ切れを起こしてオランダに押され、

後半24分にCKから失点すると、

後半28分には完全に崩されて失点し、

後半42分にはダメ押しゴールを奪われた。

日本は後半30分から攻撃の糸口を失い

最後の15分はオランダの独壇場となって世界との差を痛感した。

この試合において収穫があったとすれば

運動量が相手を上回れば強豪相手でも接戦を演じられるが、

運動量が落ちれば完全に対抗する術がないという事だ。

そして日本にとって日本の最大の持ち味は何か?

という事を踏まえたらやはりタレントの豊富な

中盤の活かし方だろう。

先発、控えを含めても日本は中盤の選手は豊富だ。

松井、小野らを欠いたとはいえ

やはり中盤ではボランチに

稲本、長谷部、遠藤、今野、阿部、橋本、

攻撃的MFに中村俊輔、松井、本田、小野、中村憲剛ら

豊富な人材が揃う。

ボランチの軸が長谷部、攻撃的MFの軸が中村俊輔

という位置づけは間違いないと思うけれど、

FWは今回召集を見送られた森本以外は

ドングリの背比べ状態であり

やはり誰がどう考えてもMFを活かした戦いが必要なのだ。

そうなれば90分間の中でボランチおよび

攻撃的MFの1人づつ入れ替えて運動量と

変化をもたらす戦い方があるはずだ。

場合によっては本田のFWコンバートまで

考えても良いぐらいMFは人材豊富なのだから

課題はFWがMFと変わらない実力ある選手を起用し、

サイドバックのオーバーラップを多くしないように

90分間を考えた戦い方をしなければならない。

そうでなくても熱い6月にW杯本戦が行われる訳だから

最初からエンジン全開で走ったら後半ばてない方がおかしい。

そしてこういう布陣になれば

当然攻撃的MFはよりゴールへの意識を高めなければならない。

この試合でも厳しい中でもシュートを打てるシーンが

なかった訳じゃない。

実際にオランダは多少の無理があっても

チャンスと思えばすぐにシュートを打つ姿勢が

今の日本に足りないところだ。

3人の外国人監督の元

日本はトルシエ時代はわかり易いシステム、

ジーコ時代には中盤の想像力、

オシム時代には考えるサッカーを展開してきたけれど、

今の日本時代はただ最初から最後まで全力疾走、

そして高さもないのにサイド攻撃、

結果高さのないサイド攻撃は全く脅威にならず、

最初から最後まで全力疾走するため最後の30分燃料切れ・・・

という感じで60分間のサッカーしかできなくなった。

世界のサッカーは常に90分考えているのに、

日本は60分しか考えていない。

これが最大の世界との差だろう。

もし最初から最後まで運動量が落ちなければ

日本もそれなりに戦える力はあるとは思うけれど、

それはゴールを奪うという点ではさらに壁は厚い。

それは積極性がないために

常に安全圏のパスばかり回す日本の悪い癖がその象徴だ。

チャレンジャーなのにチャレンジしない姿勢が

サッカーに表れている。

そんな事ができない監督がこのまま来年6月に4強?

まあ豆腐で頭でも打って考えを改める事だろう。

今できる事があるとすれば90分間プレーできる

サッカーにチェンジするか?

それとも今のままのスタイルを導くために

長距離の持久走を徹底的に行い真夏でも

42.195kmを涼しい顔で完走できるほどの

スタミナを身につけるか?

果たしてどちらが早いか?

私なら前者を選ぶけれどね。

非現実的なサッカーを求めても意味はない。

という事で次のガーナ戦でアフリカのスピードに

どれだけ対処できるのか?

そこに注目したい。

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